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元アラフォーが皇女に転生?!元暗殺者の少年を拾ったので育てます!  作者: 桜月ふたば


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EP26. はじめての友達

「そうだったのね。大丈夫よ?今は一人じゃないでしょ?」

私は笑顔で令嬢の方へ体を向け、握りしめていた令嬢の拳を包む。


「え?私は一人ですわ?」キョトンとした令嬢は頭に?マークが点滅してるみたいだ。

「ここにお友達がいるじゃない。私というお友達が!」


「…! お友達になってくださいますの?」目を見開き驚く令嬢。


「もちろん!あなたのお話。信じますわ。 友としてこれからよろしくね!

あ!でももし、行き過ぎた行動をされたり、他者へ行っているのを見たら…

私も天使から悪魔になって正しますわ^^」


「ひっ」 先日の私が言い放った言葉を思い出したのか 青ざめる令嬢。


「私は、友というものは 楽しい時間だけを過ごすだけではないと思っているわ

道から落ちそうになったら引っ張り上げて共にまた過ごしていく。

苦しい・辛い時こそ側にいる。第二の家族のようなものだと思っているの」


「友達だから気を使って言えないこともあるのも分かっているわ。

まぁ!楽しく!辛い時は一緒に悩む 親しい仲間と思ってもらえれば!」


― はっ!私ったら、熱く語ってしまったわ!―

少し深い息を繰り返してから


「…。どうかしら?私とお友達になってくれますか?」首をかしげながら令嬢に聞いた。

「ええ、ええ!もちろんですわ!!」


「はい!こんな私に身に余るお言葉を頂けるなんて…。」

「もう私達は友達よ?アイビーって呼んで?それと言葉は普通にしてほしいわ」


「さすがに…それは…。」モジモジする令嬢。

「徐々にでいいわ。私も堅苦しい言葉は使わないようにするね。」


令嬢の拳はいつのまにか解かれていた。


「デイジーと呼んでも?私の事はアイビーでも、ビーでも大丈夫よ。」


「私の事は何とでもお呼び下さい!皇女様を名前で呼ぶのは…。恐れ多いです…。

うーん…。ではビー様と呼んでも?」

「もちろん!」



―この世界で初めてできたお友達!嬉しい!! ―


それから私達はデイジーの部屋で猫のキャラクターグッズを見たり

色々な話をした。


「皇女様! ご挨拶が遅くなりまして誠に申し訳ございません。」


デイジー令嬢の母親が部屋にやって来た。


「いえ、頭を上げてください。来客対応されていたそうで事情はしっておりますわ。」


皇女スマイルを作り私は言った。



「…痛み入ります。そして、先日の件。我が娘が無礼を働いた事

親として躾が不十分だったと痛感しております…。申し訳ございませんでした。」



深く頭をまた下げてしまった…。



「大丈夫です。それに娘さん一人が全部悪いわけではありません。」


「それと、私はデイジー嬢とお友達になりましたの。」


さっとデイジー嬢の片腕を組んだ


照れている令嬢 可愛いじゃないか!


「…!! 」令嬢の母親は私とデイジーを交互にみて驚いていた。


「デイジーからも直接謝罪をされましたし。この件はこれにて終わりませんか?」



「皇女様の寛大なお心…大変 感服致しました。本当にありがとうございます。」

何度も頭を上げ下げする母親。


ここは王族の娘に言い返しただけで不敬罪になる時代。

そりゃ怖いよね…。自由に発言できた前の世界は平和だったんだな。


本題を聞かなくては! 話を変えなきゃ。


「それで、別件なのですが…。デイジー嬢が好きなこのキャラクターは

どなたが考案されたのでしょうか?その、とても可愛くて^^」


怖がらせないように、出来るだけ穏やかに話す。



「そちらは 娘がもともと猫が好きで。

職人に猫モチーフをと注文したら出来上がったのがそちらでしたので

デザインは職人です。」


「そうだったのね!後で工房の住所と職人の名前を教えてくれるかしら?

私も注文しようと思って」


「はい!お帰りになるまでにメモに書いてお渡しします!」



「ママ!あのねこれ見て!」

令嬢が母親に私がプレゼントした髪飾りを見せた


「あら!良かったわね♪ってそのキャラクター…」


母親はデイジーの頭を撫でた手を止めて そのヘアアクセサリーを見る


―あ…。ヤバイ…。 ―


「もしかしたら、私が作らせた職人と同じかもしれませんね…。ホホホッ」


自分がちゃちゃっと魔法で作ったなんて言えない…。



「皇女様、プレゼントを娘に下さりありがとうございます。

こちらが何も用意しておりませんで申し訳ございません。」


「いえいえ!お気になさらず!私がそうしたかったのです。」


「家宝に致します!」


娘と同じ事言ってる…。さすが親子ね。


「それでは、住所を書いてまいりますので。私はこれで失礼いたします。」


そういうと母親は部屋から出て行った。



― 両親かと思ったら職人だったのね ―


のちのち、今ある問題が片付いたら工房へ行こう。


もちろん皇女姿ではなく、食堂で働くおばさん姿で。



「皇女様!あ…ビー様。あのっ」


デイジー嬢は私に手のひらを差し出した。


「これは?」 大人の爪位ある宝石だった。色は黄緑色。前世のスフェーンのような宝石。



「異国の宝石ですわ。小さいですけど今日お友達になった証として渡したくて。」


いやいや、小さくないよ?大きいよ?!


頭の中で、少し取り乱しながら


「ありがとう!嬉しい!」


「この宝石実は、私もう一つ持っているんですの。お揃いですわ^^」

宝石箱からもう一つを取り出し見せてくれた。


わらしべ長者みたいになってしまったけど

デイジー嬢の気持ちはありがたいし。快く頂こう。


あっという間に夕方になり、お茶会はお開きとなった。


また手紙を書くとお互いに約束し 


私は帰りの馬車に乗り込んだ。


―母親が娘を撫でる姿を見て少し寂しい気持ちになっちゃった。―


貰った宝石を見ながら、私の過去が脳内再生される。



前世の私の母は転生する数年前に亡くなっている。


明るくて、社交的で ただ持病があった。


私は両親と一緒に住んでいたが、他の同級生よりも私の両親は年がかなり上だった。


先に父が亡くなり。2年後に母も空へ旅立った。


私が前世で一番悲しい。苦しい過去になる。



亡くなった後。心が無になる瞬間と、何度も押し寄せる大波のような悲しみと…

生きている間にもっとこうしていればという たらればの後悔がループする毎日だった。



周りから「亡くなったのは寿命だ」とか「心配かけないように明るくしっかり生きるんだよ」という 親切な言葉たちは



亡くなったばかりの私の心には ナイフでえぐられような、引っかかれたような

心の痛みになった。

頭では分かっていても、心は認めたくないのか…上手く呑み込めなかったからだ。



「私も、お母さんに頭なでなでしてほしいな…。」

乾いた笑いと共に、少し胸を締め付けられる感覚がする。



前世のお母さんに会いたくなった。

天国でお父さんと笑いあって過ごしているだろうか…?


「この世界でもお母さん私にはいないのよね…。」


私が転生した後はもう亡くなった後だったし。


でも私には、前世で愛してくれた両親との思い出が沢山ある。


「お母さん、お父さん。私この世界で頑張るから見守っててね。

それに今日友達も初めてできたの。第二の人生楽しむよ。」


馬車の窓から空を見上げ 私は亡くなった両親へ呟いた。


もうオレンジ色の空が徐々に夜の色に染められていった。




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