ニガヨモギ
異次元から飛び出たルシファーを探すべく一行は現世に戻ってきた。
神社の外に出たところで変なことに気がついた。
「なんか草が生えてるわよ」
「はっはっは、そりゃ楽しい」
見たことのない草が列を成してずっと遠方まで生えている。
「北斗がいなくてもこれくらいなら分かる、これはニガヨモギだ」
「ヨモギなの?」
「エデンという楽園から出てきた蛇が這いずったあとに生える草らしいよ。この場合楽園とは則ちニライアイランドやヤマトアイランドのことさ、たぶん……」
「大雑把すぎるわ……」
「第3の島はエデンアイランドにしよう」
とりあえず明らかに怪しい草の跡を辿っていく。すると謎の女に会った。
すごく際どい格好の熟女だ。黒いミニスカートに黒いノースリーブを着ている。
「すいません!この辺でルシファーを見かけませんでしたか!?」
「ルシファーはいないわね」
「はい捕まえた!」
「なんで!?なんで分かったの!?」
「お前は決定的な間違いを犯した、それはお前が怪しかったことだ!」
「ガ〜ン!」
冗談は置いといて、ルシファーはこう言っていた。
自分はスサノオさまのあらゆる面をバラバラにしたものの一つだと。この謎の女もスサノオさまの一部ということだ。
「わたしはリリスよ、ルシファーの妻ということになるわね」
「どことなくイツキさまに似てるな」
「今は別人格として同じ身体に収まっているけどヤマタノヒドラの肉に人格をアップデートしたら分裂して別々に行動できるわ」
「そうか、それは良いことを聞いた。とりあえずさっきの場所に戻ってきてくれないか」
「嫌よ、わたしたちの本体が存在した西の国ではクロス教によって住処を奪われた、しかも悪魔として貶められたうえでね、だからもう一回西の国に赴いて取り返してやるのよ」
「そういやアマテラスさまがそんなことを言っていたな、クロス教を広めるに当たって内容を伝える前にその土地の龍神をあらかじめ倒しておいてから侵略するとか」
「そう、わたしたちはクロス教に一泡吹かせたいのよ、弱肉強食だからこそ盤外戦術みたいな戦い方で全てを奪っていったあいつらが許せない!」
「なんかだいぶ話が変わってきたな、僕に何か手伝えることはないのか?」
「?どうしてあなたが?このスサノオって人の兄弟とか?」
「兄弟か、確かにまちがっちゃあいない。悪いようにはしない、むしろ協力してやるから僕の話を聞いてくれ」
こうして僕はリリスに命名したばっかりのエデンアイランドを案内することにしたのだ。




