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記喪転我意 〜美織Side〜  break my memory  作者: Spumante Rock


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第44話  会えない予感

いつも読んでいただきありがとうございます。

美織は冷静だった…

「寸くん…セリエAってイタリアの?」


谷本は頷き

「今回、オリンピック選考が良いきっかけになったと思ってて、昨年日本代表でイタリア遠征に行って感じたんだ…」


「今の僕は、世界では通用しない…って、

だから今回選ばれない理由が誰よりも痛感してる…日本で通用しても、駄目なんだって…」


「セリエAに挑戦しても、試合すら出られないかもしれないけど、そこで結果が

出せるなら…もう一度日本代表にもなれるんじゃないかと思う。」


「年齢的には、次のオリンピックが最後のチャンスだと思うから、目指してみたいんだ…」


「私は反対しないよ…」

美織は即答した。


「私が東京行きたいって言った時、寸くんは全力で応援してくれた…自分の所属チームまで移籍して…私は恵まれ過ぎてて、寸くんが頑張れるならそれが一番だよ。」


「美織…ありがとう。」


「でも寸くん…宛ては有るの?」


「もちろん…無ければ言わないよ、

実はもうセリエAで活躍してる日本人選手がいるでしょ、その選手がチームが僕に興味を持ってるから挑戦してみないかって、強化遠征の時に声を掛けてもらったんだ…」


「今回、日本代表に選ばれてたら、行く事も無かったと思う…」


「だからもう一度だけ…頑張ってみたくて…」


「もう一つ…美織にお願いがあるんだけど…」


「何よ…」


〜 美織と谷本の結婚式は東京やるらしい…


2人の職場が東京と言う事もあり、

家族を東京に招待する事になった。


愛は蒼太を二次会から参加させて、

谷本に合わせる計画だったが…


美織から衝撃の報告があった。


谷本は結婚式が終わったらすぐ、

イタリアに行ってしまうらしい…


結婚してすぐから、別居との事…


つまり、蒼太を連れて行っても

寸くんと会わせられるタイミングがない…


蒼太には二次会で寸くんを紹介する約束をしていたが…

また空振りに終わる。


「は〜…蒼太になんて言おうかな〜…」

大学の入り口で考えていた。


「おはよう愛ちゃん!」

蒼太がご機嫌なテンションで、近寄ってくる


「もう来週が楽しみすぎて…今もう眠れないよ…」


「嬉しさが溢れてしまって…見てるのが辛いから普通にしててくれる。」

愛は蒼太にきつく言い聞かせた。


「来週、谷本さんに会えるんでしょ…

それはもう…神に会える気分だから仕方ないよ…」


愛は

「じゃあ、東京行かない!」


急に静かになる蒼太…

愛は、いつも蒼太を、

からかって遊んでいたが、


今回ばかりは可哀想で言い出せなかった…

「ねぇ…蒼太…」


蒼太は少しがっかりしたように、

「何…愛ちゃん…

まさか…結婚式が延期になった…とか?」


「中々、察しが良いわね…」

愛があまりにあっさりと言うから…


「やっぱり…ちょっとそんな感じがしてたんだよ、なんか悪い予感がしてたから…」


愛は蒼太の目を見て、

「結婚式は延期してないんだけど…蒼太を招待してる二次会には、谷本が来られなくなったみたいで…」

蒼太は不思議そうな顔をして。


「仕方ないよ…谷本さんとはいつか必ず会えるから…」


「ごめんねー」


その時、愛の携帯にLINEの着信があった。

「ごめん…蒼太…

やっぱり、今日ね…お姉ちゃんと寸くんがウチに来るみたい…今からウチ来る?」


「えっそんな急に言われても…」


「じゃあ、いいよ無理しなくて…」


「え〜!!それはまた急に冷たいな…

突然だね…僕は谷本さんに会えるならどこでも行くよ。」


「じゃあ行こう!!」


「でも、どうして急に帰ってくる事になったの?

谷本さんもお姉さんも、忙しい時期だろうに…」


「何でも、大事な話しが有るんだって…」


「そんな大事な話しの場に、僕がいたら駄目なんじゃないの…」


「じゃあ、やめとく?…」


「いや…やめないけど…

さっきから、やめとくって言わせようとしてない?…愛ちゃん…」


「蒼太が聞くからでしょ!」

二人は一緒に愛の自宅に急ぐ事になった。


「愛ちゃん…お姉さんLINEでなんて連絡してきたの?」


「ん?!…今日今からそちらに向かいます。

話したいことがあるので、みんなで家でご飯食べよ。…」


「ん?…谷本さんって書いて無いけど…

谷本さん来るの?」


愛は、ハっとした…


確かに書いてない…

愛と蒼太は電車の中で、

しばらく見つめ合う事になった。


「それにお姉さん達…新幹線で来るのかな?…

車?新幹線でも、ローカル線を含めたら

ここまで、4時間はかかると思うけど…」


「気長にお待ちください…」

愛は他人事のように交わした。


結局蒼太は、

愛の両親に、挨拶する事になった。


「はじめまして、愛さんとお付き合いさせていただいております、福原 蒼太です。」


「あら…愛が彼氏連れて来るなんて…

びっくりしたわ…」母と父は、心良く蒼太を迎えてくれた。


「なんか…寸くん以来ね…懐かしいわ、」


「今からお姉ちゃん達帰ってくるんでしょ?…」


「え?…寸くんは忙しいから来ないかと思ってたわ…」

母が呟いて微笑んだ。


しばらくして、

「ただいま〜」美織が帰って来た。


「すみません突然…」と、谷本の声…

完全にフリーズして動かない蒼太を横目に、

愛は蒼太の背中を、バシッと叩いた。


「良かったな!蒼太。」

…蒼太はまだ、顔が引き攣っていた…

次回も読んでいただけると嬉しいです。

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