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じいちゃんの飼っていた犬が新種だった。でも、なんだか、おかしい????????  作者: 田舎娘


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 17 登記簿の真実

 弁護士さんは、相続が完了したことと、相続に関する書類を置いて帰って行った。お土産にさっき採った葡萄を渡したら、喜んでくれた。これからも、お世話になるかもだし。

「ありがとうございます。さっき、葡萄をいただきましたが、美味しかったので嬉しいです。それから、これをお父様にお渡しください。頼まれていたものです。」

 封書を渡された。封がしてなかったので開けてみた。登記簿謄本とあった。他の書類もあった。見た途端、おやじの分野だ。おやじは、法務局に勤めているんだ。俺は、詳しく見るのを放棄した。おやじ宛てだし、後でおやじに聞けばいいことだ。


 おやじは、暗くなる前に着いた。その頃には、伯父さん達はいったん自宅に帰っていた。おふくろは、食欲は、あまりないようだが、葡萄をバクバク食べていた。さらに、おやじを見たらホッとしていた。その姿に安心した。


 おやじに、封筒を渡すと、

「叔父さん達に、明日、来てもらってくれ。」

 そう言って、おふくろのそばで、真剣に登記簿謄本を見ていた。

「あなた、何かわかったの?」

「明日、話そう。それより、空港で倒れたらしいな。」

「大丈夫。お腹が空ぎ過ぎてたみたい。ここの葡萄を食べたらムカムカがなくなったわ。」

「無理はするなよ。」

「ええ。」


 特別な会話ではないが、何か、夫婦の絆が見えた気がした。

 俺は、早々にケンタと共に部屋に戻った。

 でも、、おやじは、何を見つけたんだ。



 朝食はおふくろが作ってくれた。なんだか久しぶりの母親の料理だ。野菜が美味しいからか、おふくろの料理が美味しいのか、いつになく美味しいと思った。俺は、決してマザコンではない。きっと、おふくろが立ち直ったのが嬉しいんだ。


 叔父さん達は、早々にやってきた。お茶を飲みながら、おやじが話し始める。

 ●この土地は、元々ばあちゃんの所有だった。かなり昔から、代々受け継がれてきた。江戸後期か明治初期の台帳に乗っている。そこから、数えて、ばあちゃんが七代目だ。もっと前から続いていただろうとのことだ。わかるのは、そこまで。その先は、書類がない。ばあちゃんの旧姓は、【伊勢】だ。

 ●ばあちゃんが相続したのは約30年前だ。その年にばあちゃんの父親が死亡している。

 ●離婚する時に、慰謝料としてじいちゃんが貰った。それが10年前だ。その時にちゃんと登記したらしい。それまでは、役場に所有の登録をしていた。税金も払っていたので問題なく登記できた。

 ●ばあちゃんが死んだのは、離婚した1年後。死んだ時、住所がここだったようで、その為、じいちゃんに連絡が来たんだろう。死亡届もじいちゃんがしている。


「離婚したのが、10年前?いなくなったわのは、私が高校生だったわよ。」

「父さんは、母さんの居場所を知っていたのか。もしかして、ここに住んでたか?」

「俺たち、母方のじいちゃんやばあちゃんは、死んでるって聞いてたぞ。」 


 俺は、ばあちゃんにあったことがない。おやじは、言う。

「みんな、独立していたから、戸籍とか登記簿とか調べることが無かったんだろう。でも、今回のことでちょっと疑問に思ってな。弁護士さんに頼んで、いろいろ調べてもらったんだ。わかるのは、このくらいだがな。」


「「「なんで、お父さんは教えてくれなかったの。」」」


 皆、無言だ。俺は、何気に口にしたんだよ。

「骨壺には、ちゃんとばあちゃんがいるよなあ。」


 子供達3人で、手を合わせたあと、木箱を開けた。そしたら、鍵があった。なんの鍵だろう。鍵をよけて、骨壺を確認する。骨はあった。それに、死亡診断書のコピーと埋葬許可書もある。どうしてか、みんなホッとしている。死亡診断書の原本は、死亡届と一緒に役場に提出している。


「お母さんで良いのよね。」

「おやじが保管してたんだ、間違いないだろう。」

「いろいろ疑問はあるが、母さんのことも一応落ち着いたな。」

 今まで、生きているか死んでいるかもわからなかったらしい。これで、ひと段落ついて、少しの踏ん切りがついたようだ。


「それにしても、この鍵は?」

「母さんの箱にあったんだから、ここに関係するのか?」

「勘太に預けるのが一番だな。」

 三兄弟で勝手に話を進めている。でも、三人ともいつもの調子に戻ったようだ。そして、勝手に結論を出していた。


「勘太。あんたには悪いけど、ここを頼むわよ。」

「鍵は、お前に預けるから、気が向いたら調べてみてくれ。」

「勘太。気にしなくていいからな。失くさない限り文句は言わねえぞ。」

 鍵は、俺が預かった。この鍵に合うところは、今は思いつかない。

 伯父さん達が帰ろうとするので、思い出したことを尋ねる。


「じいちゃんとばあちゃんの遺骨は?位牌は?仏壇は?」

 全員、

「忘れてた。」

 普通、忘れるか?でも、じいちゃんとばあちゃんは離婚してるから姓が違う。じいちゃんとばあちゃんを、別のお墓に入れるのは何か躊躇してしまう。出した答えは、しばらく納骨しないで、俺んちに仏壇を置いて、そこに安置しておく。仏壇は、子供達が用意するそうだ。


 ここはばあちゃんちでじいちゃんちだったんだ。

 俺に異存はない。

「なあ、ケンタ。」

「ワン。」






読んでいただいて、ありがとうございます。

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