第27話 剣聖対傲慢2
私は、ようやくまともに使える様になってきた〖真装〗を発動させた。
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〈天乗纏剣〉
〖絶対者〗〖天鎧〗
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〖絶対者〗
対象のスキルを封印する。
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〖天鎧〗
周囲のリソースと自身のMP、SPを使用して鎧を作る。
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そこに更に〖唯我独尊〗の対象を〖皇帝特権〗から〖聖剣化〗へと変更し、
その効果を〈天乗纏剣〉に付与した。
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〈天乗纏剣〉
〖絶対者〗〖天鎧〗〖不壊〗〖治癒不能〗〖光剣〗〖剣神技〗〖所有者超強化〗〖所有者超回復〗〖神殺〗〖神気生成〗
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〖治癒不能〗
付けた傷を直せなくする。
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〖光剣〗
剣身を光に変え伸縮させられる。
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〖剣神技〗
剣を用いた戦闘技術が極限に達する。
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〖所有者超強化〗
所有者のレベルを含む全ステータスを10倍に強化する。
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〖所有者超回復〗
所有者のHP、MP、SPを高速で回復させる。
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〖神殺〗
魂へとダメージを与える。
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〖神気生成〗
SP、MPを消費して、神気を生成する。
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「特別に貴様の得意な剣術で相手をしてやる。」
〖神気生成〗を発動させ、神気を生成しながら、奴を挑発した。
奴は腰に差した2振りの刀に手をかけた。
その時既に奴が何時、どこから攻撃してくるのか、
そしてその攻撃がどんなものなのかが、手に取るように分かった。
これが〖剣神技〗の効果だろう。剣を用いた戦闘技術が極限に達するとはよく言ったものだ。
キィィィン。
奴の攻撃が私の鎧により弾かれた。
〖所有者超強化〗によりLvが10倍にまで引き上げられているため、今の私のLvは15万を超えている。
13000も無い剣聖ではどうやっても攻撃を通せないだろう。
奴はその後も何度も刀を振るうが、その全てを〖剣神技〗に従い、
避け、流し、受け止め、防いで行く。
こうして見るとこの剣聖は今まで見てきた中でも間違いなく、最も才能を持った男だろう。
なんせ、剣を合わせるうちにどんどんと奴の攻撃が鋭く、そして巧みになっているのだ。
〖剣神技〗や〖剣王技〗などが無いにも関わらず、これほどの剣の腕前を持っているとは、
これが〖武神の加護〗を持つ者の力なのだろうか、それとも、それほどの才能を持つからこそ〖武神の加護〗を与えられているのだろうか。
だが少し飽きてきた。そろそろ終わりにしても良いかもしれない。
「どうした、早く本気を出せ。でなければこのまま殺すぞ。」
そう挑発すると、奴は左右の手に持つ刀を鞘に納め、何かスキルを発動させた。
それぞれの刀の柄が消え鍔が鎖に変わり、それが巻き付いて刀身がふたつ有る刀へと変わった。
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〈天魔双刃サタナエル〉
〖魔物特攻〗〖人類特攻〗〖耐久強化Lv10〗〖双刃〗〖重斬〗〖可変〗〖天魔一刀〗
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そのままその剣を持ちこちらへと向かってきた。
「〖重撃〗ッ」
その攻撃を〈天乗纏剣〉で受け止める。
ガンッッ ドンッッッッ!!!
その直後凄まじい音が鳴なった。
「今のでも斬れねぇのか。」
見れば奴が剣を振るった延長線上の地と天が斬れていた。
〖所有者超強化〗によりLvが上がり〖傲慢Lv10〗により、奴の干渉を無効化出来ていなければ、間違いなく斬られていただろう。
何より今、〖剣神技〗を持ってしても2つ目の攻撃が直前まで読めなかったのだ。
「お前の不自然に綺麗な剣術からして〖剣王技〗でも持ってるんだろ。」
そう言いながら奴が剣を変形させた。先程は2つの刀身の刃が同じ向きを向いていたが、
今は互いに刃が内側を向いおりハサミの様な構造になっている。
「〖双撃〗ッ!!!」
ガンッ ギギギギッ
開かれた2つの刀身の根元の方へと剣を押し込み、閉じれなくする。
そのまま奴を弾き飛ばす。その際に奴の右腕を切り落とした。
「くっ、これでもダメか。ならばッ!〖天魔一刀〗ッッッ!!!」
2つの刀身が1つに成り、同時に奴が今までに無いほどの剣気を刀身に乗せる。
あまりの剣気により周囲の空間が悲鳴を上げ形容しがたい、音を鳴らす。
「はぁッ!!!!」
一息で距離を詰め、私の首へと斬撃を放った。剣で受けようとしたが、間に合わなかった。
速度が足りなかった訳では無い。見えていなかった訳でも無い。
読めなかったのだ。
その攻撃を。
それでも〖傲慢Lv10〗により攻撃は無効化される。そのはずであった。
だが私は無意識のうちに生成していた神気を首に集中させ、そして残っていたMPとSPを使い、〖天鎧〗を最大まで強化していた。
シュッ
本来ならば無効化されるはずの攻撃は私の神気を斬り、〖天鎧〗を斬り、私の首の皮を僅かに斬った。
その切り口から僅かに私の血が流れる。もし神気を首に集中させていなければ、
もし〖天鎧〗に残ったMPとSPを全て使っていなければ、
首を落とされていたかもしれない
。そうなったとしても〖不屈〗により復活出来るはずだが、不思議とそのまま死ぬ様な気がした。
おそらくソレは事実だろう。
なんせ、奴に斬られた首の傷は〖所有者超回復〗が発動しているはずなのに一向に治る気配を見せないからだ。
私の〖神剣化〗により〖治癒不能〗を付与された〈天乗纏剣〉などの様な武器を使った訳でも無いのにである。
膨大な剣気を、その全てを今の一撃に乗せたのだろう。
奴から感じられた圧は今では微塵も感じられ無くなっていた。
そして刀身が中ほどから無くなった刀を杖代わりにかろうじて立っているようだった。
「…………」
もはや話す力も無いのか、奴は無言でこちらを見ているだけだった。
私は刀身に今しがた生成した神気を纏わせ、奴の首を切り落とした。
「これが………」
最期に何か言っている様な声がした。
それにしても、何故攻撃が通ったのだろうか。
〖傲慢Lv10〗により、自身のLvの半分未満の相手からの干渉は無効化されるはず、
その上、〖所有者超強化〗によりステータスも10倍にまで跳ね上がっているのに。
『剣聖の圧倒的な技量と〖剣聖術〗により不可能が可能になった結果です。』
なるほど。コレが不可能を可能にするという事なのか。




