第178話 エサで釣る
4番部屋に着いてからドアをノックしてから中に入る。
返事は待たないのかって?
この部屋にいる職人達はユエの件で関わってた子達がほぼいる部屋だと言えば分かるかな?
うん、熱中すると話を聞かない子達に返事を求めてはいけないとあの時に学習したんだ私。
だから一応ノックだけはすることにしてる、何か言われても言い訳出来るように。
ちょっぴり遠い目をしつつ、何か白熱して話をしている子達の中に目的のケット・シーがいたので話しかける。
「ジャックさ〜ん。」
「ーで、ここはこれを使えばコストも下がるしー。」
「………、海で手に入れた素材ありますよ(ボソッ)。」
「!!にゃんだってっ!?」
素材って言葉に反応したジャックさんに他の子達もこちらを向いてきたので挨拶をしてから用件を話した。
こうでもしないと話を聞いてくれないこと数回、経験を積めば対処は可能だ、素材を餌にすればいい。
…シオンの里で魚やかわった素材も何かに使えないかと購入していてよかった。
実はケット・シー達は泳げないらしく、海とかの素材は交易でしか手に入れられないんだよ、だからこそお土産に持ってきた魚節はお祭り騒ぎになったんだよ。
なので今回はこの海の素材を使って話を通しやすくするのだ。
「最近、海に行きましてたまたま出会った方に海の中にある里に案内してもらうことができまして、そこで購入した素材なんですけど。」
「ふむふむ。」
「その時に、海獣のたまごを手に入れましてジャックさんに専用道具を作ってもらえないかな〜と思い、ここに材料を揃えて持ってきたんですけど、作れます?」
「問題はないのである、その代わりに…。」
「もちろん海の素材や、余った素材は差し上げますし料金も支払いますよ。」
「!!了解した、すぐに作成しよう。」
うん、チョロいと言ってはいけない。
見た目はどこぞのマッドサイエンティストのようなグルグル眼鏡と白衣といった格好をしたロシアンブルーモデルのジャックさん、驚いたりしたときじゃないとニャがでない珍しいケット・シー。
得意なことはレース編みといったこの工房の裁縫担当でトップ4と呼ばれる1人。
えっ、ミケさん?
ミケさんは器用貧乏なタイプで何でもできるが、トップ4達より特出した腕前はないみたいで、そのかわり商人適正がピカイチなためこの工房の元締をやってるらしいよ。
ジャックさんのようなケット・シーが後3人いるからね、それをまとめるにはミケさんのような人がいいんだろうね。
ケット・シーの数え方悩み中




