表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/16

第9話

統一歴2年4月12日午後1時

レスト王国王城大広間 立食パーティー会場


この日レスト王国王城ではレスト王国と世界連邦共同で立食パーティーが催されていた

1階の庭園に隣接している大広間では各国の重鎮達が集まり多数設置されているテーブルに置かれている料理片手に腹の探り合いや交渉が繰り広げられていた

庭園にはレスト王国のみならず正教圏の国々や世界連邦各国の兵器が展示されており、戦争勃発後急速に需要が伸びているそういった兵器や技術の交渉が繰り広げられていたのである...つい10分前までは

大広間では交渉を繰り広げていた重鎮達が静まるかあまりの状況にざわつくかだった、その主な原因はレスト王国第2皇子のクレーブラン・ドル・レストだった


「貴様が一体どんな脅迫したかわからぬが私のクローディアから離れたまえ!」


「私は好きでこの方々と一緒になったのですが...というか何が『私のクローディア』なのでしょうか、私はあなたの伴侶になるのは御遠慮させていただいたのですが?」


「というよりも何故いきなり私に攻撃を仕掛けてきたのかお聞かせ頂きたいのですが...」


「黙れ! 貴様の様な私の一撃を避けて反撃できる正体不明な者がクローディアを娶れるというのだ! どうせ何か弱みでも握り強制させているのだろう! もう何も心配は要らないぞクローディア! 私があなたを助け出してみせる!」


「ダメだ完全に自分の世界に入り込んで聞く耳持っていない、なんだ出来の悪い小説か何かか?」


豪華な衣装に身を包み表情を憤怒で染め上げているイケメンがクレーブラン・ドル・レスト、対して紫色のドレスを身に纏うクローディアを背に守るように立つ軍服を身に纏った外見だけは普通の男である直哉

それを取り囲むように出席者達がおりその一角には同じく扶桑帝国代表団で家族一同出席している神楽達がいた、そして扶桑帝国を始めとした世界連邦からの軍務経験ありの出席者達は展示してあった武装や小火器で臨時部隊を編成し状況の推移を見守っていた、尚神楽も近くに置いてあったナイフやフォークを手に取り投擲でいつでも直哉を支援できる位置取りを確保していたが同じく出席していた子供達や戦闘出来ないコゼットを守る為臨時部隊の所へ避難していった


事の始まりは簡単だった、クローディアと一緒に出席した直哉は久しぶりに再会した神楽達に挨拶した後他の出席者達と今後の事を含め軽く談笑していた所、いきなりクレーブランに奇襲されそれに反撃しこの膠着状態に発展していたのである

残念な事に主催者の1人であるレスト王国国王のアンデス国王は自身の息子が仕出かした不祥事に付いていけずあまりのストレスにより茫然状態になった後気絶しており、この場を収められる主催者はいないも同然であった...何処の世に自国よりも圧倒的に格上の超大国の重鎮に息子が奇襲を仕掛けるという状況に耐えきれる指導者がいるというのか


「クレーブラン王子は恵まれた外見と高い能力で有名ではあるんだが、それ以上に思い込みが激しすぎる事と常識の無さが一部の人々では有名で...いつもは問題を起こさないように国内の魔獣や魔物等の討伐部隊率いて治安維持についているんだが...」


「だからって幾ら何でも立食パーティー中に奇襲攻撃掛けるとは予想できん、創作物位でしか無いけどせめて後日決闘とかじゃないのかクローディアを賭けて...というかなんでこんな難儀な性格なのが出席しているんだ?」


地震の捕捉を聞きつい溢した直哉の言葉にクローディアは


「まああれだ、元々能力自体は高くてね...治安維持任務や犯罪者の討伐で結構国民からの支持は高いんだ、今回出席してるのもそういった事からだろう...王家自体奴隷反対派でその中でもクレーブラン王子は武闘派だから国民受けが良いとでも考えたんじゃないかな?」


と話した、そのクレーブランは直哉を指さすと


「他の人々は騙せても私は騙されんぞこの賊が! 征伐してくれる!」


といってショートソードクラスの剣を抜き真正面から切りかかった

しかし直哉はそれを躱すと即座に拳銃抜き放ち、その銃口をクレーブランに向けた

その直哉の行動を確認すると


「総員戦闘用意! 陛下と皇配殿下を守れ!」


『ハッ!』


「し、出席者の方々の避難急げ! 危険だ! くそなんでこんな事に!」


と展示品の銃火器や軍用車両に乗り込み待機していた世界連邦側の庭園で警備に就いていたり兵器の説明役で配置されていた兵士達が出席していた将官達に率いられ戦闘隊形に移行し、レスト王国側の警備達が出席者達の避難を始めた

