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奴隷から始まる異世界旅行記  作者: 三之山勝
《 第2章 年季奴隷が前進すると地雷踏む 》
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<2-18> 「探究する年季奴隷  (中編)」

最新の本文修正日は2014年11月25日です。

 魔獣の視線を感じる事が出来てから他人の視線も感じる事が出来た俺ですが、慣れない事をすると色々不具合が出てくるようです。


 他人の視線を感じる事が出来たようで色々な人の視線を感じている内に、逆も出来るのではないかと思い色々試し始める。


 しかし、その慣れない事をすると俺には精神的に負担がかかるようで、あまり無理をするとヒューズが切れるように俺の意識も切れてしまう。


 気が付くとそこはミリクナ医務長が居る指揮車の中であった。



 そのミリクナ医務長にも色々試した結果またもやヒューズが切れたように俺は気を失う。嗚呼、何で俺には素直に能力が持てないのか分らない。


 魔素術と同様に中途半端な感じが俺の限界だというように思えてくるのは、後ろ向き思考なだけだろうか?


 色々と分らなくなる俺であった。






 二回目に気を失った俺は今がどのくらいの時間が気になってくる。一応覗き窓の隙間からと天井の明り取りからは日の光らしい物が漏れてくる。多分昼過ぎか、それ以降の時間だと思っていた。



 俺はミリクナ医務長に謝った状態。その状態でその簡易ベットに正座して質問してみる。


 「そういえばミリクナ医務長。今ってどれくらいの時間なんでしょうね? ひょっとして俺って何日か寝てましたか?」




 「へぇ? なんでそんな格好で聞いてくるの。そんなに時間は立っていないわよ。早朝に貴方が運ばれてきて目が覚めたのは昼の休憩前よ。それで再び気を失って目覚めたのも一時も立っていないわよ」




 「へぇ? なんだ! リョウジ、お前二回も気を失ったのか? 普通は一回気を失ったら止めるだろ、お前は馬鹿か?! 一応先生が居るからって安心していると、とんでもない目にあうぞ! 少しは自重しろ!」




 ジョルジョネ大尉がちょっとマジな目つきで怒っていたので本当の事だと思う。しかし、発信が駄目ならやはり受信専門でやった方が良いのか? ミリクナ医務長はそうやって相手の魔素を感じているようだし。良く分らない。




 「さて、体はまだ駄目な様ね顔色が青いわ。大人しく寝たほうが良いわよ。なんらこれを飲んでみる?」




 そういって見た事がある和紙のような折った包みを見せるミリクナ医務長は、俺にそれを渡す為に近寄ってくる。そして、左手に持ったマグカップに、器用に一杯の水を満たすではないか。


 俺に近寄る前はマグカップを横にして持っていたのに、持ち上げて俺に見せた時は既に一杯になっている。相変わらず凄い技を見せ付けてくるミリクナ医務長である。


 俺は大人しく薬を貰ってそれを飲み干し横になる。


 次第に意識が飛んで寝てしまう俺であった。



 その様子を見て微かに二人のため息が聞えたのは気のせいだろうか‥‥‥。






☆  ☆  ☆






 指揮車の中でため息を付いたジョルジョネ大尉とミリクナ医務長の二人のように、ここにもため息を付く二人が座って今後の対策を話していた。




 「段々強くなる魔獣に対する対策や、新装備をジョルジョネ大尉らに支給する手配。


 先行して部隊の安全を確認する部隊の手配など、若干大陸の西側に部隊を集結する事になってしまいました。しかし、ジョルジョネ大尉らの部隊を護衛する為なので仕方がない。


 それに、二人目の召喚者を護衛していた部隊も奴の中隊に合流する為に近々合流できる確認も取れました」




 「まあ、取り敢えずはそんなもんじゃろ」




 そんな次々に手を打った事を話す人物はジョルジョネ大尉の上司であるザルツベ大佐であり、その相槌を打った人物はミリクナからは親方様と呼ばれ、リョウジにはナウセイスと語った老人であった。




