第十二話『前期試験①』
三十分間の作戦会議の時間が終わると、放送が流れる。
「作戦会議の時間は終了だ。なお、机の上に置いてあるリングを全員つけること。リングでマップの確認が出来る。また、ウル教諭の転移を使用する為の座標にもなる。それでは全員転移開始。前期試験の始まりとする」
レグルスの放送とともに、皆リングを手首に付けると、転移が始まり、試験会場に飛ばされる。
転移が終わった瞬間、強烈な風が吹き抜けた。砂が舞い上がり、あいなの視界を覆う。
――凄い風と……砂?ってことは私が転移されたのは、砂漠地帯?とりあえず、自分の位置を把握しなきゃ。確かリングでマップが確認出来るって言ってたな。このボタンかな??
「うわっ」
リングにあるボタンを押すと、レグルスに貰ったマップと同じものが空中に浮かび上がる。
――凄い。こんな魔法の使い方もあるんだ。……ってそれよりも、まずは自分の位置。ここは砂漠のど真ん中……砂漠都市のはずれくらいのところって感じかな。あ、これチームメンバーの場所もわかる!便利だな。
あれ……?これ、私以外は住宅街側にいる。私が一番合流予定場所から遠いな。急がなきゃ
チームメンバーもそれぞれマップを確認していた。
「アイナちゃんだけ砂漠って……合流大変かな。こりゃ」
「これは……やってる。アイナさんだけ砂漠側か」
「はあ?チームで一人だけ砂漠ってふざけていますわ。教師は何を考えていますの??」
「自分達は住宅街か。んー、これは……アイナさんはわざとそうされたのかな?どのみち、全員合流は時間かかりそうだし、先にこっちのメンバーと合流しつつ敵が居たら倒していきますか」
——学園内前期試験用控室
控室には、巨大なモニターがいくつも並べられており、試験会場にあるカメラで、各所の戦闘を観戦していた。
そこは、監督員のレグルスと共に転移要員としてウル、戦闘不能後の回復要員としてブランシュ、不測の事態に備えクーベラ、ジャガラの計五名の教諭が配置されていた。
「いや〜始まりましたね。前期試験」
「そうですね。今年は新たな試験ですし、どうなることやら」
「ウル教諭、ブランシュ教諭。楽しむのは構いませんが、仕事は忘れないようにお願いします。もちろん、クーベラとジャガラ教諭も」
子どものように、はしゃぐウルとブランシュに対して、仕事で呼んでいるということを軽く忠告する。
「分かってますよ。レグルス教諭。……ところで、あの最初の転移先決めでアイナ・アリストだけチームで一人砂漠にしたのは何故です?」
「確かに私も気になってました」
「……特に理由はありませんよ」
不敵に笑うレグルス。
「もしかして、あの子だけ贔屓〜?お気に入りなの?」
「生徒は全員平等だ」
クーベラの軽い煽りにも冷静に返すレグルスを見て、少し面白くないと不満そうに机にあったお菓子をつまむウルとブランシュであった。
改めまして、春夏秋冬です。
第十二話ご覧いただきありがとうございます。
遂に前期試験始まりました。私個人的にはとても面白く書けていると思いますので、最後まで楽しんで読んでいただけると嬉しいです。
頑張っていきますので応援のほどよろしくお願いします。
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