26話「こんにちは反逆者です。」
上から見える校長先生の頭があまりに可哀想と言うか…
無法地帯である。
苦労してるんだなぁ…
まぁ仕方ないか…
うちの学校PTAがうるさいらしいし…
しかも、真宵のお母さんが会長らしい…かなり叩かれてるって噂だ…
あの頭はその苦労と疲労と初老の証か…
何を言っているか、耳をすませばここからでも聞こえる。
「お前は気にし過ぎだ。」
「しかし、まだ策はある気がするんだが…決議をとって決まってしまったものは仕方がないんだ…」
「誰も責めんさ…君が大統領になってから、支持率の80パーセントの維持、ルーマンショックからの世界恐慌のからの景気の持ち直し。他にも悪化していたロシアとの外交の交流など、他にもあるが、これだけで君の大統領としての業績は十分と言っても良い。」
大統領と話をしてる。
……
スカミプだな。最近では、ある企業では、それを会議に利用したりしてるらしい…なんで知ってんだよ!
まぁ良い…校長が話のわかる人なら…
虎穴に入らずんば虎子を得ずか…
どうにか行けるかも知れない。
どうにかしないといけない!
ガチャガチャ…ガッビリー
ドン!!(俺が落ちた音)
「ふぇ!!」
通気口から出るとき、服が引っかかって、服が敗れバランスを崩し、かなり着地に失敗して悶え声も情けない声が出た。
そのダイナミック侵入のおかげで、
「なんだね?君は?誰か来てくれ!」
ではなく、
「大丈夫かね?」
執事達への侵入者の警報ではなく、
侵入者の怪我の心配をしてくれた。
これも彼の頭の薄さに滑車をかけたのかもしれない。
「うっ…うっう…大丈夫です…」
「本当に大丈夫かね……?」
「はっ…はい…」
本当にいい人だ。
「あ……あの……大統領と話しても良いですか」
産まれたての子馬の様に、震える足をおさえながら立ち上がる、ついでに厚かましい願い事を投げかけてみた。
しかし、願い事、単品に希望があるとも思えず…
「何を言っているんだい?」
確かに、
「確かに、私が同じ立場でも同じ事を言うでしょう。しかし、小人は文を言え、百聞は一見に如かず。されど、一文で百見を熟知せよ。」
多分、意味的に言えば、言葉の力を舐めるなよ!的な意味であろう。校長はこの言葉を亮一が死んで全校朝会で言っていた。
校長でなければ、なぜここでこの話をだしたか解るまい。
そして校長は、明智光秀が大好きだ。
「敵は本能寺にあらず、敵は、ホワイトハウスにあり。」
足の震えはまだ止まらず、画的にはとてもかっこ悪いのだが…
何か大統領に言って、椅子を譲る校長…大方、反逆者に部屋を乗っ取られた程度の事を言ったのか、まぁどうでも良いか、
しかし、もはや諦めていたつもりだが…
ピンチはチャンスとはよく言ったものだ。っとじじくさい事を考える。
席に座ると校長の整髪剤の匂いと椅子に残る湿った温かさで少し魂を持っていかれそうになったが…
柄にもなく緊張し、
汗は柄にもでていた。
初めはやはり、自己紹介なのか?
…話さなくては…
「なっナイステゥミテゥ…マイネイムイズ…ヨシロウ ウタ」
……
……
「はっはっはっ翻訳機能がついてるよ、日本語でオーケーさ!」
大統領は意外に良い人で、なんだか、反逆者ウェルカムって感じではあった。
まぁ掴みとしては、良い方なのか?
……
続く




