表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
114/175

114話 父と娘の話

 酔いつぶれていた美琴の父は夕方に目を覚ます。母は、父のために雑炊を作る。美琴は父に言う。

 「お父さん、美人の酌で飲みすぎたんじゃないの。」「確かに玉枝さんは美人だったな。」

 「お母さんに聞こえるわよ。」「これはお母さんに怒られるかな。」

 「聞こえてますよ。」「これは浮気じゃないぞ。」「分かってますよ。」

母は父に卵雑炊を出す。父は酔い覚ましに雑炊を食べる。

 美琴は、これほど自分のことを他人に話した父を見たことが無かった。彼女は父に話をする。

 「お父さん、私のこと思ってくれてありがとう。」「どうしたんだ、急に。」

 「今日のお父さんの話を聞いて見守られていたとわかったわ。」「当然のことだろ。」

 「でも、うれしいよ。」「そうか。」

美琴はここで話を止める。彼女は父に言いたいことを整理する。それは父に伝わらないかもしれない。

 それでも話さなければならない。もう、彼女は選んでしまっているのだ。

 「お父さんは、つよしのこと嫌い。」「軽い感じの男だ。騙されているんじゃないのか。」

 「私が軽い男に騙されるような娘に見える。」「そんなことはないぞ。ただ恋は盲目ともいうからな。」

 「そうね、つよしは見た目が軽薄に見えるけど真面目よ。」「信じられないな。まあ、諦めると思っていたが、違っていたな。」

 「つよしは諦めないよ。」「お前はどうなんだ。」

 「私も諦めないわ。」「向こうのご両親に受け入れられるとは限らないぞ。」

 「分かっている。」「まあ、私の娘だからだいじょうぶだろう。」

 「お父さん、娘から卒業しなくちゃだめよ。」「お前は、ずうっと私の娘だ。何が悪い。」

 「怖いお父さんを続けていると、結婚した時、来づらくなるよ。」「結婚だと。」

 「たとえ話よ。」「あいつ、結婚を迫っているのか。」

 「そんなことないわ。」「そうか、ならいいんだ。」

 「つよしを家に呼んだ時は会ってね。」「私は付き合いを認めていないぞ。」

 「娘を信じられないの。」「そうは言ってもなー」

 「どんな男ならいいの。」「お前を幸せにできる男だ。」

 「つよしがそうかもしれないわよ。」「分かった。あの男のダメなところを見つけたら別れるんだぞ。」

 「その時は、私から別れるから大丈夫よ。」

美琴はつよしとお試しで付き合えることになる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