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幕間――胸にしまった言葉
リアは突然窓枠がガタガタと揺れたことに驚き、慌てて外を見る。そこには今までに見た事のないような風が渦巻いていた。
「この気配……シルファ……?」
風に混じる精霊の気配。それは確かにシルファのはずなのに、どこか異質だった。
リアは上着を羽織ると、外の様子を見に行く。
外へ続く扉に手をかけたとき、少年とミラの話声が聞こえた。断片的に聞こえてくる会話。精霊具、教会、それはミラが語ってくれなかった聖具の話。
「精霊が……壊される……?」
思わず息を呑む。そして彼の共鳴する力、何もかも初めて聞く話だった。扉を開ければ、全部聞こえたはずだ。それでも、盗み聞きのようなことはしたくなかった。
今は聞かない。
いつか、話してくれる日まで。
リアは、わざと音を立てて扉を開いた。
私ならこっそり聞いちゃいます。




