第161話 手紙
※イベント開催中 要注意
ボロボロと涙を流しながら手紙を読む師匠。
恐らくレベッカさんのスキルにより助かったレオンハルト団長なのだろう。
サクリファイスというスキルがどういう訳かレオンハルト団長の身体をレベッカさんにしたのか、それとも魂だけレベッカさんの身体に入ったのか。
黒竜王との戦いでは最後に凄い閃光が出たから、団長さんは捨て身だった可能性が高く、無事五体満足でいられるはずがないだろうから、比較的無事だったレベッカさんの身体に憑依した可能性が高そうね。
う〜ん、これから師匠をどういう目でみればいいんだろう。
しばらくして落ち着いた師匠は、再びやって来たロンダンさん達と話し合いを再開していたんだけど、何やら不穏な空気が流れ始めた。
師匠が興奮し始めたのでまたロンダンさん達が宥めているんだけど、原因は話の食い違いにある。
私はすぐに食い違いの理由に気づいたんだけど、さすがに怪我人だった師匠には接触してる人が限定されてたし情報が入らなかったから分からないだろうね。
結論、食い違いの原因は『魔王の忘却の呪い』だろう。
私が正規版で初めてこの世界にログインして天族の集落で情報収集した時、住人達から忘却されたものは勇者達や神様の素性と周辺以外の地理だと思ってたけど、それだけじゃなかったようだ。
実際師匠とロンダンさんの会話で、
「お嬢さんの名前は?あんな場所にいたなんてどこから来なさった?」
「は?国から派遣された騎士団員だとここに到着した際に紹介したが?」
「国?騎士団?どこかのう?」
「それはっ、……?国の名前は?思い出せない…。」
こんな感じの会話があったり。
「他の怪我をした団員達はいないのか?」
「?ウチの若い者たちのほとんどはスタンピードによって亡くなっているのじゃが?団員?」
「………。」
というなぜか団員がこの町の若者と同じ扱いされてたり。
う〜ん、無くした一部記憶を別のもので埋めてるのかな?
師匠も全部覚えてるかと思いきや国の名前を忘れてしまっているようだ。
師匠はすぐに何かに気づいたようで紙とペンを貰い、必死に何かを書き始めた。
覗いてみると、全て誰かの名前だった。
…きっと団員達の名前だ、必死に、絶対に忘れたくないと。
そして、全てを書き終えたであろう師匠は気を失って倒れた。
腕に書き終えた紙を抱きしめながら、決して離さない様に。
そしてそれを見ていた私の視界も次第にフェイドアウトした。
表現力と語彙力が足りないし、書けなくて悲しくなる…。
サクリファイスはぶっつけ本番だったので何が起こるか正直博打である。
今回はソラが予想した感じだけど、場合に寄って違う効果にもなるユニークスキルで旅人がGETできるかわからないので検証が難しいスキルでもある。
…いいんだ、このイベントが終わったらしばらくまったりを書くんだ(願望)。




