悪魔
ギルドを出発して太陽が真上を過ぎて昼を過ぎて聖也、シャーロット、サテラは目的の森に到着した。
「ここからは1つの油断で命を落とすからな、荷物の確認をもう一度して出発するぞ」
「わかったわ」
「わかりました、家族のみんなを助ける前に私がいなくなったら意味がないですもの」
二人が荷物を再確認しだしたので聖也も荷物をもう一度確認した。
三人とも確認が終わり聖也、サテラ、シャーロットの順で森に入った。
空には太陽しかなく、容赦なく光が降り注いでくる。
三人の額には汗が流れていた。
「いつモンスターに合うかわからないから、水分補給をしっかりとって体調を壊すなよ」
「わかりました」
聖也の忠告にいい声で笑顔で返事をしたサテラ、一番緊張していると思っていた聖也だったがその返事と笑顔を見て考えすぎだと安心した。
「それより暑いわね、モンスターも暑くて出てこないんじゃない」
「そんなこと言ってすぐにモンスターが出てくるぞ、甘い考えを持つないつでも最悪の状況を想定してろ」
「はいはいわかってるって」
しかし森に入って30分がたつがモンスターの気配が感じられない。
森に入ってモンスターを探しているが一体も見つからない。
そこに昨夜ギゼルが言っていた嫌な予感と聖也が森に入るときに感じた不快な感覚が頭の中でリピートしている。
聖也は暑さで流す汗のほかに別の意味で流れる汗を流しながら前へ進んだ。
さらに30分がたったところで川に出た。
「この辺で休憩しよう」
暑さもあって意外と体力が奪われていくのので、本来ならばどんどん目的のディザストレックスを捜したほうがいいのだろうがこのままだと、いざ戦闘開始となったときにボロが出てしまうと聖也は判断した。
「ちょっと聖也大丈夫ものすごい汗だけど」
「心配するな自分の体は自分でわかる」
「そうだけど・・・なんかあったら言いなさいよ」
聖也は最近のシャーロットが少し違和感があった、少し前はなにを言っても文句ばかり言い、訓練以外で会うことを嫌がっていたのに・・・
サテラもまだあって日は浅いが基本は俺の近くにいてよく話す、いや聖也はクラスにいても外にいても誰も話しかける者はいない、なにせヒューマンなのだから。
それでもサテラは俺に話しかけてくる、周りからの視線を気にせずに・・・
世界はこれが当たり前なのかもしれない、この世界に平等という言葉は存在しない力こそすべて地位こそすべて、もしこんなのがすべてなくなりこの世界が平等になったら俺はどんな人生になっただろうか、そんな世界になったら町のみんなも、そして母さんも・・・・・
「ちょっと聖也なにぼんやりしてるのよ」
「少しボーとしてただけだ」
「黒鉄君無理はしないでください」
「俺は大丈夫だ、回復したなら再開するぞ」
そう言って探索を再開した。
気温は上がっていく一方で体力がどんどん奪われる。
腰の高さまである植物を聖也が切り開いて道を作り、その後ろを注意しながらシャーロットとサテラがついてくる。
だがもうかなり森の深部まで来たがやはりモンスターの気配がしない。
「・・・ねぇあたしたちが森に入ってからかなり立つけどさ、モンスターて本当にいるの」
シャーロットが我慢できずに聖也に質問した。
「確かにここまで来てモンスターが出てこないのはおかしい、二人とも気を引き締めろよ」
「なんかものすごく不気味です」
それからも歩き続けて太陽が沈んできて暗くなったので聖也たちも今日はもう休むことにした。
簡易式のテントをたてて寝床を確保して、持ってきたリュックからランプを取りだし、ランプの明かりをつけてた。
「よしこれで多分いいと思う、食事にするぞ」
そう言って各自座れるところに座って非常食を取り出して食べ始めた。
「・・・微妙ね、なんか食べた気にならないわ」
「確かにそうですね、あまりいい味とは言えませんね」
「文句を言うなよ、いかなる時も備えておかないと本当に命がなくなるぞ、それにまだモンスターに遭遇していないからなおさら警戒するべきだ」
