表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
就職先は宇宙船の艦長さん  作者: 光晴さん
惑星『キュテル』~惑星『ハーベン』へ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

56/217

第56話 さっそく出発




動く歩道の通路を通り、宇宙船『アーサー』へ乗り込むため移動する。

俺、カレン、お姫様、護衛たちの順で移動していると、お姫様が宇宙船『アーサー』を見ながら驚いていた。


「大きな宇宙船ですね、加藤さん」


すると、護衛の一人の女性が声をかける。


「姫様、宇宙貨物船ですので、この大きさが普通ではないかと思われます」

「そうなのですか?知りませんでした……」


そこへ、カレンがクスリと笑い、宇宙船の大きさについて答える。


『パトリシア様、この宇宙船『アーサー』は、宇宙貨物船の中でも大きい部類に入ります。通常は、ここまでの大きさはありません。

ですが、今回の荷は宇宙客船ですから、私どもが選ばれたのかと思います』


「なるほど、荷の大きさで其方たちが選ばれたのですか……」

「……ふむ、これが普通ではないのか。

すまんが、この宇宙貨物船はどれくらいの大きさなのだ?」


先ほど、お姫様に助言していた女性が、自分の認識不足を理解し、宇宙船『アーサー』に興味を持って大きさを訪ねてくる。

それを注意したのが、その後ろをついて来ていたもう一人の護衛の女性。


「メイル、宇宙船の詳細は機密事項でしょう?教えれるわけないでしょう」

「あ、そうでしたな……。聞いてしまい申し訳ない……」

「フフ、メイルはしょうがないですね?

カレンさん、許してあげてくださいね?メイルに悪気はないのよ?」


『いえ、この宇宙船のことは機密事項ではありませんから、お気になさらずに。

この宇宙船の全長は三キロあります』

「三、キ、ロ?」

「……え~と、カレンさん、すみません。

私どもは、それでは分からないのですが……」


カレンの説明では、わからなくてキョトンとしていた四人。

それを理解したのか、カレンが言い直す。


『申し開けありません。惑星『キュテル』では単位が違いましたね。

えっと、『キュテル』の単位でいえば、この宇宙船の全長は、三十二ボトルになります』


三キロが、三十二ボトル。

その惑星ごとに単位が違うのだが、連邦が使っている統一単位は地球と変わらない。

キロ、メートル、センチなどなど。


カレンから惑星『キュテル』の単位で説明され、ようやくお姫様や護衛の方々は、その大きさに本当の意味で、驚いたようだ。


「姫様、宇宙客船の大きさが、四ボトルですから余裕をもって搬入することができたのでしょうな……」

「『キュテル』の外は、すごい世界ですのね……」


そう言ってますます感心する、お姫様。




▽    ▽




宇宙船『アーサー』に繋がる通路を通り抜け、まずは隔離室で光を当てる。

この光には、船内に持ち込むことは、あまり好まない病気などの菌を殺してくれる。


もちろん、生体強化して病気にかかりにくくなっている俺には関係ないが、俺から地球の人へ移るといけないので、こうして殺菌しているのだ。


殺菌が終わると、今通ってきた通路は離され、外と通じる扉は完全に施錠される。

そして、ようやく宇宙船『アーサー』の船内へ入ることができるのだ。



船内に入って、最初に迎えてくれたのがヘレンだ。

ヘレンは頭を下げて、俺たちを迎えてくれた。


『お帰りなさいませ、マスター。

後ろの方たちが、お客様ですね?』

「ああ、そうだ。

パトリシア様、この通路を右へ行きますと居住区へ着きます。

そこに、パトリシア様をはじめ、護衛の三人の方々も休める部屋を用意しました」


そして、俺は腕時計を見て時間を確認。


「夕食までは、少し時間があります。

それまでは、お部屋の方でお待ちください」


俺がそう言うと、お姫様たちは頷き、良しなに、と言ってヘレンとともに移動した。

お姫様のことはヘレンに任せるとして、俺とカレンはブリッジでやることがある。




▽    ▽




『こちらが、パトリシア様のお部屋になります。

護衛の方々は、隣の部屋になります』


「この部屋は、カレンさん?たちに無理を言って用意してもらった部屋だろうか?」


今まで、喋ってなかった最後の護衛が聞いてくる。

お姫様の送迎を引き受けて、無理に作った部屋だと思われているのだろうか?


『いいえ、この居住区には、余っている部屋が多くあります。

こちらのご用意したお部屋も、四人部屋だったものをパトリシア様用に整理してご用意しました。

護衛の皆様のお部屋も、同じように余って使っていなかった部屋を使えるように用意したものです。

ですから、ご心配には及びませんよ?』


そう説明すると、質問してきた護衛の女性は、安心した表情をしていた。

この護衛の方は、心配性なのでしょうか?


お姫様がお部屋に入る前に、質問してきた護衛の方以外のお二人が先に部屋に入り、危険がない事を確認する。


「姫様、危ないものは無いようです」

「そうですか、いつもご苦労様です」

「勿体ないお言葉を、ありがとうございます」


そういうやり取りをして、お姫様がへの中へ入ります。

そして、部屋を見渡し少し驚いています。


「……宇宙船の中だというのに、広いお部屋ですね。

宇宙客船の豪華ルームより、大きいみたいですね……」

「確かに、ベッドもクローゼットも大きいものでした……」


どうやら、小さくて驚いたようでは、なかったようですね。

まあ、四人で使う部屋を一人用に整理したのですから、広い部屋で当然ですね。


部屋の中にソファはどうかと思いましたが、よかったようです。


『では、私はこれで。

食事や、お茶などをお飲みになる際は、こちらの先にある食堂でお願いします』

「分かりました、ヘレンさん、案内ご苦労様です」


私は、一礼すると、食堂へ向かって歩き出します。

先ほどのお部屋への案内の際に、宇宙船が動き出した感覚がありましたから……。

そう思って、私は通路の窓から外を見ます。


案の定、スペースステーションを離れていくようです。




▽    ▽




お姫様たちをヘレンに任せて、俺とカレンはブリッジへ向かった。

隔離室から、まっすぐに進み左にある扉を潜れば……。


『マスター、お帰りなさい!』

『お帰りなさいですわ、マスター』


エヴァとオリビアが迎えてくれた。


「ただいま」

『ただいま戻りました』

『カレンも、お帰り!』

『おかえりですわ、カレン』


まあ挨拶はこれぐらいにして、すぐに貨物室のハッチなどを確認しよう。

締め忘れていたら、大変だからな。


「エヴァ、貨物室のハッチはちゃんと閉まっているか?」

『だいじょうぶだよ、マスター!

ハッチのロックもかかっているし、密閉扉も閉まっている!』

「オリビア、ステーションからの発進許可は出た?」


『そちらも問題ありませんわ、すでに発進許可も出ていますわ』

「よし、エヴァ、ゆっくりとステーションから離れて。

ある程度距離をとれたら、惑星『ハーベン』へ向けて出発する。

惑星『ハーベン』の座標を確認してくれ!』


『了解!』


エヴァは元気にそう言うと、手元のパネルを操作し『ハーベン』への座標を確認して入力する。


『座標入力完了だよ、マスター!』

「では、宇宙船『アーサー』、惑星『ハーベン』に向けてワープ!」

『亜空間長距離ワープ、始動!』


エヴァが、言うと同時に亜空間長距離ワープに入った……。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