 「さて、色々と手を打ちましたが、これからはどうなる事やら。学院の方はこちらの手落ちもありましたが、我々の知らない抜け道でも知っている様な手口で去られましたな、?」




 「そうじゃの。ものの見事としか言えんじゃろ。あの後を調べたがどうやって出たのかは分らん。そもそもあの学院の創建当時の見取り図すら、正確な物は残ってないからのぉ。色々と仕掛けがあるのじゃろ。偶々見つけたか、まさかと思うが知っていたか。いづれ、見つかれば分ると思うが、依然として行方がつかめん」




 「そうですな、軍も街道筋を抑えて裏道は奴隷旅団所属中隊でしらみつぶしに探しましたが痕跡はありませんでした。もしかしたら獣道のような道でも知っているのでしょうか?」




 「ふむ、分らん。一応近隣の村々には網を張っているし大きな町にも網は張っている。ところがそれにすら引っかからんとは、いったいどうなっているのか分らん。しかし、あの若造だけは目を離さないようにしないとな」




 「はあ、それはそうですが。それにしても一体どういう事なのでしょうか?」




 「何がじゃ?」




 「いや、あの副組合長(あなた)()()()()()()ですよ。あれだけ大きいと近隣の住民や、森を通れば森人族にだって発見されますよ。多分あれはあそこに湧いた訳ではないと思います。その点が引っかかりますが」




 「ああ、ラグフムとか言う森人が見た黒装束の集団の事か?」




 「そう、そうです」




 「分らん、今はそれだけじゃ‥‥‥。さて、ワシはそろそろおいとまさせて貰うよ。組合長にも報告しないといけないしな。色々と仕事が溜まっていると思う。後は若い者に任す」




 彼等は馬車町オードメの守備隊本部の会議室で話していたが、副組合長と呼ばれた老人は最後にそういってそこを去って行く。


 そこに取り残されたザルツベ大佐には次々と手紙ハトゥーが木戸の隙間から舞い込んでくる。それを一つ一つ開封しながら返事の指示を出したりして、同じように手紙ハトゥーを飛ばして相手に指示を送る。



 手紙には色々と報告の事や決済の催促など、どれも緊急を要する事は書いていなかった。一通り自分宛に来た手紙を見終わったザルツベ大佐は、目頭を押さえて椅子に寄り掛かると、もう夜半になるのかと気付いたようだ。


 木戸を開けて空を見上げて夜空の月を眺める。明日の朝には応援の部隊は着く手筈。少数精鋭で行こうと思っていたが少し人員を増やさないと駄目なのかと思い増やしたが、どうなるかは分らないと呟くザルツベ大佐は窓の木戸を閉める。そして、欄間の手紙ハトゥー用の入り口を開けて仮眠用の寝具に横になる。


 すると、一通の手紙ハトゥーが彼の目の前に下りてくる。彼はそれを読んで思わず驚いた声を出してしまう。その手紙の内容は、もう一人の召喚者が海を渡って創世大陸に消えたという報告書であった。それ以降の消息は調査中と添えて書いてあった。


 「逃げたのか?」と、思わず声に出すザルツベ大佐は思案する。



 「それとも‥‥‥。ヒノモトから来たと思っていだが実は創世大陸の出身者だったのか? それともまた違う場所か? しかし、実際に会って話をしないといけないが、今となってはどうにもならない。


 これ以降は調査をしつつ、リョウジを襲った謎の人物と、初めての召喚者の時に現れた黒装束の集団の調査に重点を置いて調べるしかない」




 そんな事を考えるザルツベ大佐であった。






☆  ☆  ☆






 薬等で気を失った時に夢を見たのは馬車村で気を失った以外にはなかった事であった。何時もの森の中を歩く訳の分らない夢ではなく、何か楽しげな雰囲気で周囲の顔ははっきりとは見えなかったが楽しい雰囲気だけは伝わってくる夢であった。


