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第2話 †生還と狩猟†

決めたッ!!!腕力と体力に45ずつ振ろう!!!

<システム>

腕力ガ55ニナリマシタ。体力が55ニナリマシタ。HPが上昇します。

53/99999999999ニナリマシタ。

攻撃力:14 魔法攻撃力:5 防御力:2 魔法防御力:2

ニナリマシタ。


か、身体がうごく。痛みはあるが歩けないほどではない。

体力に振ったのが正解だったか?

腕力の方は・・・

視界に倒れたイノシシ型モンスターが映る。

(キバをもっていくか。)

「まあ、こんなんじゃ取れないだろーけどな。」

手刀でキバの根元を叩く。するとスパンッと切れキバが落ちた。

「な、なんじゃーーーこりゃあっ!!?」

自分の手をマジマジと見つめる。

「腕力55って人間やめてないか??」

続けて残りの2本にも手刀をたたき込む。すんなりと落ちた。

「素手でも十分だろうけど念のためだ。」

3本のキバを傍にあったツタを使って縛り上げ持ち運びしやすいようにした。

「肉もお持ち帰りしたいが今の体力では無理だな」

オレは再び集落に向けて歩き始めた。


1時間ほど歩いたところでようやく集落にたどり着いた。

勝手に集落内に入ってしばらくすると、第1村人を発見した。背が小さいので子どもだろう。

「おーい!キミにちょっと話を聞きたいんだが・・」

オレの声に気付いた子どもはコチラを見て目を大きくまん丸にしたと思ったら、脱兎の如く走り去ってしまた。

「あー?、あやしいかオレ?」

両手を広げて自分の身体を確認する。

全身血だらけで何ならまだ腹から血が流れている。

「お子さまには刺激が強いか…」


ここで目の前が急速に暗くなり始めオレは意識を失った。


目を覚ますと知らない天井が見えた。

起き上がろうとしたが傷が痛すぎ無理

寝た姿勢のまま左右を見渡すと藁が敷かれていた。

たぶんここでの寝床なのだろう。

右腕を見ると傷口になにか塗られている。

「治療してくれたのか…」

「そうだよ?」

オレの頭の上の方向から急に人の声がした。

「助けてくれてありがとう」

人がいて驚いたがリアクションする気力・体力がない。

「人がいて驚かないのか?」

若いのか年配なのか判別できないが女性の声だ。

「それは驚いたが疲れすぎて驚けないだけだよ」

「それもそうか」

視界に声の主の女性が見えた。

金髪童顔で瞳が青いオレが思い描く典型的な欧米人。背丈はその3分の1程度ではあるが…

「ほれ、食え」

彼女はオレに食事を与えてくれるようだ。

差し出されたスプーンに乗った黒いドロドロを口に入れて食う。僅かな甘みが食欲を刺激しオレは用意されていたソレを全て食い尽くした。

「食っておいて何だがソレは何の食い物だったんだ?」

「ああ?これはパンを牛乳と蜂蜜で煮たものだ」

なるほど、黒パンを使ったから黒かったのか。

「美味かった。ご馳走になった。」

礼を言う。オレは口は悪いが通すべき筋は通す男だ。

クスクスと金髪童顔が笑う。

「何かおかしかったか?」

「なに、その年で年寄りじみた話し方をされるとおかしゅうて堪らん。いや、悪かった」

「…オレは何歳くらいに見える?」

「せいぜい14,5歳といったとこかのう」

オレは前世ではアラフィフだったんだか…今更14,5歳にされたのか…

「ちなみにそちらも姿形とはかけ離れた喋り方をしていると思うが?」

「ワシらは『ホビット族』じゃから成人しててもこんな容姿じゃ」

「何歳なんだ?」

「女性に歳を聞くもんじゃないよ。坊主の10倍は優に生きておる。」

「普通年齢の前に名前とか聞くもんじゃないかの?」

年齢と容姿とのギャップに思考停止していたオレに金髪童顔が追撃する。

「あ、ああそうだな。オレはアーシェ・ルーファス。気づいたらあの山のど真ん中にいた男だ。それ以前の記憶もない。」

「あたしはこの集落の長をしている言わばこの地区のホビット族の長でもあるアマランス・ハートウィックという女さ」

「族長自らオレの手当てをしてくれたのか」

「仕方ないね。最初におまえ、アーシェを見つけたのがワシだったからな」

第1村人は族長だったのか

「アーシェは傷がまだ治りきってないから今日はこのくらいにしてもう休め」

「し、しかし…」

「聞きたいことは山ほどあるだろうが全部話していたらオマエさん死んじまうよ?」

ニタニタ笑いながらアマラはオレに掛け藁をかける。

