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吾輩は猫を拾ってまいった。《更新不定期》  作者: 月末了瑞
おまけ:リアイベをおっさんと楽しもう!

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①❶月①日:今日は紅茶の日なのである!『1』


 今日は何やら”紅茶の日”という、吾輩の大好物にちなんだ日らしい。


 いや、待つのだ。そんな目で見るのは止めるのだ。元々、吾輩は紅茶なぞに興味などなかったのだ。紅茶なるものは、異国民が嗜むゲテモノとさえ思っておったのだが、おばはんの孫娘が金之助目的で吾輩の家に来た際に、手土産として渡してきたのである。


 このような下賎なものを吾輩が飲むわけ無かろうに! そう思ったが、貰い物を無下にするのも悪かろうと思って、飲んでみたところ、まこと美味だったのだ。


 そこから吾輩は紅茶なるものを嗜むようになったのだが、紅茶というものは心を温め、脳に刺激を与えてくれる素晴らしい飲み物なのである。


 今日はそんな紅茶がメインの日。そうと知った吾輩は、朝から金之助を尻目に一日の始まりを特別な紅茶で彩ることに決めたのだ。


 紅茶と言っても、“だーじりん”や“祁門(きーもん)”“ウバ(ウヴァ)”という、世界三大茶葉は有名らしいのだが、この“だーじりん”なるものには、“ふぁーすとふらっしゅ”や“せかんどふらっしゅ”“おーたむなる”なるものがあるらしく、どれも味や香りが異なるのである。


 お茶なぞどれも一緒であると思ったのだが、奥が深くてこれは参った、参ったなのである。


 台所でお湯を沸かしながら、いつもよりちょっと高級な紅茶の葉を取り出し、カップに注ぎ始める吾輩。


 金之助よ、今日は特別な日なのである。吾輩の邪魔をするでないぞ


 吾輩が、金之助にそう警告すると、ミャオ〜、とどこか不満そうに鳴く金之助。


 そんな金之助へと振り返るも、吾輩は今日は譲らぬ! 紅茶をゆっくり楽しむための一日なのである!


 だがしかし、紅茶を一口楽しもうとした刹那、金之助が紅茶の香りに興味を持ったのか、カップのそばへとやって来て、くんか、くんかと匂いを嗅ぎ始めたではないか!


 これはお前の飲み物ではないのだ! 猫には紅茶は似合わぬ!


 そう言っても、金之助は紅茶を気に入ったらしく、カップに頭を突っ込もうとしてくる。止めるのである! 紅茶(これ)は吾輩のものなのだ! そうじゃれあっているうちに、紅茶は冷えてしまい、それと同時に金之助も興味が冷めたらしい。


 そそくさと太陽光の当たる場所へ赴き日向ぼっこをし始めたのである。


 本当に金之助は自由奔放が過ぎるのである! そう文句の一つや二つ並べたいところではあるのだが、猫に何を言っても無意味なのである。

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