 その中心人物の周りには大勢の人達が居て、俺もその中の一部のようであった。この大陸に来て初めての楽しげな夢に感じる。相変わらず無声映画のようだが、せめて声が出ていれば何を言っているのか聞えて現状が分るのだが‥‥‥。


 実際は声は聞えなく、その雰囲気を見る事しか出来なかった。まあ、あの穴に落ちるような夢や何かの視線に怯える悪夢よりは遥かに良いのだが‥‥‥。



 目が覚めたのはそんな事を自分で思っていた時であった。目が覚めると、なんだか楽しかった事だけは分るのだが。「内容は?」と、聞かれると思い出せなくなる。


 「ああ、楽しい事があったという事は正夢で楽しいことが起こるのか?」と、考えてしまう。悪夢の時は現実に起きたし、穴に転落した夢を見たら実際に転落したよね?



 体を起し目を擦るとトイレに行きたくなる。寝袋を捲り、床にあったサンダルを履いて軽く紐を結ぶと、ミリクナ医務長が俺を見ているのに気付く。




 「いや、ちょっと便所に行ってきます」




 「そう、もう夜だから足元に気をつけなさいね。外にあった荷物は雨が降ってきたから一号馬車の下に突っ込んで雨に濡れないようにしてあるって言ってたわよ」




 「はあ、すいません」




 そういって外に出ると雨がポツリポツリと降っているようで、例の気象結界だかそんなバリヤー? その防御スクリーンだかによって指揮車には雨が当たっていなかった。


 その結界から出る時の不快さは相変わらずで、顔や体に水滴が付いてなんともいえない気持ちになる。そこからは小走りで仮設トイレに向うと、仮設トイレはこの前の惨事で13台から9台に減っていた。


 そこで、大抵決ったというか、気に入ったというかお決まりの場所があって俺は一番端が好きである。どうしてかと聞かれても困るが、どんな所のトイレでもそうしている。


 そこの中に入り用を足していると、つい暇であたりの様子を目を瞑って探ってみる。俺から探りを入れるとミリクナ医務長にばれるのでミリクナ医務長がやっているように水面をイメージして便座に座って集中してみる。



 いやー、なんかトイレの個室洋式便器って落ち着くよね? 一人になれるし、多少時間が掛かっても誰にも文句は言われない。


 ゆっくり落ち着いて工程表を考える時やコンクリートの数量を頼む時に、これで良いのかと自問自答する時なんか偶にトイレに篭る。すると、なんだか落ち着いて「あの数字で大丈夫だ」とか「あれは間違っていたかな?」と、考えが浮かんでくる。


 まあ、個室が一つしかない場合は結構迷惑な話で時々怒られるのだが仕様がない。その落ち着いた環境が良かったのかは分らないが、ミリクナ医務長が言ったように僅かに水面を歩くように波紋が歩幅に合わせて広がるではないか。


 思わす喜んでしまったが、もう一度目を閉じて水面を思い浮かべる。そうすると先程とは違う歩幅で水面に波紋が立つ。そして、その波紋が自分に段々近付いてくるではないか。



 その波紋が目と鼻先に来たかと思うと突然トイレのドアが開く‥‥‥。ああ、鍵が掛かっていなかったようだ。



 ドアを開けた本人は目線をそらして言い放つ。




 「すまんかった‥‥‥。いや、鍵ぐらい掛けろ!!」




 ジョルジョネ大尉であった。「いや、貴方は指揮車の時はノックをしろと仰いましたよね?」とは言える俺ではない。


 「すいませんでした」


 それしか言えなかった。直ぐにドアは閉められ、ジョルジョネ大尉は隣に入ったようだ。俺は、用を足し終わり支度をして外に出る。


 まだ、雨が降っている。トイレにはさすがに気象用結界は張っていなかった。色々と制約があるのかもしれない。ついでに指揮車の結界に付いた雨粒で手をぬらしてジンベで濡れた手を拭く。


