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じいちゃんの飼っていた犬が新種だった。でも、なんだか、おかしい????????  作者: 田舎娘


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20/28

 20 ブラウニーの正体

 ばあちゃんの供養の日だ。朝から、続々と伯父さん達がやってきた。その度に、ケンタは声を掛けられていた。

「ケンタ、首輪、良く似合ってる。」

「かっこいい~。」

 ケンタは、ご機嫌だ。鍵が首にあるのも自慢のようで、わざわざ見せに行っている。

「ケンタ、よろしく頼むぞ。」

 そう言われ、さらに気分は上向きだ。


 俺の家族は全員欠席だ。おやじも兄貴もそう度々有給休暇を取れないらしい。おふくろも、

「文句も愚痴も全部言い切ったわ。後は、ダブル太に任せたから。」

 日帰りができないから、仕方ないね。兄貴は、

「年末年始に家族で行くわ。」

 勝手に予定を立てていた。俺は、もてなされる立場だったのがもてなす立場になっていた。


 予定の顔がそろったところで、伯父さんが今回の経由を説明する。まあ、来る前に親から説明を受けているので、

「おやじ、話は短めに。」

 なんて、言われている。

「そうだな。勘太とケンタのダブル太のおかげの今日だ。感謝している。そして、母さん、お帰り。」

「「「「「おかえりなさいー。」」」」」


 後は、二つのテーブルに分かれてご馳走を食べるだけだ。伯父さん達といとこ達に分かれている。

「勘太さ~ん。こっち。こっち。」

 俺を呼ぶのは、叔父さんの末っ子の女子高生だ。全いとこの末っ子で、前にブラウニーだと騒いだ子だ。今日も、

「あれから、不思議現象は?」

「ばあちゃんが現れた。」

「アハハ。驚いたよな。」

「そうじゃあない。」

「黒電話を初めて見た。」

「俺も初めて見た。」

「そうじゃあない。」

「ブラウニーなら、家族の一員になったぞ。」

「ホント⁉」

「紹介しよう……。」

 ・・・・。

「そうじゃあない。」


 我が家のブラウニーは、廊下をクルクル回りながら居間にやってきた。

「確かに、これなら床に落ちてる物を食べるな。」

「お掃除ロボって良いよな。二台買うと安くなってたから買ったんだ。もう一台は、俺とケンタの寝るとこにいるよ。」

「現代のブラウニーだな。」

「そうじゃあない。」


 末っ子は、両親のとこに行ってしまった。叔父さん達は例の謄本等を見ている。面白くないだろうにと思っていたら、

「なにこれー。おもしろーい。」

 叫んでいた。

「おーい。何がおもしろいんだ。」

 末っ子は、一枚の書類を持って興奮している。

「これ、これ、見て。」


 差し出したのは、ばあちゃんの家系図だ。きちんとしたものではないけど、何とか台帳に乗っていたのを分かり易くメモしたものだ。さらに、いとこが付け加えていた。

「これが、どうした?」

「あのね……。」

 末っ子の言うには、伊勢家の初代(台帳に乗っている一番昔の人)の名前が

 伊勢 凱人。

「伊勢凱人。ひらがなに直すと、【いせかいじん】。異世界人だよ。ほら、次の人も、伊勢快だよ。【イセカイ】三代目だって……。」

 ここで、他のいとこが、

「お母さん、おばあちゃんの名前は?」

七海(ナナミ)よ。」

「いせななかいだな。違うだろう。」

「お前の理論だと、伊勢さんは、みんな異世界人になるぞ。」

「アハハハ。」

「なんで、みんな発想力が無いの。いいじゃん、夢みたって~。」

「お前、異世界小説読みすぎ。」

「叔母さんの苦労が偲ばれる。」

「俺の苦労も偲んでくれよ~。」

 横から、叔父さんが口をはさんで、娘ににらまれている。へこんでいる末っ子になぜかケンタが寄り添っている。ケンタを撫でて、癒されているようだ。

「ケ…タ。……よね。………ニー。」

「ワンワン。」

 なんか、ケンタと話をしていた。


 皆が帰った後、そのメモがテーブルに置かれていた。他の書類と一緒にしまおうとした。しかし、まじまじと見ると、確かにばあちゃん以外、【イセカイ】と読める。偶然にしては出来過ぎだ。


 初代= 伊勢 凱人 = イセ カイト = イセカイジン

 二代= 伊勢 快  = イセ カイ  = イセカイ

 三代= 伊勢 櫂  = イセ ヨウ  = イセカイ

 四代= 伊勢 快  = イセ ココロ = イセカイ

 五代= 伊勢 誡  = イセ カイ  = イセカイ

 六代= 伊勢 海人 = イセ カイト = イセカイジン

 七代= 伊勢 七海 = イセ ナナミ = イセ(ナナ)カイ

 八代= 日吉 勘太 = ヒヨシ カンタ= ?


「ばあちゃんちの血筋って、おちゃめな人が多かったんだな。ケンタもそう思うだろ。ばあちゃんだけ違うよな。女性だからかな」

「ワンワンワン。」


 返事が3回?ケンタは思わないのか。

「ケンタ、そう思うよな?」

「ワーン。」

 駄目だ。酒を飲み過ぎた。

「ワンワン。」



読んでいただいて、ありがとうございます。

次は、やっと山に入ります。

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