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妹に奪われた婚約者は、私が支えた優良物件でした 〜結婚相談所で働いていた私が支援をやめたら、妹の理想の婚約者ではなくなりました~

作者:上下左右
最新エピソード掲載日:2026/06/04
「お姉様、私……セドリック様を愛してしまったの」

アステリア伯爵家の令嬢ヴィオラは、双子の妹ノエルに婚約者を譲るよう迫られる。

婚約者である公爵家嫡男セドリックは、これまでも何かとノエルを優先してきた。観劇の約束も、レストランの予約も、庭園での散策も、ノエルが涙を浮かべればすべて後回し。

それでもヴィオラは、婚約者として彼を支え続けてきた。

夜会で話す話題、贈答品の選定、食事の手配、さらにはノエルが喜ぶ花や菓子まで。

セドリックが社交界で「気配りのできる優良な公爵家嫡男」と評されていたのは、すべてヴィオラの支援があったからだった。

そんな、ヴィオラには前世の記憶があった。

日本で結婚相談所のカウンセラーとして働き、数多くの縁談を見てきた彼女には分かっていた。

婚約者より別の女性を優先する男。
相手の我慢を当然だと思う男。
自分を支えてくれる人の価値に気づけない男。

この縁談は、すでに破綻していると察した彼女は婚約解消を受け入れた

ただし同時に、宣言した。

「婚約者としての支援も本日もって終了いたします」

ヴィオラの支援がなくなった途端、セドリックの評判は崩れ始める。

選ぶ店は外れ、贈り物は好みからずれ、夜会では場違いな服装で自慢話ばかり。やがてノエルも気づく。自分が欲しかったのはセドリック本人ではなく、ヴィオラが作り上げていた理想の婚約者だったのだと。

そんなヴィオラの前に現れたのは、以前彼女に縁談を申し込んでいたグランヴィル辺境伯アレクシス。

彼は、かつてヴィオラが選んだ贈り物の意味を見抜いていた。

「私は、あなたの観察眼と調整力が欲しい。どうか、私の右腕になってほしい」

誰かを優良物件に見せるためではなく、自分自身の力を認めてくれる人の隣へ。

婚約者を妹に奪われた令嬢が、前世の知識と冷静な判断力で悪縁を断ち切り、本当に自分を評価してくれる辺境伯に選ばれる、逆転溺愛ファンタジー
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