 扉を叩いて扉が開き中に入ると、テーブルに晩飯と薬が置いてある。結構お腹が空いていたのでありがたく頂く。先程の波紋を感じる事が出来たのが嬉しくてニコニコしながら晩飯を食べているとミリクナ医務長が話しかけて来る。




 「何か良い事あったのかしら‥‥‥。またあの力を使った訳じゃないでしょうね。それとも何かコツのような物でもつかめたのかしら?」




 「はあ、コツって言うかミリクナ医務長が言っていたようにやっていたら出来たというか。入り口のような物が見えたというか。そんな感じです」




 「えっ!! もうそんなに出来ちゃったの? 私だってそれを掴むのに一月は掛かったのよ。それが1日も経たないうちできるなんて‥‥‥。ちょっと驚いたわ」




 「でも遠くは感じれませんよ。精々『五メートル』あ、う『五メト』ぐらいですよ」




 「当たり前です!! いきなり百メト((m))とか出来たら私が要りませんよ!! そこに至る為にどんな努力をした事か!!」




 「はあ、ミリクナ医務長って結構努力家なんですね」


 その言葉がいけなかったのか、急に顔が赤くなって押し黙ってしまう彼女であった。そんな可愛い仕草を見せられて睨まれた俺も、なんだか急に顔が赤くなる。急いで残りの晩飯をかき込む。そして、薬を飲み干して水を二口ほど飲んで流し込む。


 急いで簡易ベットに寝転がり寝袋に包まって目をつぶる。急に異性を意識してしまって、それまでは割りと普通に話が出来たのにと、そんな自分を反省する。


 赤くなったミリクナ医務長の感情が揺れ動いた魔素をなぜか感じてしまう。次第に穏やかになっていくのまで分ってしまう。ああ、こうやって俺とジョルジョネ大尉の会話を感じ取っていたのかと今更ながら理解出来たのであった。



 次第に眠気が襲ってきて意識が飛びそうになる。明日は紙の研究を再開しようと自分に言い聞かせる。ちょっと、この変な能力を使うと疲労感が半端ない。あ、だから何時もミリクナ医務長は寝ているのかとそんな事にも気が付く俺であった。




 次の日の朝は何時ものようにジョルジョネ大尉達の爆音で目が覚めたのは昨日の疲れが残っていたせいだろう。


 俺が一応起きたのを確認したミリクナ医務長は指揮車の中の照明を灯して俺の側に来ると、俺の顔色の確認とおでこに手を当てて様子を診る。


 その瞬間に甘酸っぱい臭いがして思わず顔が赤くなる。風呂が入れないと思うので香水のような物でもつけたように感じる。ほのかな柑橘系の匂いがした。


 嗚呼、そもそも向うに居た時なんかはここまで近くに寄ってきた女性は看護士さんぐらいだよ。おまけに16歳の少女なんて高校生の時にもなかった事だ。しかし、このお方に手を出すとマジに手首が飛びそうでやましい思いは吹っ飛ぶ。




 「今日はもう良いようね。もう外に出ても良いわよ。あとは、控えめにしている事ね」




 「はあ、そうします」




 「あの力は結構集中力を使って知らない内に精神が消耗するわ。大した時間でなくても余り多用すると、また倒れるわよ?!」




 「はあ、分りました。気をつけます」


 そういって外に出ると皆が料理馬車横の配膳の列に並んでいる。周囲を見渡すと馬車が1台抜けていて足りないように思える。


 ああ、なんかの警備だとかに抜けているのかと一人納得して配膳の列に並んでいると、今日も元気なプイホンさんの姿を見て癒しを補充する。彼は今日も美味しそうに朝飯の肉片を頬張っている。


