第11話 念願の剣
「それで、知り合いの杖職人について詳しく教えてくれよ」
行くと決めたけど、場所もその人のことも全く知らないからな。......とんでもなく遠かったらどうしよ。
「そやつは、河を越えた先にあるエルフの樹海の奥にある集落に住んでいてのぅ。ここから行くとなると、一か月はかかるやもしれぬ」
一か月か。ぎり許容範囲だな。それにエルフ!エルフの樹海にいるってことはその人もエルフなのかな?前にゴストンで見かけたけど話したりはしなかったからな、楽しみだ!......あれ?そういえば
「そういえばさ、その人って俺のこと見えるの?爺さんは心眼で見えたけど......まさかその人も同じような祝福を持ってたりして!」
「いや、そやつは祝福は持っておるが、たぶん兄ちゃんのことは見えないじゃろうな。じゃからそこは兄ちゃんに頑張ってもらわないといけないのぅ」
マジか!俺が頑張るってそんなことできるのかな?......まあ、旅の途中にできるようになったらいいか。
できなかったら爺さんにお願いすればいいし。
「わかった。できるように頑張ってみるよ」
「うむ。頑張ってくれ!......そういえば、兄ちゃんの剣についてなんじゃが、あと二日ぐらいで完成しそうなんじゃ。出発はそれまで待ってくれ!」
「それはもちろんなんだが......そうだな。剣ができたら出るとするよ!」
「...そうじゃ!忘れておった!ちょいと待っておれ!」
そういうと爺さんは急ぐように裏に行った。
...しばらくすると、少し大きな袋と巾着のようなものを持って戻ってきた。
「いやぁ、渡そうと思ってすっかり忘れておったわ。ほれ!」
そういうと爺さんは両方とも渡してきた。中をのぞくと巾着には銀貨が、大きい袋には調理器具らしきものが入っていた。
「なんだこれは?」
爺さんは笑顔で答えた。
「銀貨は前のケーブスパイダーの件でギルドに行った時に情報料としてもらったものの兄ちゃんの取り分じゃ!道具は昔わしが旅をしていた時に使ってたものじゃ。年季は入っておるが十分使える!もらってくれ!」
「マジか!本当にありがとう爺さん!大事に使わせてもらうよ!」
またしても爺さんは笑顔だった。
「やはり兄ちゃんに渡して正解じゃな!ほれ、わしは剣を作るから兄ちゃんは街でも見てこい」
......さて何をしようか。追い出され、街をうろつくのもいいがあらかた見たんだよな。今不足してるものはないし......そういえば、あの高そうな家具!あれほしいと思ったんだよな。爺さんが言うにはほかのドワーフが作ってるものらしいし、お願いしてみるか。
そういえば、俺って服を一回も変えてなかったよな。幽霊だから別に気にすることじゃないけど、気分の問題だしな。……冒険者向けの服屋があったよな。そこに行ってみるか。
一回入ったことはあったけど、こういうところはいつ来てもテンションは上がる!
「何かいいのないかな〜」
ダサい服装だったら見られたとき恥ずかしいからな~...あ!
「これ着てたら見えないというアドバンテージなくなるじゃん!......あきらめよう」
今着てる服は女神様からもらった服だし、着れる服となると自分でなんとかするしかないな……めんどくさい。
「これは要検討だな」
......爺さんの店で色々と考えてたら急に
「待たせたのぅ兄ちゃん!できたぞ!」
爺さんの手には俺の要望通りの剣が大事そうに握られていた。
「おお!やっとか!待ってましたよ爺さんよぉ!」
黒を基調とした片手剣。昔ゲームでこういう武器使ってたな~。やっぱりいくつになっても好きだわ。
「切れ味は十分!ワイバーンですら耐えきれないかもしれんのぅ!」
「......まじか」
ワイバーンでも耐えれないってどんな武器だよ!
...俺が思っているより爺さんはとんでもない人かもしれないな。




