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はながさく 2  作者: 92コ


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2/6

アセロラ

 なつと移住して来た愛は、子供の頃からの記憶が無い。

 それを少しずつうめられるでしょうか。

 愛は、施設でも職場でも一緒だったなつと移住して来た。当初迷うことだらけだった村での生活も次第に慣れた。

 愛は、子供の頃の記憶が欠落していた。移住前になつに誘われたイベントで強く運命を感じて移住を決意したのだった。


 以前の村長、栗林の家には、

「小学生の君が描いた絵だと思うよ。」と言う絵が、貼ってある。自分の記憶は、よみがえらないが、小さな事実が少しずつ増えてきた。


 五年程前に愛は、友人達に付き添われ、横浜のみゆきに会いに行った。

 洋菓子店『アセロラ』の外観を見て懐かしさを感じた。

「私、知ってるかも。」と言った途端に自動ドアが開き同時にみゆきがかけ寄って来てすぐ涙をこぼした。他の友人も驚く程の反応だった。

「愛ちゃんね。元気だったのね。来てくれてありがとう。何年ぶりかしら。すっかり大人になったわね。

私は、従姉妹のみゆきよ。」

記憶がよみがえらないが、強く抱きしめられて愛は、あたたかさを感じ、自然と涙がこぼれた。


 付き添って行った友人達は、拍手をした。なつは、これで充分だと思った。

「じゃ、愛ちゃん、ゆっくり沢山おしゃべりしておいで。私達は、ここまで。皆でカラオケして帰るね。

「愛ちゃんおめでとう。」等々言いながら帰ろうとした。そこを慌ててみゆきが

「うちのケーキを味わって下さいね。用意していたんですよ。

カラオケは、その後にしてくださいな。」


 愛は、記憶が戻らないもののみゆきに圧倒されつつ、幼少の自分の話を聞いた。沢山の写真を見せられた。

自分の記憶の白い部分にみゆきからの話を埋めて行く事が出来た。


 それは、違和感なくできた。


 その後、花野村へ移住してお菓子作りを始めるとみゆきから、

「店頭に並べたい」と申し出があり、ドライバーの渡辺が、運び役を引き受けていた。

お読み頂きありがとうございます。

『はながさく』の続きとして書いています。

この続きは、来週末を予定しています。よろしくお願いします。

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