「大人しく寝てな」

アマラはそう言い残して小屋を後にした。

オレも言い付け通りに寝て体力の回復に専念することとした。


それから1週間、オレは多少動けるようになったのでリハビリがてら村を散歩してまわることにした。

村の中には小さな川が流れている。

遠くに水車が見える。

小さな家が5~6軒固まっていてその塊がアチコチに点在している。全部でどのくらいあるのか、15数えたところで面倒になり諦めた。

店らしい店もなく村の中心には広場があった。

広場のど真ん中に大きな樹が生えていて御神木なのか飾り付けがされていた。

すれ違う人は皆身長が120センチ程で髭の有無で男は大人か子どもの区別がつくが、女の方は区別がつかない。

およそ人周りできたのでオレはアマラの家に戻った。

そういえばなぜこの家だけ大人のヒューマン族が入れる大きさなのだろう?

後でアマラに聞いてみようかな


「ただいまー」

「おう、アーシェくんおかえり!」

アマラのハツラツとした声がした。

「ちょうどメシが出来たとこだ。はよ椅子に座れ」

矢継ぎ早に言うアマラに従ってオレは椅子に座った。

「今日はネズミ肉の入ったスープといつもの黒パンだ!美味いぞー」

アマラが嬉しそうに話す。

「この村はあの水車で麦を粉挽きしてパンにしてるのか?」

「そうだよ。あの水車はアタシが子供の頃からある働き者さー」

「ネズミはどうやって捕まえてるんだ?」

「麦を保管してる倉庫に罠を仕掛けて獲ってるよ」

「それだと毎日安定して獲れる訳じゃないんだな」

「そうさ、それにネズミは小さいから取れる肉が少なくてね。だから肉がある日はご馳走なんだぜ?」

アマラはニコニコしている。

「じゃあ、例えばオレがイノシシ獲っできたら嬉しいか?」

「そりゃあ嬉しいとも。村全体でお祭りするくらい皆も喜ぶぜ!」

そうかそうか、じゃあ飯食ったら森でこないだのイノシシの魔物でも獲ってくるか

レベルも腕力も上がってるから今度は楽勝だろ

ネズミ肉も慣れると悪くは無いんだろうがな…

肉とパンをスープで胃に流し込みつつ、なるたけ美味そうに食っているように完食した。


その日の午後、オレは森に向かっていた。

イノシシとかの獣肉をゲットするためだ。

1時間ほど歩いただろうか、振り返ると村がかなり小さく見える。

すると左の草むらからカサカサと音を立てる、動物がいるな?

オレはその場で屈んで気配を殺し待機した。

姿を表したのは正にこの前襲われたのと同じタイプのイノシシの魔物だ。

身近にあった石を掴みぶん投げる、イノシシの身体に当たらず地面に転がった。

先制攻撃とはならなかったがイノシシがコチラに向かって歩いてきたのでまあ良しとしよう。

オレが立ち上がるとイノシシは怒りを顕にし突進してきた。ちなみにイノシシに気づかれる前に万全な体勢をとるため敢えて立ち上がったのだ。

イノシシが迫る、オレはヤツの3本のツノのうち2本を手で掴み突進を止めた。

止められると思っていなかった突進を止められ、イノシシは一瞬フリーズした。

この隙を逃さずオレはツノを掴んだまま膝蹴りを下顎から脳天方向に衝撃が走るようにぶち込んだ。

腕力55の効果てきめん、イノシシは後頭部から内蔵物をぶち撒け絶命した。

「血抜きってどーするんだったっけ?村に戻ってからでいいか」

村に帰ると、村人が大騒ぎになった。というのもこれまでイノシシなど狩ってくる者はいなかったからみたいだ。

イノシシを引きずって歩くオレの周りを多分子どものホビットが何人もグルグルと走り回っている。

アマラが驚いた顔で立ち尽くしている。

「アーシェくん!そのイノシシは…」

「オレが狩った!」

オレの返事に呼応して村人から歓声の声が上がる。

「アマラ!これはお前のために狩ってきた!あとの処理は頼むわ」

ドヤ顔で言い放つとオレは小川に血濡れた服を選択肢に向かった。

乾いた服を着て家に戻ろうとすると広場の木にイノシシが逆さに吊るされてた。

ああやって血抜きするんだなぁ

感心しつつ家に入るとアマラが待っていた。

「アーシェ君!イノシシ!どうやって狩ったの!!?」

アマラは興奮している。

「膝蹴りで仕留めた!」

ガッツポーズをとるオレ

「武器つかわないんかーーい!!」

あきれるアマラ

「次から武器と仲間つれていきんさい」

「はーーーい」

そしてその夜はイノシシ肉でパーティが行われたのだった・・・

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