第22話 ジレンマ
いつも読んでいただきありがとうございます。
清水広恵と連絡が付かなくなって5日が経過していた…
「絶対におかしい!事故や事件に巻き込まれたんじゃないかな?…」
「まだ、ひろえちゃんと連絡着かないの?」
美織の母も心配していた。
「明日一緒に警察に相談しに行きましょう。」
そして2人は警察に行った…
そこで、一つの事実が発覚する…
捜索願が出ていなかった…
「そんなはず無い!」
今週の月曜日に、ひろえちゃんの父にお会ったんだけど…
その時に捜索願を出すと言ってました。
なのに…警察には、
捜索願が出された記録はなかった…
「どうしてですか?」
「じゃあ、私が出します。
それなら探してもらえますか?」
「ハイ、それはできます。」
結局、この日は捜索願を
警察に出して美織と母は帰宅した…
どうしょうもない、
無力感が2人を襲っていた…
「捜索願を出した事…ひろえちゃんのお父さんに
連絡した方がいいかな…?」
「そうね…でも、なんで…
ご両親は捜索願を出してなかったのかしら?…」
「どうしよう…何か怖くて…震えが止まらない。」
ひろえがいなくなって、
美織はほとんど眠れていなかった…
明日は谷本との約束の日…
それなのにひろえの事が気になってしまって…
家に帰ると、愛が部活から帰宅して
2人を待っていた…
「どうだった…?」
美織は首を横に振った。
「お姉ちゃん…私…ひろえさんにいつも酷いこと…
言ってたから…パラサイト…とか…」
「どうしよう…このまま会えなくなったら…」
美織は、愛を抱き寄せて
「大丈夫…それが原因じゃないから…」
「でも、どうして急に居なくなったの?」
「それが…わからないんだよ…警察に行ったけど、
捜索願も出ていなかったみたいで…」
「今日、捜索願を出してきた。」
「え、なんでそんな事になってるのよ…」
「お姉ちゃん…私、怖いよ〜どうしたらいいの…?」
そんな時…
1本の電話が掛かってきた。
美織は急いでそれを取った。
「はい!…」
警察からだった…
「ハイ!伊東です…ハイ!大丈夫です…そうですか…」
「…良かったです、ありがとうございます。」
「じゃあ、自宅に帰っているんですか?…」
「…はい…、それは…どういう事ですか?…」
「それは…どういう…、わかりました…
怪我とかして無いんですよね…?」
しばらく、警察とのやり取りが続いて…
美織がその場に、ぺたりと…座り込んだ。
「わかりました。」
「…もういいです。」
電話を切った美織は、何か不満顔だった…
「お姉ちゃんなんだったの?」
「警察からだったんだけど…」
「ひろえちゃんの無事が確認できましたので、
ご安心くださいって…」
母と愛は、安心から涙を流していた…
「明日にでも、ウチ来る?呼ぶ?」
「それが…ちょっと…
それだけじゃ無いみたいなの…」
「どういう状況?それは…?」
自宅に帰ってるか聞いたんだけど、
帰って無いみたいで…
怪我して入院してるわけでも無いみたいで…
居場所がわからないの?
「だって、無事を確認したんでしょ…?
…なんで居場所がわからないのよ!」
「うん…それは間違いないって…」
「だから私…明日の朝一で、
もう一度、警察に行ってくる…」
「明日でしょ…
寸くんに会うの…大丈夫…?」
美織は小さく頷いた。
「でも、おかしいでしょ…絶対!!」
スマホを取り出して、
ひろえにLINEを送った。
「どこにいるの?」
しかし、先週の齋藤あかりの家に行った日以降のLINEは未だ、
既読が着いていなかった。
「何よ…これ!?」
〜 翌日
美織は翌朝、警察に向かった…
それは昨夜の電話では納得できず、
ひろえの事をもう一度確認する為だった。
昨日、対応してくれた
30代くらいの制服を着た巡査が改めて対応してくれた。
「昨日、お電話をいただきました
伊東です。少し教えていただきたくて…」
「あぁ、伊東さん…どうぞ、こちらへ…」
受け横にある席に誘導してくれた。
「あの〜、清水広恵さんの捜索について、
昨夜お電話いただいたのですが、納得いかなくて…」
「はい、状況は確認させて頂きました。
でも、現状はこれしかお伝え出来なくて…」
「どうしてですか?どうして居場所を教えてもらえないんですか?…」
しばらく沈黙が続いた…
結局、何時間も粘っても
居場所については教えてくれなかった。
ただ、本人から連絡させるとのこと…
本人の意志になるので約束は出来ないが、
必ず伝えてくれるとのことだった。
美織はどういう意味かさっぱりわからなかった。
警察を出て、
図書館に向かう為に駅に向かった。
信号待ちをしていると
非表示で着信電話が入った。
美織は出るのを躊躇ったが…
電話に出てみた…
『美織ちゃん…私…ひろえです。…』
次回も読んでいただけると嬉しいです。




