第47章 闇に潜む影
雨が降りしきる深夜の路地裏。
竜司と拓真は息を切らしながら、廃工場の隠れ家へと急いでいた。
雨粒が彼らの肌を冷たく打ち付け、身体の疲労を一層深めていた。
「ここなら一時的に安全だ」
拓真は扉の錆びついた取っ手を握り、力を込めて押し開けた。
中は薄暗く、埃っぽい空気が漂っていた。
だが、彼らにとっては天国のように感じられた。
竜司は壁にもたれかかり、深く息を吸った。
「美咲が裏切った理由を知りたい。なぜ、あんなことを……」
拓真は静かに頷いた。
「俺たちには真実を掴む義務がある。仲間も巻き込まれているんだ」
雨音が遮断された空間の中で、二人の会話は緊迫感を帯びていた。
その時、隠れ家の入口に気配を感じた。
拓真が素早く身を隠そうと竜司の手を引く。
薄暗い中、数人の影が外から中へと侵入してきた。
彼らは半グレの集団で、見た目は凶悪そのものだった。
「ここに逃げ込んだか……」リーダー格の男が低く呟いた。
竜司と拓真は緊張の糸を張り詰め、身を潜めた。
影たちは部屋の中を探り始め、壁の隅々まで目を光らせる。
「見つかったら終わりだ」
竜司は息を殺しながら、次の行動を考えた。
数分の緊迫した静寂の後、リーダーの男が声を上げた。
「おい、こいつらここにはいない。別の場所を探そう」
男たちは重い足取りで去っていった。
竜司は息を吐き出し、身を起こした。
「助かった……でも、これで終わりじゃない。俺たちは狙われている」
拓真は顔を曇らせた。
「美咲の計画が何であれ、俺たちはここから真実を暴き出さなきゃいけない」
二人の間に、不滅の絆が静かに芽生えていた。
それは仲間を守り、夢を叶えるための闘いの始まりだった。




