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クラスから追放された最弱の俺。最強スキル【コピペ】で成り上がる。  作者: あーる


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「その代わり、お宝が出たら分け前はきっちりもらうからね」


 リーナは腰に手を当て、悪戯っぽく笑う。頼もしい申し出だ。


「分かってるよ。その前に、少し休んでいこう。さすがに疲れた」


 俺たちは回収した素材をまとめ、森の中で少しだけ休憩を取ることにした。


 水筒の水を飲み、干し肉を齧る。


 その時、ふと思い出した。


「そういえば、さっきコピーしたシャドウウルフの『影特性』……どんな効果があるんだろうか」


 MPはまだ残っている。試してみる価値はありそうだ。


 俺は意識を集中し、クリップボードから[シャドウウルフの影特性(断片)]を選択し、自分自身に「ペースト」してみた。


 すると、どうだ。


 自分の体が、ふっと周囲の影に溶け込むように薄くなった気がする!


「! ちょっと、ソウマ! あんた今……一瞬消えかかったわよ!?」


 隣にいたリーナが、驚いたように目を見開いている。


「どうやら、シャドウウルフの能力の一部をコピーできたみたいだ。まだ不完全で、持続時間も短いし、MP消費もそこそこあるが……これは隠密行動に使えるかもしれない」


 新たなスキルの可能性に、少しだけ胸が躍る。


「へえ……あんたのスキル、本当に何でもありなのね。便利で羨ましいような、気味が悪いような……」


 リーナは複雑な表情で呟いた。


 休憩を終え、俺たちは街へと戻った。


 まず冒険者ギルドに寄り、シャドウウルフ四匹の討伐を報告する。証拠部位を提出し、依頼報酬の銀貨1枚を受け取った。


 報酬をリーナと分け、余った牙や毛皮も換金所で売り払う。


 それから、ルナの工房へ顔を出し、採取したサンプルを渡した。


「これは素晴らしいサンプルです! これで影の魔力特性について、より深く研究できます! ありがとうございます、ソウマさん、リーナさん!」


 ルナは目を輝かせ、早速解析に取り掛かろうとしている。彼女の研究が進めば、何か面白いものができるかもしれない。


 その後、廃坑深部へ再挑戦するための準備を整えることにした。


 その前に、クリップボードも整理しておく。


 現在は十枠すべて埋まっている。


 硬い岩盤データは、瓦礫があればある程度代用できる。


 低品質の魔鉱石も、今のところ使い道がない。


 以前の警備ゴーレムの動作パターンも、新しいタイプがいるのなら役に立つとは限らない。


《[硬い岩盤データ]を削除しました》


《[魔鉱石(低品質)]を削除しました》


《[警備ゴーレムの動作パターン]を削除しました》


《クリップボード容量:7 / 10》


 これで、また新しい情報をコピーする余裕ができた。


 松明は多めに買い足し、食料と水も十分すぎるくらいに補充する。聖水も、ウォーハンマーも、しっかりとリュックに詰めた。


 準備の途中、街の鍛冶屋に立ち寄った際、他の客たちの会話が耳に入ってきた。


「おい、聞いたか? 王都の方で、召喚された勇者様たちが何人か行方不明になったらしいぞ」


「なんだって!? 本当かよ、それ」


「ああ、なんでも強力な魔物の罠にかかったとか、いや、仲間割れして森の奥に置き去りにされたとか……穏やかじゃない話だ」


 クラスメイトが行方不明……?


 胸騒ぎがする。


 佐知さんの話では、高山が今は勇者たちの中でも中心になっているらしい。だが、勇者パーティは決して一枚岩ではなさそうだった。


 もし、高山たちが何かやらかしたのだとしたら……。


 俺は顔をしかめ、拳を握りしめた。


 今は、俺にできることはない。


 だが、いつか……。


「ソウマ、どうしたのよ、怖い顔して」


 リーナが心配そうに俺の顔を覗き込む。


「……いや、なんでもない。さあ、準備の続きだ」


 俺は気を取り直し、廃坑への準備に集中した。


 翌朝。


 十分に休息を取り、MPが回復したのを確認してから、俺とリーナは再び廃坑ダンジョンの入口に立った。


 今度こそ、あの古代機械を詳しく調べ、深部の謎を解き明かす。


「準備はいいか、リーナ?」


「とっくにできてるわよ。あんたこそ、足手まといにならないでよね」


 軽口を叩きながらも、その目には真剣な光が宿っていた。

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