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元アラフォーが皇女に転生?!元暗殺者の少年を拾ったので育てます!  作者: 桜月ふたば


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EP.44 パパを助ける!

数時間後。


「…体が軽い。」 起き上がると手に紋章の鉄プレートを持っていた。


「陛下!!ご無事ですか!?」兵士達が一斉に部屋に入って来た。


見渡すとビリビリになったカーテン。窓はいくつか外から割られ

床には、砕け散ったカップ 一部カーペットが焦げている跡もあった。

泥棒が入った後のような部屋のありさま…


―思い出せない。誰かと話した記憶がうっすらあるのに―


「眠りから起きたら横に拘束された男達と、こちらの紙が…。」

兵士の一人が紙を渡してきた。


―こいつら、犯人!牢にいれとけ!―

子供の字だった。


「…はっ!ハハハハ!!」私は文字を見て、豪快に笑った。


兵士たちはキョトンと固まっている。

全て繋がった。


我が娘の字だ。それにあの時の姿は違うが、魔力の質はもう我が愛しの娘。


―あの子から言う時まで、私は黙って見守ろうじゃないか―


何か考えがあって行動しているのだろう。

規格外、いいじゃないか!


床に落ちていた、娘の靴についていた小さいリボンを拾い上げながら

他の者に見つからないように静かに胸元へしまう。


―そなたが産んでくれた娘は、こんなに優しく強い子に育ってきてるぞ

お前も私と一緒に見守ってくれー



それからすぐ、隣国の王を襲撃したとして、黒幕の貴族は没落・牢に入れられた。


後、変わった事がある。


「肉いれすぎです!」

「すっすまない。食べてほしくてつい入れ過ぎてしまう。」

しょんぼりしながら、次の者へスープをよそっていく男。


「あ!またパン子供におまけしない!子供の頭を撫でまわさない!!」


「だって子供は沢山食べないと…!

あと、子供は可愛いんだから、少し撫でるのはいいじゃない!!」

ギャンギャン言い合っている女。


兵士に怒られている男女2人。


そう。この国の国王と王妃だ。


私と同じ髪色を変える苦い薬を一緒に飲み、民の中へ出るようになったのである。

そして、炊き出しの手伝いをするようになった。


「私も、最初はそうだった。」背中をポンと叩く

ダブル国王と王妃の炊き出しなんて、誰が想像できるだろうか?


「…。私はずっと民から逃げてたんだな。」

「これから向き合えばいいさ。」

「そうだな。気づかせてくれてありがとう」

「陛下と一緒に、この国の民を…守っていきますわ」


謁見の時の表情とは違う。しがらみから吹っ切れ、力強い目をしている。


「2人とも、良い目だ。私は何もしていない。

外交会議での報告を楽しみにしている。」


そして、事務手続きがほぼ終わった次の日

ついに帰国の日時が来た。


門前には、助けられた子供達が集まっていた。

沢山の子供達に花を贈られた


「おじちゃん帰っちゃうって聞いたから…」

「また、すぐ会えるさ。」

私はしゃがみ込み、子供の頭を撫でる。


「また、高い高いしてね!」男の子が後ろから抱き着く

「遊ぼうね!!」

「ああ。もちろんだ!」


再び馬車に乗り込もうとした時、後ろから子供の声がした。

「待ってください!」 

あの時の兄妹が走って来た。


「俺、住み込みの仕事が見つかったんです!妹と一緒に住みながら生きていけます!」

「そうか!それは良かった!」


「おじさんが…口利きしてくれたんですよね…?」

モジモジしながら言う少年。 妹は近くの動物を追いかけている。


「…いいや?何のことかな?^^」

「頑張れよ!少年!」頭をわしゃわしゃ撫でまわす。


「ありがとうございました!」「バイバイ!おじちゃん!」

「おう!皆、元気でな!」


窓から手を振る大きい男は、隣国の王ではなく、ただ一人の優しい父親の姿だった。


ー 娘よ、パパは帰るぞ!―


森の中で馬車と馬の走る音を響かせながら城へ向かっていった。



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