プロローグ編015/【宗経/ムネツネ】の日常5
配下の24の【組織】とのギスギスしたやりとりを終えた【宗経/ムネツネ】は、少し遠出をした。
そこで、1人の少女を見かける。
【パフォリス】を目指している【努追 卯月】だ。
【卯月】は、
「あいたたた・・・
失敗、失敗。
でも負けないぞ。
【卯月】は【パフォリス】の頂点を目指すんだから」
と言った。
どうやら、【パフォーマンス】に【ダンス】を取り入れようとして、失敗したらしい。
その姿が余りにも滑稽に映ったので、それを見ていた【宗経/ムネツネ】は思わず、
『ぷっ・・・』
と噴き出した。
それを聞いた、【卯月】は、
「あ、笑うなんて酷い。
一生懸命やっている人を笑うなんて最低の行為だよ」
と言った。
【宗経/ムネツネ】は、
『そいつは、すまん。
おかしなこけかたしてたから思わず笑ってしまった。
気に障ったのなら謝罪する。
済まなかった』
と言った。
「うん。
ちゃんと謝れるのは良い人だって事だね。
こっちこそごめんね。
転んだのは【卯月】のせいなのに。
貴方、この辺の人じゃないよね?
どこから来た人?」
と聞いた。
『何処だと思う?』
「わからないから聞いているんですけど?」
『何処でも良いじゃないか。
俺と君。
ここで出逢った。
それが全てだ。
何処の人間かなんてどうでも良いじゃないか?
それとも君は俺が別の場所出身だからと言って拒絶するのか?』
「そんな事は・・・ないですけど・・・」
『それに俺と君は知りあったばかりだ。
その時が来れば話すさ。
まずは、君がどういう人間か?
それを俺は知りたいし、俺は今話せる事だけ話したい。
それじゃ駄目か?
どこから来た人間か?
それは次の次の次くらいに話そう。
そうすれば、次も逢えるだろ?
俺は君に興味を持った。
一所懸命な所が良い。
まだまだ荒削りで上手いとは言えないが、【パフォリス】としての才能はあると思う。
笑った詫びって訳じゃないが、手伝わせてくれないか?』
「手伝ってくれるの?」
『あぁ・・・
力になれるかわからないが、助言程度なら出来るかも知れない』
「ホント?
ありがと。
【卯月】は【パフォリス】を目指しているんだけど、客観的にどう見えているか知りたかったから、【卯月】が貴方の目にどう映っているか教えてもらえると助かるよ」
『そうだな・・・
まず、【パフォリス】ってのは【表現者】って事だろ?
君は、何を【表現】したいんだ?』
「それなんだよねぇ~?
【パフォリス】ってのは【大会】を飛び級して行かないと24才までに頂点までたどり着かないって言われてるんだよね。
だから、【卯月】のとっておきを【表現】しようと思っているんだけど、【卯月】のとっておきって何だろうって思って・・・
何をしたら勝てるのかな?
って考えちゃうんだよね。
【卯月】は何が一番あっているか?
それを見極めて欲しい。
まずは、【ダンス】から。
さっきみたいに笑わないでよ。
こっちは真剣にやっているんだから」
『わかった。
ホントに悪かった、さっきは。
今度は笑わないよ。
ただ、さっきの感じだと、【ダンス】をとっておきとするのは無理がありそうだぞ。
身体の動きは悪くはないと思ったが、飛び抜けてって感じじゃない。
俺が教えれば、【ダンス】もそれなりにはなると思うが、一番の武器にはならないと思う』
「そうかなぁ~?」
『現実的に考えれば、そうなるな。
だが、好きこそ物の上手なれとも言うしな。
好きなら、反復練習を繰り返して、スキルアップさせる事も出来る。
だが、正直、頂点までは行かないと思うぞ』
「やっぱ、そうか。
だよね~。
【卯月】も何となくそう思っていたんだ。
じゃあ諦めるか」
『諦める必要はない。
補助的に使えば、【ダンス】もそれなりになるはずだ。
ただ、【メイン表現】では無理だと言う話だ。
【パフォリス】は総合的な【表現】なんだろ?
だったら、それも【補助的な武器】として使えば良い。
やるのも嫌だってんなら話は別だが・・・』
「う~ん・・・
嫌いじゃないんだけどね。
特別に好きかって言われると首を傾げるかな?」
と言う様に話していた。




