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森には魔女が住んでいる  作者: もちもちもちこ
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森の魔女親子

ここからキャラクターが出てくるので、少しずつ紹介も入れてきます。

大して出てこない・・・はず。

時間は朝に遡る。

家に戻ったロゼを待っていたのは、朝食を丁度作り終えた母だった。

セビリアーナという名の妙齢の美女が、ロゼの母親であり、ロゼが唯一知っている人間である。


「さぁロゼッティ、冷める前に食べましょう」


収穫した卵を台所に置き、笑顔の母の正面にロゼは腰掛ける。

料理上手な母の作るご飯はどれも美味しく、朝だというのにいっぱい食べてしまう。


「今日のママの予定は?」


ロゼが問うと、セビリアーナは「そうねぇ…」と考える。


「そろそろ、新しい衣服が欲しくなってきたわね。ロゼッティも、成長期だし」


セビリアーナの言う通り、今着ている服は少し 小さくなってきてしまっている。

先日14歳になったロゼは、元々あまり背が高くないが、それでも成長期ということもあって少しずつ大きくなっている。

基本的にルボア親子は自給自足で生活している。

庭には野菜を育てているし、家畜もいる。

それに森へ入れば狩りもできるし山菜も採れるのだ。

だが、人間と生活していれば、それ以外にも物入りになるものだ。

洋服やこまごまとした道具などは、セビリアーナが時折街へ出て、購入してくれるのだ。

お金は、山菜や野菜を売って手に入る。

それに、親子は他の人ができないこともできるのだ。


「じゃあ、この前作った栄養剤も持ってくといいよ、ママ。ストックいっぱいあるし」


「そうね。回復薬や、傷薬も持っていきまし ょう。これだけあれば、そこそこ買えるだろうし」


食事を終えた二人は、棚にきれいに配置されている瓶を、カバンに詰めていく。

これは彼女たちが作った薬だ。






ルボア親子は、魔女である。







魔力を持ち、魔法を使う。それだけが魔女ではない。

様々な薬草を使い、高性能な薬を作ることができるのも魔女の力だ。

特にロゼは魔法薬学の造詣が深く、セビリアーナよりも高性能な薬を作ることが出来たため、

街に卸せば結構な金額になるのだ。

そう頻繁に卸されることがないのも高価格で買い取ってもらえる理由の一つだろう。

しかし、穏やかに森で暮らしたいと思っているルボア親子にとってはそれで十分だった。


「ロゼッティは今日はどうする の?」


準備を終えたセビリアーナは、娘に問う。


「んー。午前中は魔法の勉強で、午後から山菜採りかな。いい獲物がいたら、狩りもする。大丈夫、暗く前に帰ってご飯の準備はしておくから」


本来ならば、森の中を一人で…と思うところだが、セビリアーナはロゼの実力を認めている。

知り尽くしたこの森で、彼女に危害を加えることができるものは少ない。


「そう。遅くならないようにするわ。可愛いロゼッティに似合うような、かわいい服を買ってくるから、待っていてちょうだいね」


セビリアーナはロゼを優しく撫でると荷物を持ち、街へと出掛けて行った。

それを見送ったロゼは、家に戻り母の魔術書をめくり勉強を始める。

魔法薬学は得意だが、魔法に関してはまだ まだ見習いなのだ。

数時間集中して勉強し、昼頃ロゼは伸びをして本を閉じる。

母が作っておいてくれたパンを齧り、居間にある大きな姿見の前に立つ。

そこには誰も、映っていない。

鏡なのに。


「鏡よ鏡、おきてー、ミラちゃーん」


呪文のようにロゼが言うと、ゆらっと鏡の表面が揺れる。

映し出されるのは、金髪の美少女。

姿は、ロゼと同じ年くらいだろうか。


『んー…ふぁーあ、なぁにーロゼ、もう朝ー?』


「いや、もう昼。寝すぎだよミラちゃん」


ミラ、と呼ばれた美少女は、気にする様子もなく、『あ、そうなの?』と笑う。

ロゼも慣れたものなのか、気にしない。




ミラは、魔法の鏡だ。

何故か人格というものが宿った鏡は、森という隔離さ れた空間において唯一の友人と呼べる相手だった。

元々セビリアーナの持ち物だった鏡なのだが、その時にはミラという人格は存在しなかった。

ロゼが3歳くらいの時だろうか、カーテンのかかっていた大きな姿見が気になって、彼女はその鏡に手を触れた。

すると、目の前には同じ年くらいの少女が映って話しかけてきたのだ。

これにはセビリアーナも驚いた。驚きすぎて鏡を叩き割ろうとした。

だが、ロゼがミラと名前を付け気に入ってしまったのを見て、仕方なしに割るのを止めたのだ。

それ以来、二人は気の置けない親友という間柄だ。

鏡と人間という異色の二人だが。


「んじゃミラちゃん、いつものよろしくー」


『…はいはい…ったく。この私をこんな使い方するのなんて 、世界広しといえどロゼくらいでしょうよ…』


「そんなことないよ。すごく助かってる。さぁて、鏡よ鏡、今日一番山菜が採れる場所はどこ?」


ロゼが言うと、ミラの姿が消え、ぼんやりと風景が映し出される。

その風景の中の木には赤色のリボンが巻かれている。

それを確認するとロゼは満足そうに笑った。


「ん、赤リボンのところだね。ありがとうーミラちゃん。ミラちゃんのおかげで効率よく山菜採りできるよー」


本当にうれしそうにロゼが言うと、再び鏡に映ったミラが呆れた顔をする。


『…昔はこの世で一番美しいのはだれーとか、どこどこの国の弱みはなんだーとか色々言われたもんだけどねぇ…。山菜って…なんかすんごい能力の無駄な気が…』


「そんなどう でもいいことよりも明日のごはんのが大事でしょ。きっとそれを聞いてきたのは、暇だったんだよみんな」


ロゼはそういうと、籠を持ったりマントを着たりと山菜採りの準備を始めている。


『………その暇人の一人が、アンタの母親なんだけどねぇ…』


「?なんかいった、ミラちゃん?」


『なーんでも、あーりませーん』


ミラのつぶやきにあまりロゼは興味を示せず、ドアへ向かう。


「じゃあ行ってくるね、ミラちゃん。お留守番よろしくー」


『はーい、いってらっしゃーい。気を付けてねー』


ロゼがそう言って出かけると、ミラは再びあくびをして鏡から姿を消した。


















ロゼッティ・ルボア

容姿:髪→ミスティピンク ロングウェーブ  瞳→グリーンアップル

通称:ロゼ

年齢:14歳

白雪姫の継母(以下魔女)の娘。父親は誰だか本人もわかっていないが、魔女が妊娠した時には既に王国を追い出されていたので、白雪姫とは血が繋がっていない姉妹になる。自身が高貴な生まれとは知らなく、生まれた時から森で生活している。

母より魔法と薬学の知識を教わっており、特に薬学に関しては通常よりも効力の高い回復薬と街で評判。

魔法の鏡も認める美少女だが、あまり容姿にこだわりを持っていない。

ただ、母が褒めてくれるのでそれは純粋にうれしいと思っている。

成り上がりたいとは思っておらず、寧ろ早く立派な魔女になりたいと思っている。

母から森から出てはいけないときつく言われており、話し相手は母と魔法の鏡のみ。

森で育ったせいで若干お転婆。

サバイバルな生活を楽しんでおり、魔法の鏡「ミラちゃん」の力を借りつつ、山菜・魚・鳥・熊などを採って自給自足生活を送っている。

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