9月4日 全国大会(登場)
どうやら、今日は予行演習のリレー予選組の抽選会が行われたらしい。男子は、A組に入ることになったそうだ。同じ3年の2組と5組、そして2年3組がいる。一方、女子は他の3年生のクラスがいないこともあり、予選突破は確実のものとしているようだった。
ー8月31日ー
私たちがサッカーの試合を眺めていると、さっきトイレに行った定本が別の入り口から出てきており、寺崎と話していることがわかった。それにしても、何でお父さんのことがバレているのだろうか?ピッチ上では、一進一退の攻防が続いている。
楓 「ねぇ、お父さんどうかしたの?」
私 「別にどもうしてないよ」
楓 「そうなの?」
私 「うん」
楓は、勘がいいから困るな。すると、歓声が一気にため息と変わってしまう。宝来のシュートが惜しくもポストの上を通過してしまったのだ。すると、再び大きな声が鳴り響く。声の主は、さっきまで近くにいた定本だった。"パッパッパッパパ、パパパパパパ。パッパッパッパパ、パパパパパパ。聖徳パラダイス!!!"
定本のメガホン越しの大きな声に、みんな引き寄せられるように声を出していたのだった。両手に持っていたメガホンを叩きながら、回ったりジャンプしたり。冷静に見ていると、何だかバカバカしか思えるけど、ここでそんなことを言っても仕方がない。
真紀「ねぇ、あれって沢田くんじゃない?」
楓 「ホントだ」
たしかに、ベンチ近くからピッチ内に向かって歩き出している。審判は大きな笛を鳴らし試合を止める。そして、井沢を交代させ、沢田を投入するようだった。エースの登場にスタンドからは、割れんばかりの声援がおくられる。
私 「凄いね」
楓 「さすが、スターって感じだね」
交代を告げられた井沢は、沢田に何かを呟きハイタッチをした。何を呟いたのだろうか?私はこういうどうでもいいことが気になってしまう。逆にピッチへと立った沢田はダッシュする。そして、全員に何やら指示を出している。フォーメーションの変更かな?後半10分が経過し、いよいよ試合が動きだそうとしていたのだ。
真紀「なんか沢田くんが出ると点入りそうじゃない?」
楓 「そうだね。サッカーも相当上手いんでしょ」
"相当上手いよ"。ん?声の主は、真紀でも楓でもなかった。誰だ?後ろを振り返ると、また誰かがやって来ていた。




