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記喪転我意 〜美織Side〜  break my memory  作者: Spumante Rock


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第28話  今が思い出しになるまで

いつも読んでいただきありがとうございます

谷本寸は美織の自宅に来ていた。

「今日は寸くんと、植物園に行ってきたの…」


美織が嬉しそうに母に言った。

「ありがとうね…寸くん、」


美織の母がお礼を言った…

「で…どうだったの?」

と、愛が聞いてきた…


谷本が愛に

「どうって…何が?…」


美織は谷本を見て、

「実は今日、実験してたの…寸くんの記憶が戻るんじゃ無いかと…」


「そうだったんだ…確かに戻ったね…

全てでは無いと思うけど、大切な思い出を取り戻せたよ…ありがとう」


「勝手に実験みたいな事してしまって…」


「いいよ、僕は気にしてないし、

本当に記憶が戻ったわけだし、凄いじゃない。」


「で?…、どんな実験だったの?…

僕自身はいつもとあまり変わらない1日だったような…」


愛がゆっくり話しだした。

「これはね、荒木さんが気が着いて教えてくれた仮説なんだけど…」


そう言って、今回の一連の流れを説明した、

永野とあかりの結婚式で聞いたあかりの手紙がヒントになっていた事…


記憶喪失の記憶を無くしたトリガーについて…

そして5年前の美織の事故で、

思い出した、あかりの母の記憶…


全て谷本に話してみた。


「確かに、筋が通っている仮説だよね…

現実に僕の記憶も戻った部分も多いから、

実験は実証されたって事だね。」


美織の母が、

「寸くんの記憶は本当に、全て戻ったの?」


谷本は首を横に振った

「それは多分無いです…今は記憶が戻ったわけでは無くて…

思い出せる基礎が戻った感じだと思います…」


愛が首を傾げて

「どうゆう事?…」と、聞いた。


「植物園で、記憶が戻った感覚があって、

目の前に美織がいたから、美織の記憶が少しづつだけど戻って来たんだ…

美織と話してて、その会話をヒントに思い出す感じ」


「それはそうよね…

いきなり、小中学校の記憶が頭に浮かばないよね…」


谷本はニッコリ笑って、

「ただ…思い出せるってだけでも、

懐かしい感覚を実感でくて…

しばらくなかった感覚なので、

ちょっと楽しいです。」


「でも、良かったわね…」


「荒木さんに感謝しないとね…」

と、愛が嬉しそうに言った。


「そうだね…荒木にもお礼を言っておくよ、

愛ちゃんもありがとうね…」


「そういえば、愛ちゃん…

荒木の店でアルバイトはじめたんだって?…」


「そうなの…思ったよりも、花屋さんって

チカラ仕事だし、結構ハードなんだよ…」


「荒木の彼氏には会ったの?」


「何?お姉ちゃん居るのに気になるの?…」


「イヤ、知ってるから…一応…」


「えっ!知ってるの?…なんで…?荒木さんが話したの?…」


「その彼氏は、高校の同級生だから…

そいつから、聞いたんだよ…」


「嘘…、だって見た目35歳くらいのトラックの運転手だよ…

おじさんだよ…」


愛ちゃん、言い過ぎ…


「見た目はおじさんだけど、中身は24歳」


「何〜、その逆コナンみたいなの…

絶対ふざけてるでしょ!!」


「アイツ良いヤツでしょ…」

愛が頷いた。


「まだ2回しか会った事無いんだけどね…

毎日、トラックを店の前に停めて、花を1本だけ買って行くの…

車に飾るんだって…」


「見かけによらず、ロマンチストなんだな…」

愛が少し微笑んで…


「荒木さんと毎日少し話して、トラックで仕事に出るの、

長距離の時は来ないんだって…」


「荒木が幸せそうで嬉しいよ、僕も…」

愛は嬉しそうに笑っていた…が、

少し残念そうな顔になって、

「でも…寸くんが記憶を無くしてなかったら、

たぶんお姉ちゃんとは会ってなかったよね…?」


谷本は愛の顔を見て

「そんな人生も、あったかも知れないね…

でも、僕は美織と出会い、藤田さんや、

東堂さんに会えた…愛ちゃんと水族館に行った過去しか無いから…

それが僕の人生なんだ。」


「この記憶は、もう一生忘れないよ…

80歳になってボケたとしても、愛ちゃんに

毎日水族館で、魚やクラゲをたくさん描かされた事を話すと思う…」


と、笑って話すと…

愛も笑いながら

「何…まだ、根に持ってるじゃん…」

皆んなで、笑った。


昔の思い出は常に増えて、

今この時も、いつか思い出になってしまう…


だから、今を大事にしよう。

思い出になる前に…


美織は静かに、

愛と谷本の会話を聞いていた…


【なんか懐かしいな…この感じ…】

一緒に過ごした時間を、懐かしく感じるくらい、

もう一緒にいるんだ…


その時…

愛が、谷本に聞いた

「池田先生の記憶も戻ったの?…」

美織の心臓が一瞬止まった。


「えっ…」 

美織は谷本の顔を見た。

今日もありがとうございました。

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