「確かにそうだけど・・・」
シャーロットはそれ以上何も言わず顔を曇らせながらも食べた。
そして三人とも満足はいかなかったが食事を終えて今日の反省をした。
「今日のことについてなんだが、やはりモンスターがいる雰囲気がないこの森で何かが起こっているかもしれない」
「何かって何ですか黒鉄君」
「そこまではわからない、だけどこれはただの俺の考えでしかないからあまり信用しないほうがいいと思おうぞ」
「あんただけじゃないわよ、私もこの森に入ってからなにか不穏な感じがするの、だから今日の見張りは二人しない?」
シャーロットの提案は確かにそのとうりなので、提案に乗ることにした。
それから朝日がでるまで二人ずつ交代で見張りをしたがモンスターが来ることも、来る気配すら感じられなかった。
朝食を済ませて探索を再開した。
再開してもう太陽が体の真上に来るまで探索し、休憩に入ることにした。
「やはりいないな・・・」
「このままディザストレックス、見つかるのかな・・・」
「このままだと家族が・・・」
どうしたものかと聖也は頭を悩ましていると右手の甲が輝きだして紋章が現れた。
「なになに!?」
「何ですか!?」
いきなりのことに驚きを隠せなかったシャーロットとサテラだが聖也は何か緊張した顔をしていた。
「どうしたギゼル、お前がこんな時に出てくるってことは何か重要なことなんだろ?」
「そのとうりだ、主よここの近くに悪魔がいるぞ」
「悪魔だと?」
「そうだ悪魔だ、それもかなり強敵のようだ」
いきなり聖也の手の甲に現れた紋章がしゃべりだしそれだけでも頭がいっぱいになっていたシャーロットとサテラがさらに悪魔と聞いてついに頭のリミットを超えた。
「あの~それでその、黒鉄君のその手の甲の紋章と悪魔って何ですか」
なんとか頭の中で言葉を考え出してサテラが言った。
「そうだなこいつはギゼルで・・・」
「「「っ!!」」」
聖也が説明をしようとしたときさっきまで全く感じられなかったモンスター?らしき反応を感じ取り三人は戦闘態勢に入った。
「この反応は本当にモンスターなのか?何かモンスターとは違う巨大な力を感じる」
「主よ我が感じている分にはこの反応は悪魔だ」
「さっきから悪魔悪魔言ってるけど何なの?」
「娘よ話している暇はない来るぞ!」
モンスター?の反応はどんどん近づいてくる、近くに来れば来るほどその力がどれほどなのか明確になっていく。
地面が揺れて周りの木々があれる、聖也、シャーロット、サテラは気配のする方向にそれぞれ戦闘準備をして待ち受けている。
「ギュアアーー!!!」
恐ろしく響く叫び声を上げて目の前の木々を倒しながら出てきたのは、体長は推定二十メートル以上あり雰囲気は古代に生息していた恐竜の王様ティラノサウルスのようだが目が四つあり牙が口の外に飛び出していて大きくてものすごく鋭い。
それにティラノサウルスは今までの化石から腕が短いとなっていたが目の前にいるのは腕が長く先には牙のような鋭い爪をもっていて足も筋肉が発達してものすごい大きさ。
尻尾までも棘があり全身が凶器で包まれている。
「何だよこれは」
「これは主達が捜していたディザストレックスだ、だが今は何があったのかわからんがこの化け物からは悪魔の力が感じられるのだ」
「悪魔の力か・・・だが考えててもこの状況は解決しないな」
「主の言うとうりこの状況を乗り越えなければ先に進めない、力を貸すか?」
「愚問だな、おい!シャーロット、サテラ戻ってこい」
ディザストレックスのあまりの覇気に放心状態だったシャーロットとサテラは聖也に呼ばれて意識が戻った。
「何なのこの化け物は」
「黒鉄君どうなっているんですか」
「話は後だこの化け物を倒さないと前に進まない、死にたくなかったら戦え!」
「・・・わっかたわ」
「・・・わかりました」
聖也の気迫に冷静になった二人は気持ちを戦闘に切り替えた。
「さあ、クエスト開始だ」