 さて、今日は紙の研究の続きをしようと決めて朝飯を平らげる。青汁の薬を飲み干して若干決意が揺らぐが水で口直しして思い留まる。



 虫の話を思い出し、ジョチュウギクの燻した煙の近くで紙を作る場所にして店を広げる。そういえば昨晩は雨が降っていた事を思い出し空を見上げるが今日は快晴で雲ひとつなかった。


 水を貰いにプイホンさんを探すと今日も馬の世話をしていたので空の鍋と借りていたタライのような桶に水を入れて貰い3回ほど往復する。そして、わら半紙の材料の小麦のワラを貰い、一抱え貰って研究場所に運ぶ。


 鍋にワラを刻んで入れて石灰いしばいを入れて焜炉のスイッチを入れる。少しかき混ぜて様子を見る。


 すると、工作馬車の方でも何か音がするので覗いて見ると、一昨日には無かったかまど? 炉? そんなものや大きな金床など、鍛冶に使う道具が並べられている。草刈鎌や武具なども並べられていて整備をしているようであった。


 出来た刃物から弟子の少年が刃先を研ぐように小さな砥石で刃を研いでいる。ガルボルテ工作長ともう一人の弟子の山人の少年だったかが、大ハンマーを振り上げて赤く焼けた鉄のような物を叩いている。


 ふと気付くと、かまどのような炉にくべるコークスか炭のようなものが何処にも無い。思わず回り込むと赤い炎の中に薄っすらと魔素陣が見えて赤く輝いているではないか。



 へー、こんな事にも使えるのかと感心していると。鍋を火にかけていた事を思い出し慌てて戻る。鍋は沸騰していてグツグツいっていたので、弱火にしてワラの状態を見る。


 今回は石灰を少し多めに入れてみた。この前の出来た紙が曲げると折れたのは繊維の柔らかさが硬かったからだと判断したからだ。


 そうやって実験していると、自分の仕事の途中だと思うのにガルボルテ工作長がやって来て大きな革袋に入ったものを俺に寄越してくる。




 「これを水に溶いて、紙を漉くと良いらしいぞ! やってみろ! 分量はその桶に二掴みだそうだ」




 「ありがとうございます」




 「いや、なに。ワシの娘がな、送ってくれた!」




 そういってデレて歩いて行くガルボルテ工作長に、一瞬何が起きたか分らなくなる。ああ、娘さんと嫁さんの話はOKだったよね。


 へー、娘さんお話になると何処の親父もああなるよねと、一人納得して貰った粉を取り出してみる。かすかに昆布? 海草の匂いがして良く分らなかったが、ワラが煮上がって繊維を叩き終わったら試してみよう。



 鍋からワラを取り出し、木の板の上に上げる。そして、ペッタンペッタンと小槌で叩きながら繊維を解していると、遠くの方から馬のいななきと馬車の音が聞えてくる。


 また特急馬車か? それか他の荷馬車がここを通り過ぎるのかと思いながらも紙の漉く準備をして、先程の粉と叩いたワラの繊維の塊をタライに入れてかき混ぜる。


 なんだか少し粘り気が出てきたように感じるが次第に水に溶かされて感じなくなる。あれ? そういえば何かのテレビ番組でこんな粘り気のあるものを水に溶かして和紙を漉き取っていた事を思い出す。



 ある程度かき混ぜてから、ガルボルテ工作長が作ってくれた紙漉き木枠で漉いて見る。何度かやってみて、木の板に漉いた紙を載せていく。


 結構良い感じで漉けた気がしてニコニコしていると先程の馬車列がここの野営地の所でスピードを落としていくではないか。何台かは、料理馬車の向うの草地の方に入っていく。


 その内、この奴隷旅団所属中隊にある指揮車と同じような馬車が1台、仮設食堂を横切ってこっちに向ってくるではないか。


 一体全体、何が起きたのか理解出来ない俺であった。





 後編へつづく

次話は12/15の夕方に投稿します。

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