第五十話 義叔母様も、笑いを堪えきれない
前回、妙子は「リア充爆ぜろ」と思いました。
今回は、その願いが少々違う形で叶ってしまったお話です。
ルイ君が妙子の顔を見るなり逃げ出した理由は、どうやら今朝の国王陛下との会話にあったようで……。
それは、今朝のこと。
国王陛下が、歓談室にルイ君を呼び出した。
呼ばれたルイ君は、叔母様たちと談笑していた陛下のもとへ、のこのことやってきた。
「お祖父様。こんなところに呼び出して、何のご用でしょうか?」
「よう、ルイ。よく来たな」
陛下は、上機嫌だった。
「最近は、マリーと、かなりいい感じになっておるそうじゃないか」
「あ、いえ、そんなことは……」
ルイ君は、はにかんで、もじもじしている。
すると、陛下は、にこにこ笑いながら、こう続けた。
「で、そのことなんだがな。昨晩、マリーがわしのところへ来てな」
うんうん。
「『初めてが不安だから、四十八手を教えてほしい』とか、『公開のアレはルイには刺激が強すぎるから、もう少し演出を考えたい』とか、そういうことを、いろいろ言ってきたんだわ」
言ってない。
そんなこと、一言も言ってない。
「だから、そんなに心配なら、ルイを連れて、夜、わしの部屋に見に来い、と誘っておいた。だからお前も、今日か明日にでも、マリーと一緒に、見に来るがよい」
「……は。え? マリーが? え、なに?」
ルイ君は、顔を真っ赤にして、頭から、ぷしゅーと煙を噴き出した。
さらに、陛下は、ぽんと手を打って。
「おぉ、そうそう。マリーが欲しがっておったから、参考になる本も用意しておいてやったぞ」
そう言って――いかがわしい本を、どっさりと、ルイ君に手渡したのである。
ルイ君は、その場で、ばたん、と倒れた。
「お、王太子様ーっ!!」
家臣たちが、卒倒した王太子を介護するために、右往左往。歓談室は、上を下への大騒ぎ。
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