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数秒前の敵は既に友

何故かあんなに争っていた二人は仲良くなり、

友となったらしいが…。


「お嬢様はとても可愛らしいです!

その可愛らしさと言えば、萎れた花も

お嬢様の可愛らしさに生き生きとするほどです!」


「ふん、我のミーリスはとても気高いぞ!

何と言っても、我の妹であり、父上と母上の子なのだからな!

竜王である我に、容赦なく反論できる者と言ったら

ミーリスぐらいしかいないしな!」


さっきから二人して私の自慢大会をしている。

一体何がしたいのよ…。


萎れた花は水をあげないと萎れたままだし、

反論できる人が私だけなら、今までどうやって政治してきたのよ…。


私が二人の自慢大会を呆れながら見ていると、

馬の足音が聞こえた。

何頭もの馬の足音だ。

おとの聞こえる方向へ視線を向けると、

乗馬した騎士が何人もやって来ていた。


「あれは…?」


騎士の服には見覚えがあった。

以前城にやって来た騎士二人と同じ服だ。

そして以前やって来ていた二人が、先頭で走っているのが見えた。


そのままこちらに走って来ると、私の目の前で止まった。


「良かった。無事だったんだな」


騎士の一人が馬から降りた。

名前はなんだったかしら?

あまりにも会わなさすぎて、もう覚えてないわ。


「何よ、あなたの顔なんて見たくないんだけど…騎士一号」


「はぁ…。助けに来たんだぞ?これでも…。

せめてカインと呼んでほしいもんだ」


はあ…?助けに来た?


「結構なお世話よ。

フェリスが何とかしたわ」


「そのようだな」


もう一人も降りてきた。

確かこっちも城に来てたわね。


「さっさとかえったら?騎士一号に騎士二号」


「はぁ…。あのなあ、俺らが来たのはネフィル様に頼まれたからなんだぞ?

それに個人的にも気になったんだ。心配したんだぞ?」


「心配?それこそ余計なお世話よ。

私にはあなたよりも役に立つ執事がいるの。

あなたの出番なんてないわ」


後ろの馬車から人が下りてきた。

レイーヌにヒルク、宮廷魔法使いだった。


「良かった!お嬢様無事だったんですね!」


レイーヌが私に抱きついてきた。

それも思いっきりわざと苦しめる為にしてるんじゃないかってぐらいに…。


「止めて、苦しいわ」


レイーヌはパッと私から体を離すと、

ごめんなさい、と小さな声で謝ってきた。


「ご無事で良かったです。お嬢様」


ヒルクも私に近寄ってホッとした顔をしていた。


「あなた達二人には心配をかけたわね」


「なあ?俺らは?俺らにはないのかよ」


騎士一号が文句を言ってくる。

騎士たちは勝手に心配しただけじゃない。


「そうだわ。フェリスと竜王を止めてくれる?

いつまで経っても終わりそうにないから。

私は今すぐ帰って寝たいの」


さっきからずっと二人は自慢大会を続けていた。

よくもまあ、そんなに思いつくもんだよ。

呆れるを通り越して感心するわ。


レイーヌとヒルクが間に入って止めた。

止められたことに不服そうな顔をする二人だが、

今回は引き分けと言うことでのちに決着をつけることにしたようだ。


「まったく…。帰るわよ」



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