34話「回想伍「最初の俺」」
正直、ここ最近、色々あったから驚くことなんてないっと思っていたが…
…
「ど…ど…一体どうやってするんだよ?」
微笑に戻って、にやけ顏こちらに向けながら生乃は言う。
「だからこそ、今がある。「それで神様が現れたら、ある言葉を言って欲しい。」で終わらさず…続けた。」
何か策があるなら、俺に教えていたら神様と会った時にばれてしまう。
だから、全てが終わった後に、神様から一本取った後に思い出すようにしたのか…
「それにしたってどうやって神様を殺すんだ?」
まぁ多分殺すって言うのではないんだろうけど…現に神様の体を見たことなんてないし、あいつの似顔絵をかけなんて言われたら、多分って言うか絶対無理。
まぁ印象を聞かれれば透明ではないのは、確かである。
「神様はあの漫画をどうやって作ったと思う?」
「……千里眼か何かで…」
我ながら実に模範的な、進行的な、おとぼけ回答である。
「まぁ簡単に言うと命だ。だが、まぁ奴に命と呼ばれるものは無いのだが…」
沈黙と言うか、少し勇ましさにも似たオーラを放ちながら話す生乃を俺は聴視していた。
「奴は、この宇宙での生命力見たいな物であの漫画を作った。まぁ突然だが漫画のネームってのがあるだろ?」
「…あぁ、あの漫画とか作る時、初めに話の内容だけを大まかに書いておく奴だろ?」
『ネームとは、漫画を描く際、どのようなコマ割りにして、どのようなキャラクターをここで出して、どのような台詞をどのキャラクターに喋らせるかということを書き込んだもの。(by Wikipedia)』
「そのネームがどうしたんだ?」
「神様はネームにその力を込めて作った。つまるところ、、ネームを燃やせば神様はこの世界でのでの存在能力を失う。お前が持っている漫画は分身って言うか…分家と宗家で言えば、分家になるんだよね。週刊少年シャンプーのナメコで言えばネシとヒナダ見たいな関係だな。」
「…あぁ…そお…」
なんか気にした方がいい所と気にしないでも別に良い所間違えてる気がするな…
ネームを燃やせば勝ちって言えば住む話を、わざわざ、分家と、宗家の話やら、ましてや本当の何処かの世界にある、漫画の話を名前を変えてまで出すなんて…
まるで見ている人が友達とか知り合いだけなのに、プロ意識が高い作者が、そこだけは譲れずに書いてる小説の喋り方みたいだ。
そんな事を考えている、僕を知って知らずふりしてって言うか無視して話を続けた。
「しかしだ…俺たちを人間ピラミッドならず、故 人間ピラミッドで表すなら、低級霊になるんだが、…まぁ本当なら幽霊が存在する世界じゃないから低級霊だとしてもピラミッドの頂点に立つんだけどね。俺らはオリジナルキャラだから、まだ後がある。」
後か…
この世に幽霊の存在を肯定した発言と思いきや否定した発言だった。
「つまりだ…俺たち低級霊には現実に存在するものへの物理的な干渉はできないんだ。ネームは消すことは出来ない。」
「じゃどうやって?」
記憶をなくしてから俺はほとんど制服で過ごしていたせいか、ここでも俺は制服でいた。
生乃はその制服の右ポケットをおもむろに指を差す。
不思議な顔をして俺はポケットに手をいれた…
そこには亮一のライターが入っていた。
真宵から渡されていたライター、
亮一の無印のオイルライター、
それをポケットから取り出すと、
無意識か自意識の中にあったのかはわからないが右手で…
シュッ!の音と共に灯りが右の手の方に灯った。
その明かりは真っ白の明るいはずの、この空間にも関わらず…
明るく、
きれいだった。
その火を見て生乃は手を伸ばす。
「この力をもらう。」
そう言って、伸ばした手を火の真近で手を止め、
「この力をもらうだが…このライターはもう火をつけることができなくなる。良いか?これが一生の頼みだ。」
さっきまでの表情と一変して、締め付けるような目をしていた。
「あぁ…構わない。」
「すまない。」
あんな目をしなくても、俺は承諾したのに…しかも、一生のお願いか…
ライターの火を手で摘まむようにしたと思うと…火が消え俺の瞳孔が徐々に開いていくのが解り…生乃の笑顔が見えてきた。
「ありがとよ!」
「なんでこんな凝ったやり方で…」
ネームを消すには今にでも出来るはず…
「こっちの方が奴が驚くだろ。あいつは退屈してるから!」
ニシシと笑いながら続ける。
「これを思い出す頃、お前はお前じゃなかった頃の記憶を手に入れるだろう。つまりなくしていた記憶だ。まぁ神様が消えるから当然って言ったら当然なんだがね。まぁこれが最後の記憶だ。もうなんもないからな。じゃまたいつか!」
そう言うと、その空間は遠ざかって行って目が覚めた頃には全て忘れていた。
回想終了。




