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記喪転我意 〜美織Side〜  break my memory  作者: Spumante Rock


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第25話  break my memory

いつも読んでいただきありがとうございます

伊東美織と谷本寸は、

永野智久から呼び出され、小さな居酒屋に来ていた。


「久しぶりだな、どうしたんだよ俺と美織の2人で来いなんて…」


「ごめんね、美織さんまで呼び出して。」


「全然!嬉しかったよ…昔、急に呼び出した事あったから、謝りたかったし…ひろえちゃんにLINEで寸くんの記憶の事、丁寧に教えてくれて…結局、あれがヒントになったの…ホント〜に、ありがとう…」


「そうみたいだね…聞いたよ。」

永野が微笑んだ。


谷本がチャカスように、

「誰にそんな話し聞くんだよ…」


「もう来るよ…、あっ来た。」


その時、

永野が店の入り口に向かって手を振った.


「えっ!!齋藤さん…」

「あかりさん!…」


齋藤が3人の座る席に来て、

「ごめんなさい、待った?…」


「いや、今来た所。まだ、注文もしてないから、

丁度良いタイミングだよ。」


永野が優しく声を掛けた。

「えっ…どうゆう事?」


谷本が聞くと、

「俺達、結婚するんだ。」


谷本と美織は、顔を見合わせて

「…びっくりしたよ!おめでとう!」


「おめでとうございます!」


「今日は、結婚を報告したくて呼んだんだよ」


永野とあかりは、恥ずかしそうに言った。


永野は先に、注文すると言って

一通りのおすすめ料理とビールを頼んでくれた。


4人で、乾杯して最近の仕事の状況を簡単に話して、

楽しい時間を過ごした。


「今日2人を呼んだのは、2人に結婚式に来て欲しくて…」


「もちろん出席させてもらうよ…」

と、谷本と美織が言うと


「あとね…美織さん…妹の愛ちゃんも誘っていいかな…?」


「それは喜ぶと思います…」


「私より愛の方が、あかりさんとは付き合い長くなりましたもんね…」


「実は愛ちゃんには、もう私達が結婚する事話したの、もちろん谷本くんとお姉さんには内緒って口止めしてた。」


谷本が嬉しそうに

「愛ちゃんが、齋藤絵画教室に通ってもうすぐ

5年だもんね…」


「結局、愛ちゃんは美織と同じ朝比奈高校から、

今の芸大に行く為に、絵の基礎は池田先生仕込って事だもんね…凄いよ。」


「5年前の美織さんが動いてくれた、

あの日から…いろいろな人を繋いでくれた、

もちろん谷本くんが池田先生に齋藤絵画教室の事を話してくれたのも大きなキッカケよね。」


「永野…いつから齋藤さんの事…好きだったんだ?

高校のバレーボール部では、そんな話しは聞いた事無かったのに…」


永野は齋藤あかりを見て

「話していいの?」と、齋藤に聞いた。


齋藤はゆっくり頷いた。

「あれは、5年前…伊東さんが連れて来た、

変な女の子が居たでしょ…」


「あ〜、ひろえちゃん だね」

「あの子と会って、直ぐ後にあかりから電話をもらったんだ…

会って話しがある…見たいな…」


「そうしたら、あかりから好きだったって告白されて…俺がびっくりしたんだよ。」


「丁度、そのひろえちゃんにも急に付き合ってって言われて、友達からねって返事してしまった後だったから、なんか中途半端な感じになってしまって…」


「ひろえちゃんのLINEは既読も付かなくなって…

燃えやすくて冷めやすい子なのかな…?って、」


「1年くらい待ってたかな…

だから、あかりとは中途半端の状態で1年くらい、一緒に過ごしてた。

マネージャーの頃から憧れてた存在でもあって、俺からちゃんと告白したんだ。」


「ひろえちゃんは何かあったの?生きてる?」

永野の突然の問いかけは、

美織は溢れそうな感情を抑えていた…


美織は少し寂しそうに

「ひろえちゃんは…引っ越してしまったの…」

永野は何かを察知したのか、

その中途半端な回答に、

「そうだったんだね、ありがとうね」っと、

深くは、聞かなかった。


谷本とあかりも、その不自然な会話を

少しだけ、微笑んで流すと…


永野が美織に聞いた、

「それで…5年前のあの時…

谷本の記憶について、何か新しい発見はあったの?…」


美織が話し出そうとした時…

谷本が静止して話し出した。


「5年前、美織が事故に遭ったって愛ちゃんから連絡をもらった時…

思い出した記憶があるんだ…」


美織は谷本を見て頷いた…


永野は

「なんだよ…」と…

谷本は少し真剣な顔になった。


「齋藤さんのお母さんの記憶だよ…」

齋藤あかりは少し困ったような顔を見せた。


谷本はそのまま話しだした。

「全ては思い出せてはいない…けど…

いつか、齋藤さんに伝えたいと思っていたから…話すね。」


「確実に思い出した記憶…

それは事故の日の記憶なんだけど…

思い出したキッカケは、

美織の事故なんだ…

その時、僕は図書館に居た…」


「事故で意識が無いって、

愛ちゃんから聞いて…

二度と会えなかったらどうしようかって…

もの凄い恐怖で、自分が事故に遭った日の事を思い出していた…

そのまま慌ててタクシーに乗って各務台病院に向かった。」


「その時、タクシーから見た景色が一瞬暗くなった感覚が合って…目の前に当時の状況が脳裏に浮かび上がってきた…」


谷本は齋藤あかりの顔を見て、

「事故に遭った時、母さんは即死だったって、

昔、齋藤さんから聞いたけど…」


「…僕も先生も事故に遭った時…

意識はあった…エアバックが開いて姿は見られなかったけど…聞こえたんだ…」


「『あかり…』って、先生の声が…」


「そのあと…誰かが車から出してくれたんだけど、

血を見て僕は気を失ってしまった…」

齋藤の目には涙が溢れていた。


「嘘…そんな…はず無いよ…

警察は即死だって言ったのに…」


「でも、現実は違ったんだ…

その場に居た僕だからハッキリと言える…」


齋藤あかりは、ゆっくりと

肩を落として、泣き崩れてしまった…


永野があかりの肩を抱いて

「良かったね、お母さん…

あかりが大好きだったんだよ…」


あかりが小さな声を振るわせながら

「谷本くん…ありがとう…」


「他にもいくつか思い出したんだけど…

それは、また今度だね…

あかりんがこれ以上泣くといけないから…」


「あかりん…なんて呼ばないでよ…」

そう言って、笑った。

ありがとうございました。

また、宜しくお願いいたします。

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