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記喪転我意 〜美織Side〜  break my memory  作者: Spumante Rock


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第6話  好かれる努力

いつも読んでいただきありがとうございます。

荒木さん卒業式の日に寸君に告白したんだ…

愛はあの後、

部屋に戻ってしまって、寸君がなんて返事したかは教えてくれなかった。


私も初めて寸君に告白したの、

卒業式の日だったな…

中学生になってから、あまり接点はなかったから、

まったく私の事は意識になかったんじゃないかな…、


ただの一度も、話した記憶は無い。


卒業までに思いを伝えたい…


そんな感情が芽生えたのは、3年の2学期

みんな高校受験が始まる前…

同級生の喜田公司きた こうじに呼び出され、告白された。


私は寸君の事が好きだったから、

付き合うと言う感覚がピント来なかった…


喜田は学校でも有名な、不良だったが

小学校の頃から知っているので、

怖いと思った事はない。


喜田もさっぱりしたモノで、

「思いを伝えたかっただけで、OKしてくれるとは思って無かったよ、と軽い感じだった。」


「そうなんだ…じゃあ告白しなくても良かったんじゃない…?」と、

美織がチャカスと。


喜田は、

「一応、真剣だったんだよ…

もちろん上手くいかないと覚悟はしてたけど、

中学卒業したら、多分…もう会う事は無いと思って…」


美織は少し気まずい空気に、

「ごめんなさい、からかったわけじゃ無いの、

私も好きな人がいて、このまま話す事なく終わりそうだな…って思ってたから、」


「そうだな、俺は伊東の事好きになって憧れてたけど、好かれる努力してなかったから…

フラれて当たり前なんだよ。」


「好かれる努力か…私もしてないな…」


「それは…厳しい戦いになりそうだな。」


「確かに…勝ち筋が見えないね…」


そう言って、微笑んで見せた。


「悪かったな、自分の為だけの告白で…

それでも俺は、最後に話しが出来て良かったよ。ありがとうな。」


「こちらこそ、ありがとう

私も、喜田君みたいに好きな人に思いを伝えられたら良いなって、心から思ったよ。」


それから、好かれる努力をしてみようと、

何度か話しかけようかと、

接近してみた物の何も出来なかった…


卒業式前の最後のチャンスが、

バレンタイン、チョコレートを渡す準備をしたものの結局は不発に終わる…


中学時代は、タイミングがなかなか合わなくて

誰かが一緒だと、動けなくなったり…

周囲の目も気になり、行動出来なかった。


そのまま…迎えた卒業式の日

最後に門を出て、

みんなバラバラと写真を撮ったり、

卒業アルバムにメッセージを交換したり

賑やかに過ごしていた…


結局…何も出来ずに終わる中学時代…

もう会う事もないんだ…


そう考えていた時、


目の前に、喜田が現れて

美織に声を掛けた。

「どう?ちゃんと思いは伝えられた?」


「いや…このまま終わりそうだよ。

難しいね…思いを伝える事は…」


「誰?手伝ってやるよ」


「えっ…、いいよ…」


「2階の3年生の教室は、もう誰もいないから

呼んできてやるよ…

思いくらいは伝えられるんじゃないか?」


美織は少し迷ったが…

「じゃあ、お願い…」


「誰?…」


「3年B組の谷本君なんだけど…」


「わかった、谷本か…

ホント接点無さそうだな…」と、笑って


「大丈夫?」美織が心配そうに聞いた。


「谷本はよく知ってるから、

3Bの教室に行かせるよ、先に行って待ってて。」


「わかった。ありがとう」


「30分待ってこなかったら、

フラれたと思って帰りな!

オレは声は掛けるけど、

連れては行かないから、あとは谷本次第だ!」


「それでいいよ。ありがとう喜田くん」

そう言って、美織は3Bの教室に戻って行った。


読んでいただきありがとうございました。

また次回、読んでいただけると嬉しいです。

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