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第15話 私が引き直した救助ルート

正しい線は、引いた瞬間より使われた瞬間に価値が出る。


 翌晩、閉鎖区画北端で魔力ガス漏れが起きた。監査室はまだ第五搬路を正式封鎖していない。次の事故が来る前に結果を出せと言ったのは、鷹城だ。


「柏木、引き直せるか」


「できます」


 私は最新図へ、補助扉を封鎖した前提の救助ルートを書き込んだ。主通路は細いが、安全灯の配列を戻せば十分通せる。さらにガス流の逆向きを【逆算】で追い、三分後に危険になる区画も赤で囲った。


「ここを三分以内に抜ければ、二次崩落は避けられます」


 鷹城はその図を一目見て、通信へ流した。


「新導線へ切り替え。柏木ルート採用」


 救助は成功した。閉鎖区画にいた保守員二人と作業員一人が、全員無事に出てきた。表のロビーでは、管理局の職員たちがざわついている。


「誰が引いた図だ」


「資料庫へ飛ばされた柏木だって」


 私はその声を背に聞いた。ようやく、結果が私の名で現場へ戻ってきた気がした。


 鷹城がヘルメットを外して言う。


「見たか、上の連中」


「まだ足りません」


「分かってる」


 彼は短く笑った。


「だから次は、逃げ場のない場所で見せる」


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