第164話 のんびりとは何か?
助けて?くれた魚人さんの名前はザガ。
ここらの地形を最近何故か思い出したようで、前はよくここら辺へ来ては魚介系のモンスターを狩ったりしていたから久しぶりにやって来てみれば、何やら溺れていた鳥獣人?がいたので助けに来たらしい。
「それがまさかの珍しい天族さんとはビックリだべ。」
「でしょうね。」
私でもそんなシーンを見かけたら二度見はするね。
それよりも次のザガさんの言葉が爆弾だったんだ。
「なんして水中活動ポーション使わなかったんだべ?あれさえあれば地上種族でも楽に動けるようになるべさ?」
「なんですって?」
ちょっと待って!?水中活動ポーション?
ザガさんにちょっと待ってと指示した後、少し離れた場所で掲示板を確認したけど見当たらない。
再びザガさんに水中活動ポーションについて聞いてみたら、薬師なら作れる筈なんだがと説明された。
どうも昔地上との交流の為に魚人の薬師が伝えた伝統レシピらしいが、どうやら何かが原因で地上では失伝してしまっているようだ。
薬師じゃない私が解呪や不凍薬や水中活動ポーションとかに関わるとか可笑しくない?薬師ジョブの旅人何してるのさ。
それからもザガさんと情報交換するうちに、ガザさんの住んでいる里に招待されてザガさんが持っている水中活動ポーションを融通してもらえる事になった。
なんでもたまに人族やエルフなんかが溺れていることがあって緊急用に携帯しているそうな。
内心複雑な思いを抱きつつも好意に甘えることにする。
里には水中活動ポーションを作れる薬師がいるから使ってしまっても問題はないとのこと。
取り敢えず四本ポーションを貰い使用して(プリンは必要ないからね)ザガさんに着いて行く、さっきとは違ってちゃんと沈めるし、動きは多少水の抵抗があるものの問題なく動かせる。
何より水中でそのまま呼吸できるのが凄い。
現実では体験出来ない事だから凄くワクワクしてるよ。
目の前に広がるのは透明度の高い海と色んな色の海藻や小魚系のノンアクティブのモンスター。
突っ込んで来る魚系や甲殻類のモンスターは私達が動くより先にザガさんが仕留めてくれるので、移動がかなり楽だった。
そして辿り着いたザガさんの住んでいる“シオンの里”。
モンスター避けの結界が張られているのか半透明の半円ドームに覆われていて、海底の石を組み合わせた白い石の家に色とりどりの海藻を生やして個性を出しているのが見えた。
ドームの中は他の種族でも滞在出来るように泡の様に空気があり、水から酸素を取り入られる様になっていて空調もバッチリで地上と同じく呼吸が出来るようになってるそう。
…地上種族が水中でリスポーン地を決めてポーションの効果時間を忘れて再ログインした場合のリスキル対策なのかもしれないが。
ちなみに水中活動ポーションの効果時間は2時間である。
いや〜、のんびりする筈がこんなことになるなんてこれからどうなることやら………ちょっぴり不安。
Q. 海水、服や鞄は大丈夫?
A.服は濡れますが水洗いして乾かせば問題ありません。
鞄は開けても入れようと思ったものしか入らない使用なので出し入れに問題はありませんよ。
ただし、海水を入れようと思えば………。




