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どこからか聞こえてくる音  作者: くろくまくん
第四章 録音データの違和感

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20/35

廃寺での第三回合同納涼祭

前回、大伯父の提案で、取り壊される予定の廃寺で次回以降集まってはどうかと提案があった。


嫌な予感しかしないが……



◯登場人物


優太ゆうた

高校二年生 帰宅部

読書、ゲームが趣味


陽真理ひまり

高校二年生 怪談倶楽部

ユウタの幼馴染、明るく友達が多い


麗華れいか

高校二年生 怪談倶楽部 部長

ヒマリの一年の頃からの友達


ユウタの大伯父、修二しゅうじ

69歳 IT会社の会長 破天荒

 結局、二回目の合同納涼祭の二日後に、ヒマリからメールが来ていて、


『次の集まりはシュウジ伯父さんが言ってた廃寺になるってさ〜! ユウちゃん怖いところ大丈夫? 私、手繋いであげよっか?』


 だと。いや、確かに小さい頃はお化け屋敷はめちゃくちゃ苦手だったよ。でも、あれって脅かそうとしてるやつだよね。


 廃寺は別に脅かそうと誰か隠れてないよね。じゃあ大丈夫だろう。


 そして、その根本の原因をつくった大伯父は、祖父と飲み歩いてるのか、はたまた仕事をしているのか、さっぱり見当もつかないが、あまり僕の家には来なかった。


 ただ、その週末の夜にヒマリと電話をしていた時に聞いた話では、


『部長のレイカから聞いたんだけど、シュウジ伯父さんわざわざ伊坂っちの家に来週の納涼祭の開催場所の交渉まで行ったらしいよ。その時に、引き続き次回からも保護者役を引き受けてくれたみたい。まだ伊坂っち調子悪いのかな〜? なんだか仮病つかって押し付けてそうだよね』


 うん、僕もそう思う。


 まぁ、僕も暇だから参加しただけの一人だからいいんだけど、せっかくだからなんか楽しいことがあったほうがいいのはいいよな。


 そういえば、二回目の納涼祭の録音データについては、一回目のように変わったことはなかったらしい。あれはなんだったんだろうね。



◇ ◇ ◇



 翌週の三回目合同納涼祭の当日の夜。


 大伯父が言っていた廃寺は、僕達が通っている学校の最寄り駅からひとつ隣の駅から十分ほど歩いたところにある住宅地の一角にあった。


 すでに区画整理も始まっているようで、近隣の公園や、寺に隣接した空き地などは、元々家があったのか、取り壊された跡なのか、白い幕が張ってある所もあった。


 ちなみに今回の三回目は、僕とヒマリ、怪談倶楽部の三人と、吹奏楽部は今回は二人だけの参加みたいだ。それと大伯父なので全部で八人。


 各々懐中電灯や、携帯電話のライトで足元を照らしながら進む。大伯父はランタンのような大きめのライトを手に持っていた。アウトドアとかで使えるようなやつだ。


 この人数で、寺が広いかどうかはわかんないけど、座って怪談を話すのって、なんか寒いよね……いや、怖いとかじゃないよ。


「どうしたユウタ、怖いのか?」


 大伯父がニヤニヤしながら僕に聞く。


「いや、大丈夫だけど。てか、寺の中の安全面とかは大丈夫なんですか? 怪我でもしたら生徒の親からブーイングじゃ済まないですよ」


 たぶん、吹奏楽部の二名欠席も、廃寺はヤバいと親が止めたに違いない。


「安全は俺が保証する。一応だけど、会社の会長だぞ? 信用第一でやってるからな、仕事もプライベートも!」


 ほんとかよ。


「ねぇ、ユウちゃん。お寺って夜に行くことって普通ないからなんだろうけど、なんか雰囲気あるよね〜」


 ヒマリまで僕を怖がらせに来ているようだ。ま、まぁ確かになんだか、入り口の門もどんとしているし、中に入ったら、鐘があったり、なんかわからない仏像が立っていたりと、見るからに怖い雰囲気だ。


 ただ、なんかお寺っていうと、一面板敷きの広間に、なんか奥に色んな仏様みたいなのがあるイメージだったんだけど、ここはどちらかというとまだ小ぶりな感じらしく、建物の中も板の間でなくて、畳敷きがほとんどで、なんだか趣のある旅館と言っても良さそうな感じだった。


「なんか高級旅館みたいでいいんじゃないの? 静かだし、ゆっくりできると思うよ」


 僕は思ってたことも合わせて、強がりではなく、感想をヒマリに言った。


「へぇ〜、旅館ねぇ〜。ユウちゃん小学生の時に、お化け屋敷入る時に怖くて、私にくっついて離れなかったの覚えてる? あー、あの頃は可愛かったな〜」


 こういうどうでもいいことだけ覚えてる人って嫌な性格だよね。人の古傷ほじくるの好きな人っているよね。


「はいはい、奥に行くぞー」


 大伯父がみんなを先導して話をする場所に連れていった。


 そこは大広間という感じではなくて、客間というのか、まさに旅館の一室みたいな感じの和室だった。


「取り壊しも来月からだったからちょうど良かったんだよ。この集まりも夏休みの間だけだろ?」


 大伯父が言う。


 怪談倶楽部のソウタが背負っていたリュックを下ろし、中の荷物を出していく。前に学校でも使ったLEDライトかな。


「いい場所を提供してくださってありがとうございます、シュウジ伯父さん。これはいい体験ができそうです」


 部長のレイカって、ホントにこういうことが好きなのかな。やっぱちょっと変な人なのかな。


「うんうん、俺も楽しいことは好きだからな。さーて、誰から話してくれるんだ?」


 第三回合同納涼祭が始まった。


結局、廃寺ですることになった、第三回合同納涼祭。


何も危ないことが起こらなければいいけど……


ユウタは小さい頃は怖がりだったんだね。



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― 新着の感想 ―
お寺は怖いですね……。 ((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル 絶対になんか出てきますよ! (≧Д≦)
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