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”ASSASSIN”—異能組織暗殺者取締部—  作者: 深園青葉
第14章
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Nowadays

"ASSASSIN"第14章!


2ndシーズン開幕!

蒼太にとって、"ASSASSIN"2年目の年が始まります!


特殊な依頼をきっかけに始まる、本拠地での合宿。普段の活動では見えていなかったお互いの姿が明らかになっていき───?


是非、お楽しみいただけると嬉しいです!

 天体観測といえば、夏じゃないの?───そう言った私に対し、妻は、「なに言ってるの?」と怪訝な目を返してきた。


「秋から冬の間が一番、星が綺麗に見えるんだよ。空気が澄んでるから、明るい星が見えるの。知らないの?」


 そう言われて、確かに、それを知らなかった私は、返す言葉を失くした。……しかし、"知らないの?"とは何だ……。


「……というか、今は、夏でも秋でも冬でもないけど……?」


 今は、4月だ。紛れもなく、春である。


 つい3分ほど前───唐突に、妻から「今度の土曜日、天体観測に行こう」と提案があった。


 それに私は、頭の中に「?」を浮かべた。


 天体観測?この季節に?


 そして、言ったのだ。───「天体観測といえば、夏じゃないの?」───と。


「確かに、有名な星が見られるのは夏で、一番見やすいのは秋から冬の間なんだけど、でも、春にだって、見られないわけじゃない。星はいつだって、空に浮かんでるんだから」


 誇らしげに語る妻に、「はあ……」と、曖昧に頷くしかなかった。


 そして、彼女と自分は、こういうところが、違うんだよなぁ……と、心の中で呟いた。


 もし、私が、家族と一緒に天体観測に行く計画を立てるとしたら、茉奈の夏休みの間に日程を決めると思う。


 天体観測といえば、(私の中では)夏だし、夏休みの思い出として、ぴったりだと思うからだ。


 しかし、妻は違う。


 妻は、やろうと思ったことを、その場ですぐにやらないと気が済まない性格なのだ。


「"いつか"って思ってた"いつか"が、必ず来ると限らないじゃない」


 それが、妻の口癖だった。


 そして、私はいつも、その言葉に、内心、深く納得しながらも、「そんな大袈裟な……」と裏腹なことを口に出して、妻に怒られる。


 ※


 来たる土曜日───結局、私たちは天体観測に行かなかった。


 天気予報に土曜日の夜、大雨が降ることを知らされたのだ。


「天体観測行きたかったなぁ……」


 茉奈が机の上で手を動かしながら呟いた。


 彼女は今、私の部屋の、私の机の上で、折り紙を折っている。


 私の目の前には、黄色やオレンジの"星"が並んでいる。


 私は折り紙については小学生以来やっていないくらい疎いのだが、私の娘は、星を折ることができるのか。中々、器用なものだ。


「来週の土曜日、天気がよかったら行こうね」


 私は、茉奈に言葉をかけた。


 妻の前では、「春に天体観測……?」と疑問を投げかけたくせに、娘に「行きたかった」と言われたら、何としても連れて行ってあげたくなるあたり、私は相当な親バカかもしれない。


 茉奈は、「来週、晴れるといいなぁ」と、願いを込めるように、折り紙を折っていく。


 私は、その姿を見つめて、ふと、あることを思い出した。


「───茉奈、今から、天体観測に、連れて行ってあげようか」


「えっ?」


 茉奈が、顔を上げ、首を傾ける。


「今から?どうやって?」


 私は、机の端においていた青紫色の表紙をした本を、手に取る。


「一緒に、本の中の世界に、行ってみよう」


 微笑んだ私を、茉奈は、不思議そうな目で見つめた。


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