プロローグ編012/【宗経/ムネツネ】の日常2
【宗経/ムネツネ】は、24の配下の組織の1つ、【禁稀禍】の【当主】/【禁稀禍 源群】の謁見を許した。
【源群】は、
『【宗経/ムネツネ様】、我らが貴方様に従うに当たって、1つ条件を出した事を覚えておいででしょうか?』
と言った。
【宗経/ムネツネ】は、
『あぁ・・・そうだったな・・・』
とつぶやいた。
条件とは何か?
それは、半年に1度の【宗経/ムネツネ】の謁見時、その強さを示すために、【禁稀禍】の代表と【死合う】と言う事だ。
【禁稀禍】は強き者に従う。
そう言う組織だ。
だから、【宗経/ムネツネ】は半年に1度、その強さを【禁稀禍】に示さねばならない。
【死合う】とは文字通り、どちらかが【死ぬ】と言う事。
そう言う条件で、【禁稀禍】を従わせている。
【宗経/ムネツネ】にとっては洒落にならない提案だが、それ以外にこの【組織】が付き従う事は無い。
だから嫌でもやるしかないのだ。
【禁稀禍】側としては、如何にして、【宗経/ムネツネ】の全力を引き出し、後日での寝首をかくのに参考にするか?
そう言う思惑がある。
よって、【禁稀禍】側は長を含めて、【主力】はこの【死合い】には出さない。
下っ端を出し、その下っ端の役目は、命を賭けて、【宗経/ムネツネ】の実力を引き出し、【源群】に見せる事。
その1点のみである。
【禁稀禍】はレベル1からレベル13まで存在する。
それは【異能】の数によって決定され、
【レベル1】/【異能の数】は【1】、
【レベル2】/【異能の数】は【2】、
【レベル3】/【異能の数】は【3】、
【レベル4】/【異能の数】は【4】、
【レベル5】/【異能の数】は【5】、
【レベル6】/【異能の数】は【6】、
【レベル7】/【異能の数】は【7】、
(【レベル1】から【レベル7】は名前を持つ事も許されない)
【レベル8】/【異能の数】は【8】、
(【レベル8】は【下衆】と【番号】で呼ばれる。
例えば、【下衆089】の様に)
【レベル9】/【異能の数】は【9】、
(【レベル9】は【中衆】と【番号】で呼ばれる。
例えば、【中衆045】の様に)
【レベル10】/【異能の数】は【10】、
(【レベル10】は【上衆】と【番号】で呼ばれる。
例えば、【上衆032】の様に)
【レベル11】/【異能の数】は【11】、
(固体名を与えられる)
【レベル12】/【異能の数】は【12】、
(【禁稀禍】の名を与えられる)
【レベル13】/【異能の数】は【13】、
(【禁稀禍 源群】と10名の【側近】のみ)
となっている。
【異能の数】=強さでは無く、【レベル1】でも【レベル13】に匹敵する力を持つ【禁稀禍】も存在する。
だが、【禁稀禍】にとっての価値はあくまでも【異能の数】である。
そのため、実力に見合わない高位の【レベル】に居る【禁稀禍】や、
実力を正しく評価されず低位の【レベル】に居る【禁稀禍】が存在する。
価値基準はあくまでも【異能の数】なので、レベルの低い【禁稀禍】はぞんざいに扱われる。
そのため、【異能の数】が少ないため、高位の存在から冷遇されている低位の【禁稀禍】がこの【死合い】にかり出される事になるのだった。
【死合う】相手が現れ、【宗経/ムネツネ】は、
『名は?』
と聞いた。
相手の男は、
『俺には名前はありません。
4種類しか【異能】がありませんので。
どうしても呼びたければ、【レベル4の男】とでもお呼びください』
と言った。
【レベル4の男】。
実力的には、【レベル13】と遜色ない力を持っている。
だが、【異能】は、
【火】、
【水】、
【風】、
【土】、
と言う在り来たりの【力】であるのと、4種類しかないため、冷遇されていた。
【宗経/ムネツネ】は、
『では、【レベル4の男】よ。
お前は俺に勝てば、何を得る?』
と尋ねた。
【レベル4の男】は、
『自由を・・・
と聞いています』
と答えた。
もちろん、建前だ。
嘘八百である。
【レベル4の男】は、【源群】から勝てば、【名前】を与えてやると言われている。
自由ではない。
そして、【源群】自身もウソをついており、【レベル4の男】が仮に【宗経/ムネツネ】に勝った(殺害した)としても名前など与えない。
用済みとして始末するだけである。
つまり、勝とうが負けようがどちらにしても【レベル4の男】に未来など無い。
【組織】から疎まれているからこそ、この【死合い】にかり出されているのだから。
疎まれているのは【レベル】に見合わない力を持っているからと言う理不尽極まりない理由からだ。
こういう実力が正しく評価されない組織には未来はない。
【宗経/ムネツネ】はそれを理解している。
だからこそ、こんな【組織】の相手をするのは馬鹿馬鹿しいとさえ思っていた。
所詮は茶番。
テキトーにやるだけだ。
彼はそう思っていた。




