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「シーラカンスは太古で現世の夢を視る」  作者: トリササ


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#3 古代魚は現世でも生きている。

ユラユラ漂う魚の如く

「シーラカンス」

学名、Coelacanthiformes.

シーラカンス目に属する魚類。

化石種も現生種も含めた総称。

環椎目かんついもくとも呼ばれる。


古代魚の睛は何を映しているのだろうか。

菫青は水槽の中で漂うように六本のヒレを揺らすシーラカンスを眺めながらぼんやりと、そんなことを考えていた。

『あなたは何を考えているの・・・』

目の前の古代魚に語り掛ける。

視えない世界とつながる。

聴こえない世界の声を聴く。

チャネラーでもある菫青の得意技はチャネリングである。

ジッとシーラカンスの睛を視詰めると菫青の右目に金色の五芒星が顕われた。

菫青のチャネリングは右目で完遂する。

『ワタシはナニも考エテはイナイ。タダ、タダ、ココにアルだけ。アナタはナニを望ム?』

『アタシは何を望む?アタシはココではないどこかで、体験したことのない世界を視せて欲しいわ』

『アナタの望ムままニ』

揺らぐ魚の全体像を睛の奥に捉えつつ、脳裡に映し出されてゆく視たことのない世界の扉が密やかに開いてゆく。


next soon → #4




ぴちぴち跳ねることはない

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