27話「…勝利…」
「本題から入りましょう。」
手に力が入り椅子の肘おきを強く握りしめている自分がわかる。
「我々は生きていたい。少数派の意見かも知れないが、その少数派の意見を取り入れるのが民主主義じゃないのか?」
よくもまぁ、一高校生風情が一国の大統領に堂々話せるよな尊敬してしまう。身の程知らずなのもほどがある。と言うかそれは、僕だった。
「君は現在、我々がどんな所業して来たか知ってるか?何百の種類の動物が消えた。」
言葉には力があり、悩んでいたとは考えられず、世間知らずで生意気な学生を論破するつもりらしい、
「それで…」
肘おきを握る力がなお強くなる。
「…え?」
「それで、逃げるつもりですか?」
「え?」
面食らった様な返事を二回もする。
画面の前で素っ頓狂な顔をする大統領を想像できる。
「汚して、元に戻れなくなったら、消えるのかよ?立つ人跡を濁してどうする?」
「……」
当たり前の正論である。
例えば、今人々が飼っている、ペットも僕たち人間が消えれば、生きていけなくなる。
知らない内に僕たちはこの地球の一部になっていた。
人間達には生きる意味があった。
過去に神様と話した話に似ている。
産まれた瞬間は何の役にも、何も意味がない。
しかし、生きていく中で自分の場所を見つけ、いつかは頼られる。
元を辿れば例えば、チワワなどの人工的に改良された、ペットは人間がいなければ、存在しなかったとも言える。
しかし、それが汚れなのである。
我々がつくった汚れを、ほったらかしにして、消えたらの残った汚れは生きていけるのであろうか?
無理、
不可能と言えよう。
では、この疑問が生まれるであろう。
我々は、自然なのか?
林立するビル、温暖化が叫ばれる中、なおも増加を辿る大気汚染、
人工的に作られた物は自然ではないのか?
不自然なのか?
自然である。
我々がこの地に居る限り自然である。
我々がこの地で生きる限り自然である。
この地で起きているのだから、
これらの我々の狼藉も、自然な事である。
動物が例えば、チンパンジーが、群れをなす事が自然な事をだろ?同じ事である。
僕たち、我々、人が生きる事は自然な事である。
僕たちに求められるのは、
消える事じゃない、
自然と自然になること。
すこし、僕たちは、自然の事を考えなさ過ぎた、自然なのかも知れない。
Yes.We can.
…
これが2日後の大統領の演説である。
ちゃんとご丁寧に一字一句、間違わず俺が言った言葉、猿まねして、言葉が悪いな引用しやがって!
かっこいいな!
ちくしょう!
俺と唯一違う所はカミカミじゃなかった所だな。
かっこ悪いな…
ちくしょう…
あの事を全て言うのに、50分もかかった。
野市と明生はあの後すぐに会って何も話さなかった。
しかし、この上なく作戦成功である。
案外、大統領は話がわかる人だ…
だが、こんな話で済む話か…
俺が話した人たちは、一日経てば、踵を返したように、意見が180度変わっる。
これは、自然な事なのか…
神様は、あの日から一ヶ月いなくなるらしい。
っと部屋で考えてると、携帯がなる。
真宵からの誘いだった。
そんな事を忘れ、真宵の所に行った。買い物の誘いらしい。
そんな事を忘れて。
…
…




