移住
引っ越しを終えたなつと愛は、村の中を迷いつつ歩いている。下ばかり向いて咲く花が沢山あるのでしゃがみ込んで見ていると
「クリスマスローズって綺麗ですよね。
もう少し行ったおうちは、八重咲きのクリスマスローズがありますよ。」と通りがかりの人が教えてくれた。
なつと愛が、目を丸くしていると
「引っ越してらした、なつさんと愛さんね。よろしくね。」と挨拶された。
教えられた八重のクリスマスローズのある庭には、水色のパンジーも広がっていた。
「花いっぱいね。パンジーってこんなに寒くても咲くのね。」
「パンジー?水色なんてあった?パンジーじゃなくてビオラってプレートついているわ。どう違うのかしらね。」と話していると
「なつさんと愛さんね。お引越し終えました?スイートポテトできたら、知らせて下さいね。」と、村人に気軽に声をかけられた。
「私達、有名人みたいね。」と 二人は、気分よく散歩を続けた。
そろそろ花より団子の気分。
「愛ちゃん、今夜何食べる?」となつが聞くと
「帰りにコンビニ寄ってみようね。」
「愛ちゃん、この辺にコンビニなんて無いから。」
「そうね。遠くに来たのね。」
二人は、冷蔵庫に何があるか、思い出しながらメニューを考えるが思いつかない。
「こんな時こそ渡辺ママ。」スマホで電話をかけた。
「渡辺さぁん。なつです。
すみませんが、ひき肉か、ベーコンの切れっ端が、あったら分けて頂けませんか?
夕飯、パスタしようと思うのですが、材料無くて。」
と頼むと
「あら、なっちゃん。うちカレー作っているのよ。愛ちゃんと食べにいらっしゃい。まだ歓迎会してないから、丁度いいわ。」と返事をもらい二人で笑顔になり、急ぎ足で自宅に戻った。
「何か、手土産ないかしらね。」と二人は、段ボール箱を開けたり、空っぽの冷蔵庫を開けてみた。
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