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どこからか聞こえてくる音  作者: くろくまくん


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2/6

夏の合同納涼祭、名前は楽しそうなんだけど……

公立高校二年生のユウタは、幼馴染のヒマリに、夏休みの間に開催される、怪談倶楽部のイベントに参加するよう誘われる。


吹奏楽部との合同らしいが……



◯登場人物


優太ゆうた

高校二年生 帰宅部

読書、ゲームが趣味


陽真理ひまり

高校二年生 怪談倶楽部

ユウタの幼馴染、明るく友達が多い

——ピロリロリロ ピロリロリロ


 コンビニの自動ドアが開く音を聞きながら、中に入る。


 たまーにあるんだけど、自動ドアの入り口に急いで入ろうとすると、開くのが遅くてつっかえるときがあるんだよね。急がず焦らずドアの前で待たないと。


 さて、アイスアイス。


 僕は冬生まれなんだけども、夏が好きだ。いきなりなんだという感じだけども、夏って何かエネルギーがみなぎるというか、太陽の陽射しが暑すぎるのはあるかもしれないけど、自然が、花が、生き物が喜んでいるような、そういう感じがするよね。


 まぁ……冬が喜んでいないかって言われると、それなりなのかもしれないけども。


 感覚の問題だ。


 そんなどうでもいいことを考えながら、アイスの入っている冷凍庫を覗く。


 ドライフルーツと練乳が入っている、氷のアイスを手に取る。たまに安いやつもスーパーで売っているが、たっぷり入っている贅沢なやつだ。


「スプーンください、袋はいりません」


 買ってすぐ食べるからスプーンだけは貰った。支払いを済ませ、外に出る。このコンビニはイートインコーナーはないからだ。


 そういえば、幼馴染のヒマリの怪談倶楽部の活動って、普段何をしてるんだろう。なんか怖い話とかオカルトチックなことが特別好き、っていうのはあまり聞いたことがないような気がするんだけどな。


 どうせ、友達に誘われて、廃部にならないように籍だけ置いといてとか頼まれてなんじゃないかな……アイツはそういうこと断れないタイプだと思うから。


 僕はちなみに部活は何もしていない。


——しゃくしゃく


 氷のアイスを木のスプーンでしゃくしゃくぶっ刺しながら、ドライフルーツをすくう。


 部活って、自分がやりたいことをするものだと思うし。僕は特に何もしたくないから、入っていない。ただ、それだけだ。


 コンビニのアイスって、凍らせ具合が絶妙だよな……なんとなくそう思った。


 家に置いてるアイスって、ガチガチに凍っていて、少し置かないと食べれない時があるもん。


 ポケットに入れていた携帯が震えた。ヒマリからのメールだ。


『第一回 ステップス倶楽部 吹奏楽部 夏の合同納涼祭について』


 すんごく、大層に書いてるな。


 僕は氷と練乳がいい具合に混ざってきたアイスをぐるぐるとかき混ぜながら、メールを見る。


『この度は、夏の合同納涼祭を開催できたことに、感謝申し上げます。日程については事前アンケートの結果、夏休み期間中の毎週木曜日、計六日間といたします。場所は校内三階の視聴覚室にて。時間は二十時より二十四時の四時間(途中休憩あり)。詳しい内容については追ってご連絡いたします』


 ふむふむ。夏休み中の毎週木曜日の夜の四時間、学校にみんなで集まって、怪談話を披露するっていうことだね。事前アンケート僕は聞いてないけど。


 おやつ持参はアリなのかな。


 メールを読んでる途中でアイスは食べ終わった。アイスのゴミをコンビニで捨て、家に帰る。


 ヒマリからまたメールが来ていた。


『さっきのメール、一斉送信のやつだからね〜。ユウちゃん怖い話、用意しといてね。よろしくぅ』


 怖い話、ね。


「ただいまー」


 家に帰ってきた。


 まぁ、夏休みはどうせ退屈だろうし、いつも通り本読むかゲームするか、テレビ見てるかだけだからいいかな。


 どこかの心霊スポット探検とかはゴメンだけど、そうでないならいいや。話だけだもんね。


 僕の両親は二人とも働いている。日によってもシフトは違うと思うけども、僕が学校から帰ってくる時間はまだ帰っていないことのほうが多い。


 母親は、デザイナーの仕事をしている。あまり詳しく聞いたことないけど、雑貨小物とかのデザインとか、企画自体もしているらしい。


 父親の仕事は……なんかよくわからない。まぁでも、何かしら仕事はしているみたい。親の仕事ってあまりよくわからない時ってあるよね。


 僕はリビングのソファで寝転がって、テレビを見ていた。そして、うたた寝をする。



◇ ◇ ◇



「ただいま〜、ユウちゃんまた寝てたの?」


 母親が帰ってきた。一時間以上寝てしまっていたみたいだ。


「うん……おかえり」


「すぐ晩ごはん作るね、お風呂先に入っといたら?」


 寝起きは頭がしばらくぼーっとしているからダルい。


「うん、わかった……」


 僕は自分の部屋に着替えを取りにいき、その足でシャワーだけ浴びることにする。


——ばたん


——キュッキュッ


——シャーーー


 お風呂に入る時だけでも、色々な音がするよな。僕はぼーっとした頭のまま、なんとなくそんなことを考えていた。


 日々聞いている音の中に、何かもし普段とは違う音が聞こえてきたとしたら。


 人は怖くなるだろうか。


 それとも興味を抱くだろうか。


 目を閉じていると、聞こえてくる音の中に、もしかしたらたまに異質な音が混じってることはないだろうか。


 んー……今のところ僕にはない。


 当然だけどね。


 お風呂を出て、服を着て。ドライヤーで髪を乾かし。


 母親が作ってくれた晩ごはんを食べた。


 今日はドライカレーだった。僕が好きなやつ。


 ご飯を食べ終わってから、歯を磨いて、自分の部屋に行く。


 そのうち父親も帰ってきていた。


 読みかけの本を読んでいたが……読みながら寝てしまっていた。


夏休みの期間中に、毎週やるらしい怪談倶楽部の集まりに参加することになったユウタ。


結局、おやつ持参アリなのかどうかを確認するのを忘れてしまう。

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― 新着の感想 ―
しろくまアイスが美味しそうですね。 ステップス倶楽部の集まり、これからどうなるのでしょうか?
夜の学校に毎週行くのですか……? その時点で、もう十分怖いです(*_*) ……あと、おやつ持参がアリなのかは、私も気になります(笑) 続きも楽しみにしています!
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