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じいちゃんの飼っていた犬が新種だった。でも、なんだか、おかしい????????  作者: 田舎娘


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33/39

 33 勘太の疑惑と洞窟の発見

 お花畑は、相変わらず、見事にきれいに咲き誇っている。

「ケン太、ここはいつ来ても見事だな。」

「ワンワン。」


 蜂の巣を迂回して、お花畑の上の方に行く。お花畑の切れ目になっている果物が、見たことのない物だった。

「ケン太、この果物知ってるか?俺は、見たことも食べたこともないぞ。」

 ケン太が木に向かって吠え、昇る。

「ワンワン。」

 ケン太が実が二つ落とした。ケン太は、その一つをおいしそうにかじっている。

「ケン太、美味しいな。でも、やっぱり、初めての果物だ。なんて言うんだ。」

「クォ~ン。」

「お前…。ご馳走様。」

 木に手を置き、お礼を言う勘太だ。



 勘太は、先生の話を聞いた後、じいちゃんちで暮らした時間を思い起こしていた。先生は、持ってきた資料を置いていったんだ。それとおやじが弁護士さんに頼んだ謄本等に嘘はないはず。読めば読むほど、先生の話が本当に思えてしまった。でも、そうなると、俺は、神の子孫か?あまりにも現実離れしている。先生とのつながりは本当だか、むかしむかしの話は、造り話だと思っていた、イヤ、思いたかった。


 勘太は、これまでのことを事実として思い出す。

 ●先生を拒むお山。

 ●ばあちゃんの出現のこと。

 ●ご先祖様のこと。

 ●はちみつや湧水のこと。

 ●碌な掃除をしてないのに、綺麗な家。

 ●伊勢家の名前

 ●先生の昔話にも山にもある社。

 ●ケンタのこと。

 これまでにチョットの不思議は結構あった。


「ケン太、この山もばあちゃんも不思議だよな。でもなあ、末っ子の言う異世界なんてあるわけないよな。」

「・・・。」


「ケン太、こっちに小道があるぞ。行ってみよう。」

「ワン。」


 小道は、これまでとは違い、草や枝が邪魔をしている。かろうじて、道だったとわかる。

「けんた、この道は最近人が通った形跡がないよな。じいちゃんは来なかったのかなあ。」

「ワン。」

「どうしてだろうな。」

「・・・。」

「ケン太、お前は何かを知っているんだろうな。」

 俺とケン太は、見つめ合った。ジーと見つめ合って。

「俺たち、何をやってるんだろうな。ケン太、お前が居たからの今の俺だ。ケン太が、知っていようと知っていまいと関係ないか。」

「ワンワン。」


 ケン太と話しながら山を昇る。頂上までもうすぐのところで、絶壁の岩に阻まれた。これ以上は、進めない。しかし、

「これ以上、道もないし進めないな。でも、なんかありそうだよな。」

「ワン。」

 ケン太もそう思うらしい。この岩を登った所に道が通じているのか?岩には、草や蔦がはびこっている。岩もどこまでの高さかわからない。


「ケン太、今日はあきらめて帰るか。」

 ケン太は、蔦を口に咥え引っ張っている。

「ワンワンワン。」

 ケン太は、あきらめるなといっているみたいだ。俺は、ケン太に励まされて草や蔦を切っていく。

「そうだよな。今日、出来ることをしておこう。」


「ワン。」

 ケン太が、崖の穴を見つけた。ケン太は、既に穴に飛び込んでいた。その穴は、蔦に覆われていて、見えなかったようだ。穴まで高さは、勘太でも何とか届く高さだ。それに、よく見ると、岩に足場がある。階段のように昇りやすくはないが、きちんと一定の間隔で昇れるようになったいる。

「ケン太、そこは穴か?洞窟か?中は。危険か?」

 勘太は、答えられないケン太に聞いている。

「ワンワン。」

 流石に、ケン太が何を言っているのかわからない。


 勘太は、足場に足や手を掛けて、昇ろうかやめようか、迷っていたら雨が降り出した。それも、すぐに本格的に降り出した。ここから帰ったとしてもかなりの距離がある。

「ケン太、俺も昇るから、そこにいてくれよ。」

 勘太は、合羽を着てから岩を昇って行った。用心すぎる勘太だ。

 ケン太に、ハラハラされながら、何とか登り切った。


 そこで見たものは何にもない空洞だ。ただ、奥に続いている。空間も広い。自然にできた洞窟ではない。人口的な洞窟だった。そして、空気がとがっている。歓迎もされないが、拒否もされていない感じだ。勘太は、奥に行こうとしても足が前に進まない。


「ここは、誰がなんのために作ったんだろう。ケン太、分かるか?」

「・・・。」

「ケン太は知っているんだな。でも、今日はここまでだ。今は奥には行けないらしい。ケン太は残念だろうが、いろいろ準備をして、またここに来よう。次は奥に招いてくれるかも。」

「ワンワン。」

「明日は、町に買い物だな。」

「ワン。」


雨はすぐに止んだ。さっきに大雨が嘘のようだ。

「ケン太、帰ろうか。」

「ワン。」

その前に、洞窟に向かってご挨拶だ。

「七海ばあちゃんとじいちゃんから、山を相続しました勘太です。よろしくお願いします。この犬はケン太です。また来ます。」

「ワンワン。」


 洞窟を出た時、

【時は来た。】

 どこからか聞こえてきた。





読んでいただいて、ありがとうございます。

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