ヤマタノヒドラ
北斗に潜在している死兆星の力を増幅して伝説の邪竜を作り出す。
そのための条件は……
成長の著しい植物を育てる
北斗を取り憑かせる
スサノオさまと北斗を融合させる
スサノオさまとアマテラスさまを戦わせ、この三位一体(スサノオ、北斗、植物)の力で勝っていただく。
なぜか僕はスサノオさまに同情的な感情を抱いており、力を貸せるならばと思っている。
「なんか他人事に思えないんだよな、さっそく作業に取りかかろう」
ニライアイランド2号はヤマトアイランドと名付けた。
今まで水耕栽培で育ててきたヘデラ(ツタの一種)という植物を露地に地植えし、あとはひたすら増殖させる。
「邪竜の名前は……そうだな、ヤマトノヘデラとでもつけようか」
そこから3ヶ月ヤマトノヘデラは順調に成長していきヤマトアイランドいっぱいにツルを増殖させた、海岸は切り立った崖になっているのでその辺りにヘデラの成長が差し掛かったところで本格的に北斗に取り憑いてもらうことにした。
「これ大丈夫か?おれの理性が変容する危険があるかもしれんぞ、まあそれはそれで面白そうだけど」
「危ないと思った時はイツキさまに塩水をぶっかけてもらうさ」
「OK、じゃあ始めるぜ」
北斗はあらゆる植物に取り憑ける、ただし水、木、火のオーラの流れが一定以上活発な個体に限る。土金の気に取り憑くのは動物霊の専売特許だが格がかなり高い龍神ならばいけるらしい。そいつらは龍神とは思えないほど可愛いくて稲妻も使えるそうだ。いつか北斗もそうなってほしい。
いわゆる稲妻とは稲の妻、電気の走った水は栄養豊富で稲を一気に成長させることができるからだ。使いたい時に使えれば肥料を与えるより便利だろう?
「フシュルル……」
ヤマトノヘデラからたくさんの大蛇の頭が伸びてくる、今のところ16本だ。
「ちょっとやばいかもしれんな、イツキさま塩水の用意をお願いできるか?」
「大丈夫よ、コントロール可能な範囲まで弱らせるわ」
イツキさまは塩水をかけてヤマトノヘデラを少しだけ衰弱させた。
「弱らせた端から回復していってるな、これだけ余力があれば大丈夫か」
「北斗?意識はある?」
「フシュルル……」
「ほんとに大丈夫かな」
ヤマトアイランドにスサノオさまを招いて進捗状況を伝えることにした。
「こんな感じです、だいぶ再現できたと思うんですが」
「ありがとう、概算であの時の5分の1くらいだと思うがあの時に水の邪龍を倒した方は今はいないから姉上だけで対処してもらうには充分だろう」
「あの、戦う前にお化粧とかするんですかね?」
「実はいらなかったらしい……」
「……ご愁傷様です」
女装させられ損だった事実は置いといてスサノオさまはヤマトノヘデラの中心部に分け入っていく。
そうこうしている間に同化したのを確認した。
流石に神さまだけあって北斗よりも意識を保てているような眼光をしている。
スサノオは隅々まで意識を通してみる、この体はやはりすごい、新しい自分が次から次へと生まれては消えていく、自分という存在とは案外とりとめのないものだと思い知らされる。
「気にいったぞ!!この体はヤマタノヒドラと名付けよう!」
!?
勝手に名前変えられた!?




