第五話『それぞれの戦況』
——場所と時間は移り中庭。レグルスが指示を出した直後。
――学園の周りにバリア……か。狙いは生徒?いや……王族であるアイナ・アリストか。先日何者かに襲われたという情報も聞いた。中庭には姿が見当たらないが、ウル教諭やブランシュ教諭に保護されているといいが……。
侵入者の方は校舎内のクーベラに任せておけばいいか。
考え事をしているレグルスに向かって大量の動物たちが襲いかかる。
「レグルス先生っ!」
生徒が声を上げるが、レグルスは気づかない。動物たちがレグルスを噛みちぎろうとしたその時。
動物たちはバシャッという音と共に地面に叩き潰される。
「ん……。ああ。」
音に反応して、ようやく振り返る。
「えっ!?」
「急に潰れた??」
生徒たちは驚き、レグルスを凝視する。
潰れたはずの動物たちが再び形を成してレグルスへ襲いかかる。
レグルスは軽くため息を吐くと、生徒たちを巻き込まないように魔法を使い、再び地面へと叩き潰す。
すると、今度は形を変え人へと変化する。
――水魔法……か。ある程度距離が離れていれば操作出来なそうだけど、生徒たちを放置して離れるわけには行かない……か。面倒くさいな。
——場所は移り、学園長室
「はじめまして。学園長」
「全く騒がしいと思ったら……なんだいあんた」
学園長室では、フードを目深に被った人物と学園長が相対していた。
「我々は、何者でもない。故に何者でもある。」
「あんた……まさか。なぜ生きているんだい?」
「ふふっ。今回の目的は貴方ではない。……が、邪魔をされる訳にもいかないのでね。動かないで貰おうか」
「あたしが動かなくても、学園の教師たちは強いよ。あんたらの目的が何かは知らないけどね、負けるほどやわじゃないよ」
「……でしょうね。あの二人には敵う人物は用意してないので、どちらも時間稼ぎだけを目的にお願いしてますよ。ただ、確認しておきたくてね。今日のところは……ね」
フードの人物はにやりと不穏に笑う。
「あたしらが簡単に逃すとでも?」
「簡単に侵入を許している貴方に言われたくないですよ。それにそろそろ頃合いでしょう。退散させて貰いますよ」
「まさか、あんたらの目的は——————」
「ふふっ。分かったのは年の功ってやつですか?さすがですね」
「馬鹿にすんじゃないよ。あたしがどれだけあんたを追ってたと思ってるんだい」
「もう少しおしゃべりしてたかったです。残念ですが、目当てのものが動いたそうで、直接見たいのでまたいずれ」
逃走しようとするフードの人物を止めようと動こうとする。が、しかし他のフードの人物が何処もともなく現れ行き先を塞ぐ。
「邪魔すんじゃないよ」
そう言い放ち、フードの人物たちを圧倒する。
「ちっ」
だが、黒フード集団の主と見られる人物は既に逃走した後であった。
改めまして、春夏秋冬です。
第五話ご覧いただきありがとうございます。
まだ拙いところもございますが、頑張っていきますので応援のほどよろしくお願いします。
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