吹雪、郭汜と勝負をする
突如警邏隊者にカチコミに来た元警邏隊士であり副隊長である李傕こと誠華の幼馴染である郭汜が吹雪に勝負を挑んできた
そして吹雪はその勝負を受けるのだった。
「さて・・・・・勝負はどうするんだ?」
「勝負を仕掛けたのは私だ。だから勝負内容はあんたが決めてくれ」
「え?いいのか?」
「一方的に俺があんたに喧嘩売ったんだ。ならその相手にどんな勝負か決めさせるのが筋ってもんだろ?」
腕を組んで堂々と言う郭汜。不良ぽい子だけど、意外と筋を通す子なんだな?
「じゃあ、本当に俺が決めてもいいんだな?」
「いいっすよ」
そう言うと俺は一枚の紙紙に文字を書いていく。怪訝な表情をする郭汜を他所に何かを書き終えると、俺は紙を掲げながらこう言った。
「何しているんだ?外で剣術か殴り合いの勝負とかじゃないのか?」
「勝負っていうのは拳や武術だけとは限らないよ・・・・・さて、郭汜さん。この分を翻訳してみ?」
全員が紙を覗きこむ。紙にはこう書かれていた。
『this is a pen』
『お前は荒井〇か!』
と書かれていた。その分にみんな首を傾げ郭汜の部下は
「何これ?全然読めない・・・・」
「わかるの荒井〇だけしか読めない・・・」
「隊長・・・・これは ?」
「俺の国の言葉」
とざわつきながら話す。それはそうだ書いたのは英語と日本語だ。漢文が主流の中国。しかもまだ日本ができてるかどうかの時代じゃ翻訳できるわけがない
「むむぅ・・・・・」
郭汜も読めないのか困った表情をする。そして
「じゃあ、この勝負は俺の勝ちってことで・・・・」
俺がそう言いかけた時
「ふ、ふざけるな! 何だこの勝負は!」
「そうだそうだ!男なら腕で勝負しろ!!」
「そうだ卑怯だぞっー!!」
と郭汜の部下たちはいっせいにブーイングをし文句を言う中
「お前らよせッ!!」
「総長!?」
文句を言う部下たちを止めたのは意外にも郭汜だった
「相手に勝負を決めさせたのは私だ。今回の勝負は私の負けだ」
「じゃあ、約束通り。俺の部下に…「ちょっと待て」・・え?」
「私は一言も一回勝負と入ってないっすよ。今回は負けたが次は必ず勝つ!てかこの勝負は私自身も納得はできないからな」
「まあ、言うと思ったよ。勝負はいつでも受けてやるから納得いくまで来いよ」
「言ったな?次は覚悟しろよ!!行くぞおめえらッ!!」
そう言い郭汜は部下を連れて去っていった
「行っちゃったな?」
「隊長。いいんですか?あいつの性格上毎日にでも来ますよ?」
「そうだな?次はこんな子供だましの勝負引き受けないだろうな・・・・・剣術の練習でもするかな?」
「なら、私が練習相手になりますよ?」
「すまない誠華」
俺は誠華に礼を言うと雪風は
「それにしても彼女、昔のままね斗志・・・・」
「ああ、まあ、筋を通したり、自分の気持ちに素直なのがいいところなんだけどね…喧嘩癖さえ何とかなれば・・・・」
「そう言えば誠華。彼女は昔問題ごとを起こしたって言っていたけど何が原因なんだ?」
「私も聞いただけなんですが、なんでも人家に殴りこんで牛を盗んだとか何とか?」
「牛?」
「はい。そのことが原因で謹慎処分になっていたんですが、その事件を馬鹿にした隊士や武官とさらに揉めて喧嘩騒動になりまして、しかもその喧嘩でその隊士と武官が重傷を負って。それが問題で一時は死刑という話になったんですが董卓様が何とか説得してくれて、数か月の謹慎ということになったんですが、桜花・・・・郭汜はそれ以降、警邏隊士を辞めてしまったんです」
「そんなことが・・・・それで各資産が牛泥棒をした動機は?」
「それが、先の喧嘩騒動のせいで詳しくは牛を盗まれた被害者の方も行方をくらませて・・・・」
「ん・・・・・雪風。ちょっとお願いがあるんだけど」
「なんでしょう?」
「その牛泥棒事件について一から調査してくれないか?俺が見ても彼女がどうもなんも理由もなく泥棒をするようには見えないんだよ。大変だと思うけどお願いできないか?」
「畏まりました。しかしもう昔の事件ゆえ、調べ終わるのに時間が少々かかりますが?」
