第2話 異世界は案外住みやすい?
「……さて。」
目の前には広々とした高原が広がっていた。
遠くには山々が連なっており、木々も生い茂っている。そして何より、大きな湖がある!
日本っぽくはなく、昔写真で見た北欧とかの風景と似ている感じがするな。……本当に異世界に来てしまったみたいだ。
「……まずは幽霊になったのか確認しないとな。」
さっき見えた湖で見て見るか!
「……うぉ!すげぇ!見えない!」
幽霊になったのは本当だったんだな。
……さてと、これから何しようかな?もらった能力の確認もしておきたいけど、まずは街に行ってみるか!
「能力発動!!マップ!」
すると、目の前にぼんやりと地図が浮かんだ。
「おお!すごい!こんな感じなんだ」
大雑把な地形といくつかの街の名前が表示されている。なんかいい街ないかな...
おっ!ちょうどいい場所に街がある。
……そうしたら、あの「ゴストン」っていう街に行ってみるか。距離的には2、3日かかりそうだから、道中でいろいろ確認しておこう。
.......半日ぐらい移動してて気づいたことを整理しておこう。
おなかはすかないし、疲れない。魔獣や人達と何回かエンカウントしたけど気づかれない。
女神様にお願いしていたオプション通りでありがたいな。
それにしてもさっきから雲行きがよくない気がするな。雨が降ってきたらどうしよ......
...はいそうですよね。早速運が悪い。雨が結構降ってきたな。幽霊だから濡れはしないけど、少し視界が悪いからどっかで雨宿りしたいな。
……ちょうどよく洞穴があったからよかったものの、なんか臭いし、少しうるさい。なにかいるのかな?
ちょっと奥まで行ってみるか。
「うお、びっくりした!」
茶色の化け物とすれ違って襲われる!!と思ったが、そういえば俺は幽霊で、気づかれないんだったな。
いろいろと探索してみてわかった。ここはたぶんゴブリンの巣窟なのだろう。ごぶごぶうるさいし。
それにしてもここは本当に臭いな。それに汚い。地面にドロッとした物体が落ちてるし。しかもここで寝ている個体も多くいる。こいつらには部屋割りの概念はないのか?
「あぁ、気分悪い」
さすがにこんなところで一晩は精神衛生的に耐えられない。外に出たいがさっきから雷鳴みたいな音も聞こえてきて、あんまり出たくない。
......結局上のほうにとどまることにした。
「こんなところが家とか会社が家代わりの俺と同じくらい最悪だな」
そういえば前世で家に帰れたのはいつだったか。死ぬ1か月前に寝るために一度帰った記憶はある。
それ以前は、社員の出社に合わせて起きて、仕事をしている記憶しかない。……あれ?もしかして俺、ほとんど家に関する思い出ない?確かに家に対してこだわりとかなかったし、何なら社宅住みだったし。
「……家か、考えたこともなかったな。」
せっかくの異世界。せっかくの第二の人生いや幽生かな?思い切って前世でできなかったことをやってみようかな。……それじゃあ当面の目標は、
「俺の理想のおうちを探すことにするか。」
能力紹介そのいち......マップ
初期状態では大雑把な地形と周辺の街の名前、自分の現在地だけ見ることができる。
能力のレベルを上げるともっと細かな情報を見ることができる。
次回は土曜日の21時に出す予定です




