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じいちゃんの飼っていた犬が新種だった。でも、なんだか、おかしい????????  作者: 田舎娘


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42/46

 42 洞窟の姿

「ケン太、ここは……。」

「ワン。」


 暗いはずの空間が青?緑?とにかく光っている。暗い世界のはずなのに不思議な空間だ。よく見ると、光っているのはかべではない。

「ケン太、これがヒカリ苔っていうのか?本当に光るんだな。初めて見た。」

「ワンワン。」

 幻想的だ。


 俺がその美しさに見とれていると、

「ワンワン。」

 ケン太はおいしそうに水をのんでいた。ケン太の水をたどれば、ヒカリ苔だ。どこからの水かわからないが、苔を伝って一か所に集まっている。丁度、神社にお参りする時の、手水舎のようになっている。手水舎からあふれた水が隅の床に再度たまっている。その水は、どこに?空間の床はぬれていない。

 俺も、手水舎で手を洗い口を清めた。何となく空気が澄んでいて、そうしなさい、って言われているみたいなんだ。ケン太なんて、足も水に入っている。


 お清めを済ませてら、さらに奥に部屋があるのが分かった。そこも、ヘッドライトは必要なさそうだ。手水舎の空間は、そんなに広くない。

 奥の部屋は、広かった。その壁を利用して、お地蔵様なのか、人型の形が彫ってある。お社の女神像みたいだった。そんなお地蔵様が、壁一面に何体も彫られていた。顔は一体一体違う。


 ここでも、俺はケンタに促されて足を踏み入れる。灯かりは、ヒカリ苔だ。苔は、各お地蔵様の頭の上にあって、光っている。まるで王冠のようだ。


 入り口のそばにお地蔵様のないくぼみが二か所ある。近づいて確認する。

 台座に

 120代 誡

 121代 海人

 とあった。


「ここが……。ここが、二人の…。二人の望んだ場所なんだな。」

「ワン。」

 ここが、伊勢家の霊廟だ。勘太は、改めて洞窟の全てを見渡した。

 そして、一礼する。


 勘太は、ゆっくりゆっくりと足を進める。

 119代 快 118代 櫂 116代 凱人

 となっている。127代が抜けている。他にも抜けている数字があった。


 どうしてだろう?そんな思いで足を進めると、ひときわ大きなお地蔵様がある。台座には、【初代 異世 界人】とある。そして、お地蔵様の隣には、ケン太と似た姿が彫られていた。



 俺は、あまりの情報に考えるのを放棄した。初代の台座に湧水とお花と果物をおいて、逃げ出した。

 手水舎の間を抜け、暗い洞窟も駆け抜けた。


 どう帰ってきたのかわからない。どうして、逃げ出したのかもわからなかった。せっかく見つけた伊勢家の墓標なのに……。


 家に帰って、水を飲む。湧水でなく、水道水だ。さらに、蛇口に頭を突っ込み水道水を浴びる。やっと、我に返った。

「ケン太。ケン太はどこだ。」

「ワンワン。」

 勘太は、ケン太を抱き寄せ、思考を停止する。


 静かに寝息を立てる勘太のそばで、ケン太とブラウニーが見守る。


「ワンワン。」

「パタパタ。」




読んでいただいて、ありがとうございます。

今回を含めて、後5回で完結になります。最後までよろしくお願いいたします。

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