だが


「直哉、後始末わらわ達がするから好きにせい...というかぶちのめせ! ついでに皆の者も一緒にやってしまえ!」


「父上、ご~ご~ご~。」


と伴侶に対する罵倒にキレている神楽とやたらと気の抜ける声で輝夜がゴーサインを出すと状況は一変した


始めに相対していた直哉がクレーブランの腹に飛び蹴りを叩き込んだ

クレーブランも予想していた為躱したが


「丁度いいサンドバックね...私達の旦那に喧嘩売るとどうなるか教えてあげるわ。」


背中からエルザの飛び膝蹴りを食らった後、エルザはその後服の首の後ろの襟部分を持つとそのまま自身の剛力でそのまま床に叩き付け、叩き付けて反動で浮いた所を持っていた鞘付きカットラスを半分ほどの力で降りぬき、そのまま待ち構えていた幸とグレイスのいる方向に弾き飛ばした


「私達やっぱりこっちに来てから確実に身体能力上がってますね、ストレス発散と訓練の成果子供達に見せますか。」


「丁度良いタイミング、幸やるわよ」


幸とグレイスは飛んできたクレーブランに素晴らしい連携でダブルラリアットを決めるとそのままジャブやストレート等でタコ殴り始めた

流石にクレーブランもボロボロであったが態勢を立て直そうとしたが


「こ、この! い、幾ら私でもこれ以上はゆるさ、ぶご!」


「黙れ下郎、このままストレス発散のサンドバックとなるがよい...おいレスト王国の者達この1件どうするつもりじゃ? ん? 聞こえんぞ?」


神楽と輝夜に茜が投げた棒手裏剣の様に飛んできたお玉やスプーンが顔面に直撃し中断し、そのまま反撃できずにボコボコにされ続けた

因みに神楽は近くで気絶しかかっていたレスト王国大臣衆をイジメ始めた


そしてエルザとクローディアが合流するとそのまま4人で連携訓練がてらタコ殴り始めた

コゼットとブレアはその余りの凄まじさに唖然としながらも子供達を後方に逃がしていた

仮にも現役の近衛軍皇帝付き近衛武官である幸とグレイスの近接格闘術と、先の『大戦』において英雄と称され直哉が来るまでは『人類最強』等と呼ばれるエルザのアルビノや大食い等のデメリットと引き換えに鍛え上げた常人離れの剛力から繰り出される連打、傭兵団の中でも凄腕と呼ばれるシュバイリー傭兵団を率いるクローディアの傭兵流格闘術でタコ殴りというよりかは一種の虐待だった

そして一通り終わった頃には...


「ご、ごふ...ま、まだまだ...」


「おいおい、幾ら何でももう立ち上がらん方が...」


完全にボロキレ状態で思わず出席していたアイゼンハワー大統領が止める程であったが


「わ、私はクローディアを...おおおおオオオオォォォォ!!!!!」


火事場の馬鹿力と言わんばかりの姿勢で剣を拾い直哉に突貫していった

そして直哉は振るわれた剣を最小限の動きで避けると


「いい加減に目ぇ覚ませやこの馬鹿野郎が!」


と一喝した後某薩摩のキリングマシーン一族が使うような蛮声を浴びせ、思わず恐怖で鈍った所を一撃加え外の噴水まで吹き飛ばした

吹き飛ばされたクレーブランは噴水に沈みかけたが呆れ果てたような雰囲気を放つ兵士達に回収され医務室に送られていった

そして直哉達はそれを見送ると固まっていた出席者達に一礼し退席していった



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「くそ!くそ!くそ! あの卑怯者が! 己自身は手を出さず最後の最後で!」


自然解散状態になった立食パーティ終了後、医務室で医療系魔導士や魔法使い達の治療を受け回復したクレーブランがベットの上で吠えていたが


「黙れこの愚か者が! 貴様が手を出したのは扶桑帝国皇帝の伴侶のナオヤ・コバヤシ殿だ!」


回復した国王で父親のアンデスから怒鳴られ口を紡いだ


「まだ本人から『個人的に済ませたので二度とこの様な事件が起きなければこれ以上騒ぐ事はしない』と連絡が伝えられておるからまだ良いものを...貴様はこの国を灰にする気か!」


「しかし魔法が使えないのならば圧倒的に我々が有利「この馬鹿者が!」父上?!」


そのクレーブランの言葉にアンデスはキレた


「何度も言っておるがその分彼等は科学技術を発展させておる! 扶桑帝国は世界連邦各国の中でも技術大国で人口2億6000万の超大国じゃこの戯け! もう我慢ならん! 貴様の王位継承権を剥奪する! 再び王族として力を奮いたいなら学べ!」


この日からクレーブランの勉学の日々が始まった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