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じいちゃんの飼っていた犬が新種だった。でも、なんだか、おかしい????????  作者: 田舎娘


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 44 誡と海人の埋葬

 一人でのドライブと末っ子のおかげで、日常を取り戻した勘太だった。

 それでも、洞窟へは足が向かない。ケン太も催促しない。ブラウニーは、忙しくロボと協力して家のお掃除に勢を出している。


 勘太は、じいちゃんとばあちゃんにも、誡さんにも海人さんにも報告していない。洞窟には、二人の墓標が用意されている。連れて行くだけだが、何か必ず起こりそうで、怖いのだ。

 まだ勘太の心は準備ができていない。伯父さん達に頼もうかと思ったが、これは俺が始末をつけないといけない、と感じていた。でも、

「起こると決まったわけじゃあない。末っ子の言う通り、妄想しているだけか?でも、起こったら、どうする?」


 あれやこれや、ぐちぐち考えていたら、末っ子の声が聞こえた。

「な~に考えているのよ。禿るよ。当たって砕けろよ。砕けたら、その時考えればいいの。」

 空耳か?しかし、勘太は理解した。


 俺は、誰かに背中を押してもらいたかったんだ。自分で決めらない弱さを、非日常のせいにして、逃げていたんだ。俺は、怖かったんだ。一人で受け止める勇気がなかった。誰かの所為にしたかったんだ。でも、これは俺の決断でなければならないんだ。

 漸く、勘太は伊勢家を、じいちゃんとばあちゃんの気持ちを受け止められた。


「ケン太、明日行こう。」

「ワン。」



 勘太は、誡と海人を背負い、洞窟の前に立っていた。ケン太も横に立つ。

「ご先祖様、120代様と121代様をお連れしました。」

「ワンワン。」


 ヘッドライトを使わず洞窟を進む。ケンタが曲がり角で待っててくれる。ケン太の道案内だ、真っ暗でも怖くない。行く道がわかる。

「ワン。」

 暗くても、ケン太が教えてくれる。


 手水舎の間は、ヒカリ苔が優しい灯かりを放っている。念入りに手を洗い、清める。ケン太は足ごとだ。何を思ったのか、勘太も長靴でケン太と入る。

「ケン太、行くぞ。」

「ワン。」


 霊廟に一礼して入る。まず、初代様にご挨拶だ。

「この山を相続した日吉勘太です、よろしくお願いします。今日は、120代様と121代様をお連れしました。それから、お社の女神さまからの伝言です。『今も、変わらぬ愛を』お伝えします。」

「ワンワン。」

 何も変化が無い。勘太は、湧水とお花を手向ける。そして、ケン太と似た姿には、湧水と勘太が好きな果物だ。

「ケン太のご先祖様ですね。ケン太にはお世話になってます。」

「ワン。」


 勘太は、誡さんと海人さんを台座に置いた。

「お二人には、長く家からの見守りご苦労様でした。これからは、ご先祖様とお眠りください。」

「ワンワン。」

 線香は持ってきていない。洞窟だし、何より必要ないと思った。代わりに湧水をくぼみの背にかける。


 勘太とケン太は静かに見守る。かすかに聞こえてきた。

「「ありがとう。」」

 この声と共に、。誡と海人はゆっくり山に埋葬された。


 勘太は、埋葬された二人のお地蔵様に手を合わせ、冥福を祈る。頭の上のヒカリ苔がきれいな灯かりを灯している。

 何も起こらない。


「ケン太、俺はやっぱりアホだったんだな。必ずなんか起こると思ってたんだ。誡さんと海人がお地蔵様になった以外不思議はなかったな。それも驚いたけどな。」

「ワンワンワン。」

 ワンが三回だ。何か起こるのか?

 待っても静かなままだ。

「ケン太、帰るか。」

「ワン。」


 初代様に一礼して、部屋を出る時、再度一礼する。

 頭を下げた時、


【時は来た。扉は開く。】


 声がした。





読んでいただいて、ありがとうございます。

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