「大丈夫だ。いい結果を待ってるよ」
「はっ!」
そう言い雪風はまるで忍者のように消えた
一方その頃
「なあ、恋。聞いたか?」
「・・・・何を?」
霞が吹雪の母親である恋と話をしていた
「吹雪がなんか郭汜と勝負しているらしいで?あ、覚えているか郭汜・・・・」
「覚えてる・・・・・まじめでいい子だったね?・・・・・それでなんで吹雪と勝負?」
「う~ん。勝負というか喧嘩というか?まあ警邏隊の指揮官についてもめているみたいやで?」
「そう・・・・・」
「あれ?呂ふっちは何も思わへんの?こう、母親として助けてやろうとか?」
「子供の喧嘩に・・・・親は口出ししない・・・・それにこれは吹雪の部署の問題。隊長である吹雪自身が解決しないといけない」
「厳しいこと言うな~・・・・・」
「厳しくない・・・・当たり前のこと。相談は乗るけど、それだけ。あの子もいつまでも子供じゃないんだから・・・・」
と言いつつ、彼女の表情は若干心配している顔をしていた。口ではああいっているが内心は自分の子が心配でならないのだ
それは霞にもわかっているのか
「うちには子供おらへんからわからへんけど、まあ、呂布っちの言いたいこともわかるで?それに桜花がぐれたのもうちの部下が悪いしな」
「そう言えばあの事件・・・・喧嘩売ってたの霞の部下だっけ?」
「そやで?桜花の方は無視していたらしいんやけど、あんまりにもしつこくやるもんやからああなったんや。あの事件についてはうちにも責任があるで」
「その部下どうしたの?」
「あの後、説教してやったわ!でも気に食わなかったのかすぐにやめたけどな」
「そう・・・・・」
「それで、吹雪はこの件解決できると思う?」
霞が心配そうに言うと恋は
「大丈夫・・・・・あの子、ああ見えて人を見る目はちゃんとあるから・・・・」
と、そう言うのだった。
翌日
「たのもぉー!!勝負に来てやったぜ!」
「本当に来たな・・・・」
翌日の昼休みの最中、またも郭汜が部下を引き連れてやってきた
「おう、来たな・・・・・て、あれ?ちょっと部下の人数減ってないか?」
「うるせぇ!今日こそ勝ってやるぞ!今日は・・・・・」
そう言う。ああこれは彼女の得意分野で来るだろうなと思うと
「今日はかけっこの勝負だ」
「・・・・え?」
意外と平和的な勝負内容だった。てっきり剣術勝負かと思ったんだが・・・・
「ん?どうしたんだ?」
「ああ、いや。てっきり剣術の勝負かと?」
「ああ、そう思ったんだけどな?今回私の得物。修理に出したのと斗志が今日の練習場はいっぱいだからするなってうるさくてよ。だから今日はかけっこにしたんだ」
「はぁ・・・・」
本当にまじめな子だな…見た目とは裏腹に
「勝負はここから、あの塔まで早く着いたやつが勝ちだ!合図!」
「はい、い1,23,開始!!」
「あ、ちょっと!?」
早口で勝負内容を言った瞬間、彼女の部下が合図を出し、郭汜はまるでチーターのように奪取した。完全にスタートが遅れた。
俺は走り出す
「ハハハッ!!この足に追いつける奴はいないぜ!!」
完全に勝ったと思った郭汜は笑いながらゴール地点の見張り塔に向かうのだが、すぐに誰かが彼女を追い抜き、塔に到着した
「え?・・・ええ?」
あまりの速さに郭汜は驚き、その人物を見ると、それは吹雪だった
「よっと・・・久しぶりに全力で走ったな・・・・中学の陸上短距離走大会以来かな?」
と、、そう言う吹雪。実は吹雪は中学の時、陸上短距離走大会で全国一位となっており、かけっこは得意分野なのである
「嘘だろ・・・・総長がまた負けた?」
「最初のは仕方がないとはいえ二回目となると・・・・・」
部下たちが驚く中、郭汜はよほど悔しかったのか・・・・
「まだだ・・・まだ終わっちゃいないぜ!明日だ!明日また勝負しに来るぞ覚えていろ!!」
そう吐き捨て部下たちを引き連れまた帰ってしまうのだった。それを見た吹雪は頭を掻き
「はぁ‥‥これは当分、あいつの勝負に付き合うことになりそうだな・・・・・」
軽くため息をつきそう言うのであった




